2012年12月10日 23:22
前回では、ヨーグルトには、素晴らしい効果が色々あることをみていきました^^
栄養満点で比較的低カロリーなのに、さまざまな体にイイ効果をヨーグルトは持っていることがわかっていただけたと思います。
しかし、ヨーグルトといっても、スーパーに行くとさまざまな種類がありますよね?
実は、それぞれのヨーグルトは、大抵異なった乳酸菌を使って作られているのです

この「乳酸菌」には何千という種類があるのですが、強い「乳酸菌」でも数100億個の中から直接腸に届くことができるのは、ほんのわずかの量だといわれています。
しかも、そのなかでそれぞれ持っている効果にも違いがあり、それをメーカーさんが作りたいヨーグルトに合わせて、いろいろな乳酸菌を選び抜いて用いているわけです。
とはいえ、ヨーグルトには、「ブルガリクス菌」と「サーモフィラス菌」という二種類の乳酸菌が必ず入っています。(この2つが大量に入っているものをヨーグルトと定義づけられているので当たり前なのですが^^)
なので、腸内環境を整える作用はどのヨーグルトにもあるといえます^^
そして、その2つ以外のその他の乳酸菌に関しては、各メーカーがそれぞれ菌を選び、その菌の種類によって「味」や「食感」だけでなく「効能」も違う、各メーカーごとのヨーグルトの特徴を出しているのです

では、どの「乳酸菌」が配合されたヨーグルトを食べれば一番効果があるのでしょうか?
それぞれの体質によって違うので、色々試して自分に合う「乳酸菌」を選ぶのが大切なのですが、そこでまずは「乳酸菌の種類」と「それらが使われている代表的なヨーグルト」を紹介していこうと思います^^ ↓
(※一般的に売られているヨーグルトを選んでみました 2012/12/10現在で)
◎ ビフィズス菌BB536 → ビヒダスヨーグルトBB536 [森永]
一般的にヒトのおなかに棲み付いているビフィズス菌は酸や酸素に弱いが、健康な乳児から発見されたビフィズス菌BB536は他のビフィズス菌に比べて、酸や酸素に強く、製品の中での生菌数が高く、生きたまま大腸に到達することができる。
整腸作用、O157感染防御作用、インフルエンザ発症予防作用、抗アレルギー作用など効果が期待できる。
◎ LB81乳酸菌 → ブルガリアヨーグルトLB81[明治]
ブルガリア菌とサーモフィラス菌の2種類の乳酸菌が使用されている。これらは古来からヨーグルトづくりに使われてきた菌で、単独よりも一緒にいることでお互いが助け合う「共生作用」により、短時間でおいしいヨーグルトを作り出している。
腸内細菌のバランスを整え、おなかの調子を良好にする作用が高く、便秘を和らげる効果がある。
また、皮膚の改善効果があり、弾力性や乾燥などの改善が報告されている。
◎ ガセリ菌SP株・ビフィズス菌 → ナチュレ恵[雪印メグミルク]
日本人の小腸に住んでいたガセリ菌と大腸で善玉菌とされるビフィズス菌を、ふたつの腸の役割を見つめ、それぞれの特徴を生かして使い分けたヨーグルト。特に日本人由来のガセリ菌SP株は、腸内に最大90日と長期間に渡って留まることができる。
腸内バランスを整え、皮下脂肪や内臓脂肪を減らす効果があるとされる。
◎ LG21乳酸菌 → 明治プロビオヨーグルトLG21[明治]
通常の乳酸菌の多くは胃酸や胆汁で弱められ、腸まで届くことができるのはわずかだが、LG21に使われているOLL2716株という乳酸菌は、胃の中で働くことができ、胃の中に潜んでいるピロリ菌と戦うことができる。
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃癌の原因となるピロリ菌を抑制する効果がある。
◎ ビフィズス菌BE80 → ダノンビオ[ダノン]ダノン独自の胃酸や胆汁酸に強く、生きたまま腸まで届く高生存ビフィズス菌「BE80」を中心に、5種類の菌を独自にブレンド。従来のヨーグルトが工場出荷時から菌量が減ってしまうのに対して、BE80菌を含むヨーグルトは菌量が減らない。商品のラインナップが多彩なのも魅力。
摂取し続けると腸管通過時間が短くなることによる、便秘・下痢の改善効果が高い。
◎ L8020菌 → 8020ヨーグルト[四国乳業]
広島大学歯学部と共同研究し、健康な子供の口の中から発見された乳酸菌「L8020菌」を使用したヨーグルト。
「体の健康は歯の健康から」というコンセプトのもと、虫歯菌・歯周病菌に対する抑制作用のある乳酸菌が使われており、虫歯予防に効果がある。
◎ クレモリス菌FC株 → カスピ海ヨーグルト[フジッコ]
クレモリス菌FC株が発酵中に作り出すEPSという成分により、とろ~りとした独特のねばりがある。また、一般のヨーグルトにある上澄み液(乳清)がほとんど出ず、牛乳を加えるだけでつくれる種菌なども売っている。
