2014年07月11日 22:01

“ AED(自動体外式除細動器) ” が一般市民に解禁されて10年が経つようです。
もうそんなに経っているのかと驚きますね^^;
これまで一般用に30万台が販売され、学校や駅、スポーツ施設など色々なところに設置されるようになってます。
それにあわせて、市民無料講座などでAEDの使い方を広める活動も増えてきています。
私も、赤十字救急法救急員の資格取得時、自動車普通免許の免許取得時の2回、AEDの講習を受けました。
しかし、国内設置数は増えているものの、いざという時にAEDが活用されていないのが実情です。。。
平成25年の総務省による「救急・救助の現況」によると、目撃された心停止者数23,296名に対して、市民がAEDを使用した件数は738件であり、わずか3.7%しか使用されていないのです。
また、NHKが行った世論調査でも、誰かが突然倒れた場合、AEDを使うことが「できない」と答えた人は53%と半数以上にのぼりました。
その理由として、「使い方がわからない」が53%、「使うべき状態かどうかわからない」が22%と、よく知らないまま、自分は使えないと思い込んでいる人が多いことがわかりました。- NHKより引用 -
つまり、AEDの普及率と使用方法の認知率に大きな隔たりがあるのです。
ということで、今回は私の復習もかねて “ AED(自動体外式除細動器)の使い方 ”について説明していこうと思います

細かいことは省いて、AEDのみに絞ります。
AEDは簡単で、だれでも使えるようにできているので、難しく考えすぎずについてきてください。
◆ AEDの使い方と手順
① AEDの電源を入れる
まず、AEDが到着したらすぐに電源を入れます。
機種によっては、AEDのフタをあけると自動で電源が入るものもあります。
電源が入ったら、そのあとは音声メッセージに従って操作していくだけです。
② 電極パットを貼る
倒れている人の服を脱がせて、パットを貼り付けていきます。

このようなパッドがAEDに入っており、電極パッドの1枚を [ 右胸の上 ] に、もう1枚を [ 左胸の下 ] の素肌に直接貼り付けます。

どちらの胸につけるか忘れても、図や音声ガイドがあるので大丈夫です^^
また、この電極パッドを貼るとき、汗や水で濡れていると電気が体の表面の水を伝わり流れてしまい、AEDの効果が不十分になるので、よく体を拭いてから貼りましょう

それと、まれに皮膚の下に心臓ペースメーカーや除細動器が埋め込まれている人もみえますが、このとき胸に硬い「こぶ」のような出っ張りが見られます。
パッドを貼る場所にこれがある場合、このこぶから8cm以上離して貼りつけて下さい。
③ 安全確認をして除細動ボタンをON
「離れてください。心電図の解析中です」との音声メッセージとともに、AEDが自動的に電気ショックが必要かどうか解析を始めます。
解析中は倒れている人に触れないようにしましょう。

電気ショックが必要な場合は「 ショックが必要です 」と音声でその必要性を教えてくれます。
その後、数秒充電し始めて、「 ショックボタンを押してください 」などの音声ガイドがあります。
周囲の人が倒れている人に触れていないことを確認して、ショックボタンを押します

④ 心臓マッサージ(胸骨圧迫)を行う
電気ショックが行われると、倒れている人の身体が一瞬ビクッとします。
電気ショックが行われたら、「 ただちに心臓マッサージ(胸骨圧迫)を行ってください 」と音声ガイドが流れるので、心臓マッサージ(胸骨圧迫)を開始します。

AEDの電源を切らず、電極パッドも救急隊が到着するまで貼ったままにしておき、AEDの指示に従い、約2分おきに心肺蘇生とAEDの手順を繰り返します。
(心臓マッサージの方法はほかの機会にまた取り上げるので今回は割愛します)
以上が、AEDの使い方と手順になります。。。
ほとんど、音声ガイドに従うだけで、想像よりも簡単に行えると思います^^
◆ 注意点
・ 「電気ショックは不要です」と言われた場合
電極パッドを取り付けて、電気ショックが必要かどうか解析した結果、「電気ショックは不要です」といわれる場合もあります。
AEDが有効に働くのは心室細動による心停止の場合のみで、不要と判断した場合には、操作を間違ってボタンを押しても、電気が流れるようなことはありません。
ただし、「 電気ショックは不要です 」=「 心臓が動いている 」 ではありません!!
電気ショックが不要でも、倒れている人に反応がなかったら心臓マッサージをし、正常な呼吸・体が動く・うめき声をあげるなどの反応があれば気道を確保して救急車を待ちます。

・ 119番通報はされない
AEDを持ち出すと警報のような音がなるような場合があります。
しかし、火災報知機などとは違い、自動での119番通報は行われないので、AEDと同時に119番通報もしましょう。
・ 心臓の状態以外の診断はできない
AEDはあくまで心臓の状態を診断し、処置を行おうとする機器です。
切り傷や骨折などの外傷の状態 や 意識の有無 に関する診断はAEDではできません。
今回は文章のみでしたがいかがだったでしょうか?
本当であれば、一度実際に講習を受けに行くのがベストです!
しかし、どうやって使ったらいいのかわからないといって、使用を控えることはないということが分かっていただけたならイイと思います。
倒れた人の意識や呼吸の状態が「わからない」場合でも、すぐにAEDを迷わず使うことが大切です

さきほども説明しましたが、AEDには心電図を解析し電気ショックが必要かどうか自動的に判断してくれる機能があります。
AEDは、電気ショックを与える「治療の器具」であると同時に、ショックが必要かどうかを判断してくれる「診断器具」でもあるのです。
突然心臓が止まったとき、AEDを使うまでの時間が短ければ短いほど命が救われる可能性が高くなるので、迷ったらとにかくAEDを試しましょう^^b
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