2011年02月21日 22:10
「花粉症について。 その1・その2・その3」のつづき。
○ 花粉症対策 - その他
前回は、「くすりによる治療」について採りあげました。
今回は、それ以外の治療法をみていきしょう。。。
● 減感作療法 (特異的免疫療法)
花粉症には、いまだ完治する根本的な治療方法はありません。
あくまで、花粉症の症状に対してどうアプローチしていくのか。という対症療法しかないのが現状です。
そのなかでももっとも根治療法として近いと言われるのが、“ 減感作療法(げんかんさりょうほう) ” です。
この療法は免疫療法とも呼ばれています。
治療の方法としては、『 花粉症の原因となるアレルゲンの薄めたものをはじめ注射し、少しずつ濃度をあげながら繰り返し体内に入れていくことで徐々に花粉を体に慣れさせていき、アレルギー反応を起こりにくくする。 』というものです
この方法により、薬物療法とは異なり、治療終了後もアレルギー防止効果が持続してくれます。
長期にわたって花粉症の症状を落ち着かせ、安定した状態にすることができる治療法といえます。
この減感作療法で約4割から8割が完治するとも言われています。
再発の恐れがないわけではありませんが、花粉を吸い込んでも症状が出なくなります。
花粉症に悩まされている人にとってはひとつの選択肢となる治療方法です^^
ただし、この治療にもデメリットがあります。
それは、「 時間がかかる 」 ということ。
注射を週に1回からはじめ、徐々に2週に1回というように間隔をあけ、量を増やし濃度を上げていきます。
効果が出るまでに3ヵ月ほどかかり、個人差もありますが約3年ほど続ける必要があるのです。
はじめのうちは根気よく通院しなくてはいけないので、忙しい人にはそこらへんがネックになります。
毎週ではないにしろ3年も治療を行うのでお金もかかります。
(とはいえ、毎年花粉シーズンに使うお金と3年以降はあまり使わなくてもいいこと、つらい花粉症が避けられるということを考えれば、逆に安いかもしれません^^)
また、、まれにショック状態(アナキラフィシーショック)を引き起こす可能性もあるので、自己判断や通販などのもので行わず、必ず医師と相談するようにしてください。
医師が計画的に慎重に治療し、適切な処置をすれば注射時以外の副作用はほとんどなく行えます。
複数のアレルゲンで症状が出る人には、効果があまり期待できないとも言われ、どこの病院でも減感作療法を受けられるとは限らないということも覚えておいてください。
● レーザー療法
レーザーと聞くとなんだかこわく感じるかもしれませんね^^
このレーザー療法というのは、『 鼻の粘膜の表面をレーザーで焼くことで、鼻の通りをよくする 』というものです。
主には鼻詰まりの治療法で、鼻水・くしゃみも若干軽減します。
一般的に、花粉症シーズンの1~2か月前に“ 予防 ” として行うこととなります。
デメリットとして・・・、効果の程度には個人差があり、半年ほど(長ければ数年)で粘膜が再生するので、花粉症の症状も再発してしまいます。
そのため、毎年レーザー療法を行う患者もいますが、そうした繰り返しの処置によって粘膜が変化してしまうということにもなりかねません。
このような後遺症については、歴史が浅いこともあって 「安全だという医師もいれば、毎年はやらないという方針の医師もいる」 というように明らかな知見はないようです。
よく医師と相談の上、決めるようにしてください。
また、レーザー治療をしても、花粉の量が多い年や重症の人などは、シーズン中症状が出ることもあります。
なので、花粉症対策は怠らないようにして、第二世代抗ヒスタミン薬などのくすりと併用していくこともあるということを覚えておきましょう。
● 高周波治療
高周波治療というのは、アレルギー症状を引き起こす鼻の中の粘膜を高周波を使い、凝固させる手術のことです。
「高周波電気治療」とか「高周波粘膜凝固治療」などとも呼ばれています。
アレルゲンに反応するのは鼻の中にある粘膜なので、高周波を使い、焼き固めて粘膜細胞の数を減らすことで、症状を緩和させようとした治療になります。
100あるアレルギーの細胞を30くらいに減らすようなイメージで、ゼロにはできず、症状の有無によってくすりを加減する必要はあります。
効果がどのくらい続くかも個人差があり、だいたいこの手術による効果は2~3年くらいだと言われており、再度治療を受ける必要があります。
一年中アレルギー性鼻炎である人やその他の療法では治らない人、くすりが効かないような重症の人、くすりの使用が制限されている人などにとっては、治療の選択のひとつとなります。
通常、症状がひどくなるシーズンは、手術すると一時的にアレルギー症状がひどくなるので手術は避けるようにし、アレルゲンである花粉の飛散が少ない時期に手術をするのが普通のようなので、悩んでいる方・興味のある方は一度、医師と相談してみてください。
