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[薬の話] くすりを服用するときの注意点 その2

2011年04月25日 23:58


前回、くすりを水で飲む理由を説明しました

そこで、こう思った方もみえると思います。
水以外のものでくすりを飲んでもいいのではないか?と。

今回は、そこのところを説明していきますね^^



さて、水以外のものでくすりを飲んでいいのでしょうか?

極論を言ってしまうと、アルコールを除けばなんで飲んでもOKなんです

ただ、やっぱりくすりの成分や種類によっては注意しなくてはいけないものも出てきます。

くすりとの相性が大切になるのです。

では、飲み物別で見ていきましょう


アルコール類まず、絶対くすりと一緒に飲んでいけないのが 「アルコール類」 です

くすりとアルコールを一緒に摂ると、肝臓はアルコールを優先的に分解しようとします。

そのため、くすりの分解が遅れてしまい、通常より高い濃度で血液中に入ることになり、強い作用を及ぼしやすくなってしまうのです!

例えば、精神安定剤や睡眠薬などは、アルコールと一緒に飲んでしまうと効果が強く出てしまうので危険です。
くすりの効きが強くなることで、脈拍が少なくなり過ぎたり、悪夢をみるなどの不調を招きやすくなります。

その他にも、糖尿病のくすりには低血糖を起こしやすいものもありますし、解熱剤・鎮痛剤と一緒に飲むと胃腸を痛めやすいです。

また、知らない間にアルコールを摂ることもあるので注意が必要です!

一般的にアルコールというと、ビール・ウイスキー・ワイン・日本酒などのことを思い浮かべますが、これら以外にも食べ物や飲み物によっては、アルコールを含む物があり、無意識のうちにアルコールを摂取しうる場合があります。

ウィスキーボンボンやサバランなどのお菓子や奈良漬けなどの料理を始め、特に、医薬品として市販されているドリンク剤は高濃度のアルコールを含んでいることが多いので、注意が必要になります。

くすりの効果に大きな影響を及ぼすので、「アルコール類」は絶対に一緒に飲むのをやめましょう



お茶類次に「お茶」ですが、緑茶・紅茶・ウーロン茶などの“タンニン”を多く含むお茶類は、鉄欠乏性貧血の治療に使われる鉄剤と一緒に飲んではいけません

鉄剤は、白い錠剤やカプセルのものが多いですが、中身は鉄の粉です。

人間のカラダに必要なのは、酸化していない鉄なのですが、お茶と一緒に飲むと“タンニン”によって酸化してしまい、せっかく鉄剤を飲んでも効果がなくなってしまうので注意が必要です。

また、お茶に含まれる“タンニン”は胃の中に30分は残っているので、鉄剤を飲む前後30分はお茶を飲むことを避けるようにしましょう。
(最近、鉄剤をお茶と一緒に飲んでも問題ないとも言われ始めましたが、注意しておいたほうが無難だと思います^^)



コーヒーまた、「コーヒー」「お茶類」「栄養ドリンク」などのカフェインを多く含む飲料にも注意が必要です!

元々胃に負担をかけるタイプのくすり(痛み止めなど)は、カフェインとの相乗効果で、胃を荒らす可能性が高くなりやすいし、吸収が上手くいかず、効果がきちんと発揮されない場合もあります。

さらに、安定剤や睡眠薬の場合、カフェインには興奮作用がありますので、どちらの効果も打ち消されて効果が薄くなることもあるので、気をつけましょう。



グレープフルーツジュースそして、「グレープフルーツジュース」は血圧降下薬と一緒に飲まないように注意しましょう

グレープフルーツに含まれるナリンジンなどの成分が、血圧降下薬(カルシウム拮抗薬など)の分解を抑え、体外に排出するのを遅くしていしまうので、血液中に長くくすりの成分がとどまってしまい、血圧を下げる働きが強く出ることになるのです。

急激に血圧が低下すると、危険なことにもなりかねないので、血圧降下薬を飲んでいるときは、「グレープフルーツ(ジュース)」を避けるようにしましょう。



牛乳その他、「牛乳」や「コーラやジュースなどの清涼飲料水」の場合は、くすりの成分や飲み物の種類にもよりますが、一般的には吸収が遅くなり、効果も薄まる傾向がみられます

牛乳の場合、“抗生物質”と一緒に飲まないように注意しましょう!

牛乳に含まれるカルシウムイオンが、抗生物質(テトラサイクリン系)の効きを悪くするのです。

コーラ抗生物質は、基本的には胃酸の影響の少ない食間に飲むものなのですが、中には、なにか胃にものを入れたほうがいいと思って牛乳などで飲む人もみえます。

抗生物質の効果が薄れてしまうので、牛乳と一緒に飲まないようにしてください。
(当然、カルシウムを含むサプリメントにも注意が必要です。)

また炭酸飲料の場合は、酸性のため、くすりの吸収を遅らせたり、低下させることがあります。




さて、ここまで見ていただければわかると思いますが、色々考えるよりも「水」や「ぬるま湯」で飲んでおけば無難で、簡単です(笑)

緊急の場合は、アルコールを除けば水以外のもので飲んでいただいてもいいですが、それ以外のときは、水で飲んでおいたほうがラクチンです

特別な理由のない限り、くすりの効果を適切に発揮するためにも、「水」か「ぬるま湯」で飲むようにしておきましょう


・・・「ぬるま湯」に関して忘れてることがありました^^;

くすりを飲む場合は、「ぬるま湯(湯ざまし・白湯)」がよいとされていて、あまり熱いお湯はいけません

消化酵素剤や消炎酵素剤などのタンパク質でできているくすりの場合、熱いお湯で飲むと分解してしまう恐れがあるので注意が必要です。

また、ぬるま湯であれば胃の温度を下げることがないので、胃の働きを抑えることなくスムーズに吸収することが出来ます。

熱すぎるお湯だと薬によっては効き目が半減することもあるので、37度くらいの「ぬるま湯」、水をいったん沸騰させた後ぬるめに冷ました「白湯」にしておきましょう。


水以外で飲んでも問題のないものもありますが、組み合わせが非常に複雑です。

詳しくは薬剤師・医師にお聞きしてくださいね



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コメント

  1. 通りすがり | URL | -

    わかりやすい説明をありがとうございます。
    参考になりました^∀^♪

  2. JAKUTAKU | URL | srF/8RA2

    Re:

    コメントありがとうございますv-266

    そうやって言っていただけると励みになります^^
    よければまた訪問してやってください。

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