2014年11月16日 23:29
アルツハイマー病の「前兆」
捉える検査法を開発
認知症の症状が出る前に血液でアルツハイマー病の前兆を捉える検査法を開発したと、国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)と、ノーベル化学賞受賞者で島津製作所(京都市)の田中耕一シニアフェローらのチームが11日付の日本学士院発行の専門誌に発表した。
アルツハイマー病は脳内にアミロイドベータというタンパク質が異常に蓄積するのが原因の一つと考えられている。蓄積しても発症しない人もいるため、チームは今後、今回の検査法でアミロイドベータの蓄積や認知機能の障害がどのように進んでいくかを検証し、有効性を確認するとしている。
同センターの柳沢勝彦副所長は「アミロイドベータの蓄積はアルツハイマー病の始まり。治療薬開発や発症前に対処する医療の実現につなげたい」と話した。
チームは65〜85歳の男女62人の脳の状態を陽電子放射断層撮影装置(PET)で観察し、アミロイドベータの蓄積状況を確認。その後それぞれの血液を分析した。
田中氏らが開発した質量分析装置を使い、従来は検出できなかったアミロイドベータに関連する微量のタンパク質を検出した。このタンパク質と、別のアミロイドベータ関連タンパク質との比率から、アミロイドベータが蓄積しているかどうかを高精度で判定することができたという。
これまでアミロイドベータの蓄積を調べるには高額な費用がかかるPETや、脊髄に針を刺して採取した髄液を分析するしかなかった。田中氏は「分析に必要な血液は0.5cc程度。将来的には健康診断の選択項目にしていきたい」と話した。
- 中日新聞より引用 -
画期的な検査法が出てきました^^
たった数ccの血液でわかるというのですから、とても簡単な検査ですね。
記事にもあるように、健康診断の血液検査の項目に組み込めるようになれば、より手軽に診断することができます。
確かに「アルツハイマー病の前兆がある」なんて検査をして言われたら、ドキッとしてしまい、落ち込むこともあるかもしれません。
しかし早期発見していれば、すぐに予防や対症療法を開始しでき、進行を止めたり軽減したりすることができるようになるわけですから、健康診断に組み込んでいって欲しいですね。
アミロイドベータが蓄積しても発症しない例もあるようなので、あくまでアルツハイマーを疑う一つの指標という位置づけでしょうが、これからの研究と発展に期待です。
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