ねばり成分EPSによって、免疫機能の向上、コレステロールの吸収を抑制、ストレスによる肌の機能低下の予防などの働きが確認されている。
◎ LGG菌 → おなかへGG![タカナシ乳業]
LGG菌というカゼイ菌やビフィズス菌よりも酸に耐性のある乳酸菌が配合されている。生きたまま腸に届くため、腸内のビフィズス菌を増やし、腸内環境を整える作用が高い。
LGG菌は、腸内環境を整えることによる便秘・下痢だけでなく、アレルギー症状の抑制効果や風邪・インフルエンザの予防効果も高い。
◎ ビフィズス菌Bb-12 → 小岩井生乳100%ヨーグルト[小岩井乳業]
業界で初めて管理の難しい生乳を100%使用し、すっぱくなく、なめらかな舌触りを実現。
ビフィズス菌Bb-12は、胃液の酸性度合いであるpH2で生存できる実験結果があり、腸への付着率が高いことから腸内環境の改善が認められている。また、免疫機能の活性効果も期待できる。
◎ 1073R-1乳酸菌 → 明治ヨーグルトR1[明治]
1073R-1乳酸菌は、ブルガリア菌のひとつで、多糖体EPSを多く産生することが特徴。1073R-1乳酸菌を使用したヨーグルトはナチュラルキラー細胞(免疫システムの中でも、とりわけ攻撃的で真っ先に外敵と戦う細胞)を活性増強する働きがある。
ナチュラルキラー細胞の働きが強くことにより、風邪やインフルエンザなどの疾病を未然に防ぐ、予防効果が高い。
◎ シロタ株 → ソフール[ヤクルト]
おなじみの「ヤクルト」にも使われているシロタ株。
生きたまま腸内に到達する乳酸菌シロタ株の働きで、良い菌を増やし悪い菌を減らして、腸内環境を改善し、おなかの調子を整える。
また、大腸がんの発症リスクを下げるとも言われている。
◎ ビフィズス菌LKM512 → おなかにおいしいヨーグルト[メイトー]
ビフィズス菌LKM512は、胃酸でダメージを受けずに腸で増殖する能力が非常に高く、腸内環境を改善する働きが高い。
ビフィズス菌LKM512には、お腹のなかで体によい“ポリアミン”が増える環境を作る働きがあり、大腸バリア機能を維持し、抗炎症効果が得られるため、腸の老化を防ぐ効果やアトピーなどのアレルギー症状の緩和が期待できる。
また、ポリアミンにはDNAの変異を防ぐ効果もあり、細胞の癌化を防ぐ作用がある。
◎ ビフィックス → 朝食プロバイオティクスヨーグルト[グリコ]
ビフィックス(ビフィズス菌GCL2505)は、生きて腸内に届き、さらに腸内で増えるという特徴を持つ。
腸内で増えるので、長いこと乳酸菌が善玉菌を増やし続けてくれることになり、腸内環境を保ちやすく、便秘の改善効果が高い。
◎ SBL88 → SBL88からだにぜいたくヨーグルト[EMIAL]
サッポロビールが選び抜いた大麦由来の植物性乳酸菌であるSBL88乳酸菌が使われたヨーグルト。乾燥・低栄養・酸性・アルコール成分やホップ成分が存在するような一般の乳酸菌が生きられない環境でも生存できる力の強い乳酸菌。
SBL88乳酸菌は、睡眠障害の改善効果が一番の特徴で、特にストレス性睡眠障害の改善効果がある。
また、飲酒で弱った肝機能を改善する効果もあり、一風変わったヨーグルト。
◎ ビフィズス菌HN019 → 乳マイルドヨーグルト朝のプレーン[日本ルナ]
ビフィズス菌HN019菌は、ニュージーランド牛乳及び健康研究センター、ニュージーランド乳業研究所により進められた研究プロジェクトの成果で発見されたビフィズス菌。
腸内フローラのバランスを改善する効果があり、その結果免疫力をあげたり、便通がよくなる効果がある。
◎ KW乳酸菌 → 小岩井大人の元気ヨーグルト[小岩井乳業]
キリンと小岩井が共同研究で選び出した、酸に強く生きて腸まで届き、腸の細胞に定着するKW乳酸菌 と 肝臓の働きを保ち、疲労回復を助けるアミノ酸であるオルニチンも含むヨーグルト。
KW乳酸菌は、アレルギー疾患と密接な関係にある免疫細胞のバランスの乱れに対し、強い改善作用を示す乳酸菌で、アレルギー症状緩和の効果がある。
◎ L-55乳酸菌 → 生乳のむヨーグルト[オハヨー乳業]
L-55乳酸菌は、胃酸にも耐え、一般的なヨーグルトに含まれるブルガリア菌やサーモフィルス菌に比べて腸内に留まる割合が10倍以上。さらに腸内で増殖し、腸内の悪玉菌を抑制する効果がある。
腸内フローラの改善による便秘の予防・解消だけでなく、花粉症やアトピーの原因となるIgE抗体を減少させる効果があり、アレルギー症状の緩和が期待できる。
さらに、大豆イソフラボンの吸収を高める効果も確認されている。
◎ L.カゼイ菌・アシドフィルス菌 → 十勝のむヨーグルト[日清ヨーク]