● 代替医療・民間療法
その他にも、代替医療・民間療法などがあります。
漢方薬・ハーブ・アロマ・鍼灸・甜茶やヨーグルトなどの食品や飲料・サプリメントなどなど。
代替医療・民間療法においては、効果のあるもの・効果が認められないものという情報があいまいで、真偽乱れていることが多いです。
花粉症の症状の緩和作用が指摘され、試験でも効果が認められたというものもありますが、その結果はわずかで、有用性の確認にはまだまだ検討の積み重ねが必要とされています。
事実、スギ花粉をそのままカプセルにつめた健康食品を服用した患者が、アナキラフィシーショックを起こし、一時意識不明になるという事故もおきています。
厚生労働省は、「残念ながら民間医療の多くに十分な効果の根拠があるとは言えません。」「安全性が危惧される民間医療も指摘されています。」ともしています。
効果のあるものが存在するのも事実ですが、まずは病院への診察を基本と考えましょう。
そして、医師と相談しながら、代替医療・民間療法を検討するようにするのがベターだと思います^^
それぞれの療法には、一長一短があります。
そのため、花粉症対策の選択のひとつとして、どんな治療法があるのか知っておくことは大切なことだと思います
もし、花粉症で悩んでいたら、一度医師と相談してみてはいかがでしょうか?
その治療方法が、症状の改善に繋がるかもしれませんから。。。
≫≫ 次へつづく
↓役に立った・わかりやすかったなど、よかったらポチッとヨロシクお願いしますm(_ _)m

○ 花粉症対策 - その他
前回は、「くすりによる治療」について採りあげました。
今回は、それ以外の治療法をみていきしょう。。。
● 減感作療法 (特異的免疫療法)
花粉症には、いまだ完治する根本的な治療方法はありません。
あくまで、花粉症の症状に対してどうアプローチしていくのか。という対症療法しかないのが現状です。
そのなかでももっとも根治療法として近いと言われるのが、“ 減感作療法(げんかんさりょうほう) ” です。
この療法は免疫療法とも呼ばれています。
治療の方法としては、『 花粉症の原因となるアレルゲンの薄めたものをはじめ注射し、少しずつ濃度をあげながら繰り返し体内に入れていくことで徐々に花粉を体に慣れさせていき、アレルギー反応を起こりにくくする。 』というものです

この方法により、薬物療法とは異なり、治療終了後もアレルギー防止効果が持続してくれます。
長期にわたって花粉症の症状を落ち着かせ、安定した状態にすることができる治療法といえます。
この減感作療法で約4割から8割が完治するとも言われています。
再発の恐れがないわけではありませんが、花粉を吸い込んでも症状が出なくなります。
花粉症に悩まされている人にとってはひとつの選択肢となる治療方法です^^
ただし、この治療にもデメリットがあります。
それは、「 時間がかかる 」 ということ。
注射を週に1回からはじめ、徐々に2週に1回というように間隔をあけ、量を増やし濃度を上げていきます。
効果が出るまでに3ヵ月ほどかかり、個人差もありますが約3年ほど続ける必要があるのです。
はじめのうちは根気よく通院しなくてはいけないので、忙しい人にはそこらへんがネックになります。
毎週ではないにしろ3年も治療を行うのでお金もかかります。
(とはいえ、毎年花粉シーズンに使うお金と3年以降はあまり使わなくてもいいこと、つらい花粉症が避けられるということを考えれば、逆に安いかもしれません^^)
また、、まれにショック状態(アナキラフィシーショック)を引き起こす可能性もあるので、自己判断や通販などのもので行わず、必ず医師と相談するようにしてください。
医師が計画的に慎重に治療し、適切な処置をすれば注射時以外の副作用はほとんどなく行えます。
複数のアレルゲンで症状が出る人には、効果があまり期待できないとも言われ、どこの病院でも減感作療法を受けられるとは限らないということも覚えておいてください。
● レーザー療法
レーザーと聞くとなんだかこわく感じるかもしれませんね^^
このレーザー療法というのは、『 鼻の粘膜の表面をレーザーで焼くことで、鼻の通りをよくする 』というものです。
主には鼻詰まりの治療法で、鼻水・くしゃみも若干軽減します。
一般的に、花粉症シーズンの1~2か月前に“ 予防 ” として行うこととなります。
デメリットとして・・・、効果の程度には個人差があり、半年ほど(長ければ数年)で粘膜が再生するので、花粉症の症状も再発してしまいます。
そのため、毎年レーザー療法を行う患者もいますが、そうした繰り返しの処置によって粘膜が変化してしまうということにもなりかねません。