生きたまま腸に到達し、主に小腸で働き増殖するL.カゼイ菌 と 酸や熱に強く高い生存率で直接腸に作用するアシドフィルス菌を使ったヨーグルト。
腸をきれいにし、腸内環境を整え、免疫システムを強化する働きがある。
また、アシドフィルス菌には、生殖器に侵入する病原菌の繁殖を防ぐ効果もあるといわれている。
◎ プラズマ乳酸菌 → カラダへの贈りものプラズマ乳酸菌®のむヨーグルト[小岩井乳業]
小岩井乳業とキリンホールディングスが共同研究して、選抜されましたプラズマ乳酸菌を含むのむヨーグルト。
人体には、ウイルスが侵入すると免疫細胞であるプラズマサイトイド樹状細胞(pDC)が活性化し、インターフェロンを放出してウイルスを排除するという感染防御システムがある。このプラズマ乳酸菌は、pDCという免疫細胞を直接活性化させ、インターフェロンα産生能を高めることにより、さまざまな免疫機能増強効果があり、ウイルス感染を防ぐ効果が確認されている。
◎ B.ブレーベ.ヤクルト株 → ミルミル[ヤクルト]
昔からヤクルトから出ているミルミル。5重構造の容器を使用してビフィズス菌を守っている。
ヤクルトが独自に生み出した、胃酸や胆汁などの消化液に耐えるB.ブレーベ.ヤクルト株が100億以上入っている。
腸内環境を整える効果がある。
~ 番外編 ~
ヨーグルトじゃないけど乳酸菌つながりで、乳酸菌飲料をちょこっと紹介

◇ ラブレ菌 → 植物性乳酸菌ラブレ[カゴメ]
京都の漬物すぐき漬けから発見された、植物性乳酸菌ラブレ菌。漬物から発見されただけあって胃液や消化液などにも強く、小腸内で生きぬく力が動物性乳酸菌よりも強い。
便通がよくする効果だけでなく、冷え・肩こり・腰痛といった更年期症状の改善も期待できる。
◇ カルピス菌 → カルピス
90年間受け継がれている乳酸菌と酵母を含む複数の微生物の共生体「カルピス菌」と生乳から生まれたお馴染みの乳酸菌飲料。
パッケージに“乳酸菌飲料(殺菌)”と表示されているが、乳酸菌自体が死んでも、乳酸菌がつくりだした「乳酸」の作用によりおなかの環境を整えることができる。また、発酵過程で生み出されるカルピス酸乳や牛乳の成分が、より消化吸収しやすくなっているという特性は変わらない。
腸内環境を整えるのはもちろん、免疫向上や記憶障害の予防および記憶力の向上作用が確認されている。
◇ 乳酸菌 シロタ株 → ヤクルト
生きて腸内に到達する乳酸菌 シロタ株が1本に150億個入った乳酸菌飲料。その他にもシロタ株が1本400億個入ったもの・カロリー控えめ・コラーゲン配合・ビタミン配合などのものも。
腸トレを合言葉に、シロタ株の働きで腸内環境を整え、おなかの調子をよくする。
◇ L.カゼイ NY1301株 → ピルクル[日清ヨーク]
生きたL.カゼイ NY1301株が、ピルクル65ml当たりに150億個以上も含まれ、生きたまま腸まで届き、腸内の環境を改善し、おなかの調子を良好に保つ。
特定保健用食品(トクホ)の許可もうけている。
◇ フェカルス菌 → 朝のYoo[伊藤園]
伊藤園とチチヤスとで作られた乳性ドリンクで、朝のYooに含まれている乳酸菌の90%以上はフェカリス菌。
フェカリス菌は、善玉菌を増やし腸内環境を整えることにより、便通をよくするだけではなく、花粉症の症状緩和に効果があることが確認されている。
※ のむヨーグルトと乳酸菌飲料の違いは、無脂乳固形分という牛乳の水分と脂肪分を除いた残りの成分の違いなのですが、詳しくはコチラのサイトをみてみてください。◇ 乳酸菌 HSK201 → 乳酸菌のチカラ [日本ルナ]
日本ルナとグループ会社である日本ハム(株)中央研究所の共同研究でつくられた乳酸菌飲料。
キャベツの漬物から分離した植物性乳酸菌HSK201(L.プランタラム)は、胃液や腸液に対する強い耐性をもち、生きて腸まで届く。
便通改善効果、優れたアレルギー改善があることが確認されている。
代表的なものをみていきましたが、それでもたくさんありましたね^^
ヨーグルトをよく食べている人は、自分の食べているヨーグルトはあったでしょうか?
とくに乳酸菌の種類をアピールしてないヨーグルトにも、「ブルガリクス菌」と「サーモフィラス菌」という二種類の乳酸菌は必ず入っているので心配しないでください^^
しかし、こんなにいっぱいあると迷ってしまいますよね?
自分に合っているのか、続けれる味・食感なのか、効果はちゃんとでるのか・・・
次回は、これらのヨーグルトと自分に合ったヨーグルトについてみていきたいと思います^^
≫≫ 次回へつづく
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