このような後遺症については、歴史が浅いこともあって 「安全だという医師もいれば、毎年はやらないという方針の医師もいる」 というように明らかな知見はないようです。
よく医師と相談の上、決めるようにしてください。
また、レーザー治療をしても、花粉の量が多い年や重症の人などは、シーズン中症状が出ることもあります。
なので、花粉症対策は怠らないようにして、第二世代抗ヒスタミン薬などのくすりと併用していくこともあるということを覚えておきましょう。
● 高周波治療
高周波治療というのは、アレルギー症状を引き起こす鼻の中の粘膜を高周波を使い、凝固させる手術のことです。
「高周波電気治療」とか「高周波粘膜凝固治療」などとも呼ばれています。
アレルゲンに反応するのは鼻の中にある粘膜なので、高周波を使い、焼き固めて粘膜細胞の数を減らすことで、症状を緩和させようとした治療になります。
100あるアレルギーの細胞を30くらいに減らすようなイメージで、ゼロにはできず、症状の有無によってくすりを加減する必要はあります。
効果がどのくらい続くかも個人差があり、だいたいこの手術による効果は2~3年くらいだと言われており、再度治療を受ける必要があります。
一年中アレルギー性鼻炎である人やその他の療法では治らない人、くすりが効かないような重症の人、くすりの使用が制限されている人などにとっては、治療の選択のひとつとなります。
通常、症状がひどくなるシーズンは、手術すると一時的にアレルギー症状がひどくなるので手術は避けるようにし、アレルゲンである花粉の飛散が少ない時期に手術をするのが普通のようなので、悩んでいる方・興味のある方は一度、医師と相談してみてください。
● 代替医療・民間療法
その他にも、代替医療・民間療法などがあります。
漢方薬・ハーブ・アロマ・鍼灸・甜茶やヨーグルトなどの食品や飲料・サプリメントなどなど。
代替医療・民間療法においては、効果のあるもの・効果が認められないものという情報があいまいで、真偽乱れていることが多いです。
花粉症の症状の緩和作用が指摘され、試験でも効果が認められたというものもありますが、その結果はわずかで、有用性の確認にはまだまだ検討の積み重ねが必要とされています。
事実、スギ花粉をそのままカプセルにつめた健康食品を服用した患者が、アナキラフィシーショックを起こし、一時意識不明になるという事故もおきています。
厚生労働省は、「残念ながら民間医療の多くに十分な効果の根拠があるとは言えません。」「安全性が危惧される民間医療も指摘されています。」ともしています。
効果のあるものが存在するのも事実ですが、まずは病院への診察を基本と考えましょう。
そして、医師と相談しながら、代替医療・民間療法を検討するようにするのがベターだと思います^^
それぞれの療法には、一長一短があります。
そのため、花粉症対策の選択のひとつとして、どんな治療法があるのか知っておくことは大切なことだと思います

もし、花粉症で悩んでいたら、一度医師と相談してみてはいかがでしょうか?
その治療方法が、症状の改善に繋がるかもしれませんから。。。
≫≫ 次へつづく
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コメント
ゆずMAN | URL | -
はじめまして。
花粉症で悩む、ゆずと申します。
いろんな方法があるんですねー
薬にたよらず、改善を目指したいですね。
私は健康関連のブログを書いてるんですが、よければ、相互リンクお願いできますでしょうか。
コメント欄の記載で申し訳ございません。
( 2011年03月06日 16:39 [Edit] )
JAKUTAKU | URL | srF/8RA2
Re: タイトルなし
>ゆずMANさん
訪問&コメントありがとうございます
私も花粉症ですがこれからの季節、つらくなりますね^^;
私は鍼灸とくすりとセルフケアで乗り切ります。
今後、それらを記事にしてみるつもりです^^
いえいえ、ありがとうございます!
相互リンクはもちろんOKです^^
これからもよろしくお願いします。
すぐにそちらにも訪問させていただきますね^^
( 2011年03月07日 00:10 [Edit] )
ゆずMAN | URL | -
リンクありがとうございました!
花粉症対策の記事楽しみにしてます^^
今後とも、よろしくお願いします!
( 2011年03月07日 21:20 [Edit] )
JAKUTAKU | URL | srF/8RA2
Re: タイトルなし
>ゆずMANさん
コメントありがとうございます
こちらこそリンクありがとうございます!
これからもよろしくおねがいしますね^^
( 2011年03月08日 21:24 [Edit] )
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