2011年02月16日 23:55
「花粉症について。 その1・その2」のつづき。
○ 花粉症対策 - くすり編
花粉症への対策には、いろいろな方法や種類があります。
薬物療法・減感作療法・手術療法・セルフケア etc...
根本的に治るという治療法はなく、どれも一長一短。
なので、どんな治療法があるのか知っておくことは大切です。
今回はその中でも 『薬物療法』をみていこうと思います^^
さて、花粉症かな?と思い、医者に行ったら花粉症と診察された。
…といったら、やはり基本は “ くすり ” での治療がメインになります
くすりにも様々な種類がありますが、大きく分けると以下の2つに分けることができます。
a. 花粉症の症状が出ないようにするもの
b. 症状を緩和するもの
服用の仕方や注意点も大きく異なるので、自分がどれを使っているのか知らなくてはいけません。
その中でも、代表的なくすりをみていきます。
① 抗アレルギー薬
このくすりは、「a. 花粉症の症状が出ないようにするもの」にあたります。
この抗アレルギー薬は、花粉症の症状が出る前に服用しておくことで、症状を抑えることができるくすりでよく予防薬として病院で出されます。
抗アレルギー薬は、ヒスタミンやロイコトリエンといった目・鼻の粘膜を刺激する化学物質の放出を抑える作用があるので、血管や神経に影響が出ず、鼻づまりやくしゃみ・目のかゆみなどの症状が出ないようになるのです。
ただし、効果が出るまでに2週間ほどかかるため、少なくとも花粉が飛び始める2週間くらい前から飲み始める必要があります
また、たとえ症状が出ても、症状が軽くしか出ないことも多いので、花粉飛散開始直後に飲んでもOKです^^
抗アレルギー薬は、花粉が飛ぶ前2週間以上前から服用し始め、花粉が飛ばなくなるまでシーズン通して服用することも多いです。
② 抗ヒスタミン薬
このくすりは、「b. 症状を緩和するもの 」にあたります。
この抗ヒスタミン薬は即効性のあるくすりで、症状が出ているときに使用します。
抗ヒスタミン薬は、鼻水や目のかゆみ、くしゃみなどのアレルギー症状を起こす化学物質(ヒスタミン)が神経や組織にある受容体とくっつく前に、くっついてしまうことで受容体の活動を抑える働きがあります。
簡単に言えば、鍵穴に鍵が差し込まれる前に、鍵穴をふさいでしまう作用といえばわかりやすいでしょうか。
(どこかのくすりのCMにも似たようなイメージがあったような…^^)
鼻詰まりに効く抗ロイコトリエン薬というのもありますが、作用は抗ヒスタミン薬と同じになります。
ただ、抗ヒスタミン薬には古いタイプの「第一世代抗ヒスタミン薬」 と 新しいタイプの「第二世代抗ヒスタミン薬」の2種類あるので注意が必要です。
「第一世代抗ヒスタミン薬」は、即効性があり、飲んで数十分で強い効果が出てきますが、作用の持続が比較的短時間です。
また、眠くなったり、口が渇いたり、頭がボーっとしたり、体がだるくなったりするなどの副作用が強く出ることが多いです。
車の運転や危険な仕事・作業のときには避ける必要が出てきます。
一方、新しいタイプの「第二世代抗ヒスタミン薬」は、作用持続時間も長く、抗アレルギー作用を有するものもあり、継続して服用することで症状が軽減されやすいです。
また、「第一世代…」より眠気や口の渇きなどの副作用が少なくなっています。
(ただし、副作用の出方は人によってかなり異なるので、あしからず。)
「第一世代抗ヒスタミン薬」は主に市販薬で使われていることが多いですが、現在治療の中心となっているのは「第二世代抗ヒスタミン薬」のほうで、(一部を除き)病院でしか処方されません。
「第一世代抗ヒスタミン薬」は市販薬ですので、簡単に手に入れることができ、飛散量が少ない季節や症状が軽い人では鼻水・くしゃみの症状に多少効果は期待できます。
しかし、「第一世代抗ヒスタミン」は飛散量の多い季節ではあまり効果が期待できず、同じくすりを服用するのであれば、面倒でも病院に行って診察を受け、「第二世代抗ヒスタミン薬」を処方してもらい、適切に飲んだほうがいいでしょう
(※抗アレルギー薬・第一世代抗ヒスタミン薬・第二世代抗ヒスタミン薬という呼び方は、医師・研究者や治療する疾病の分野によってやや異なることがあるようです。)
③ ステロイド薬
ステロイド薬は、花粉症の症状がひどく、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬で症状が良くならないときに使用されるくすりです。
ステロイド薬は、炎症を抑える作用が強いので、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの鼻の炎症を抑えてくれます。
非常によく効く薬ですが、長期間使うと副作用が出やすいので、使用には十分な注意が必要となります。
そのため、医師の指導を受け、必要なときだけ使うようにしてください。
市販薬の点鼻薬にも含まれていることがあるので、買うときは薬局の薬剤師の方に効くほうが無難です。
ただ、一般的に悪く言われているステロイドですが、使わなくてはいけないときもあり、ちゃんと使用用量・方法
を守って使うことが大切です。
アレルギーがひどすぎる場合、とにかく症状をおさえ、 拡大悪循環に陥らないのがもっとも大切なことになります。
そのときには、ステロイドは有効な手段です。
必要以上にステロイドを恐れてしまいがちですが、この薬も「使い方次第」ということです。
くすりでの治療でとにかく大切なのは、はやめはやめの対策です
症状が出る前から早めに備えることが、シーズンを通して楽に過ごせるコツ。
対策をとらずに、一度症状が出てしまうとなかなか炎症が治まりきらず、大変な目にあっていまいます。
比較的、安全性が高い抗アレルギー薬は、効き始めるのに2週間くらい時間がかかるので、最低でも花粉が飛び始めるシーズンの2週間くらい前には花粉症対策をはじめましょう
(服用を始める時期の目安として「2月の第1週から」とも言われています。)
また、その場しのぎ・手当たり次第にくすりを使うことは止めるようにしましょう。
市販の目薬や点鼻薬だけを、やみくもに使用すると、副作用の可能性があります。
花粉症かな?と思ったら自分で判断しないで、まず病院にいき、医師にみてもらうことが花粉症をひどくさせない方法となります
≫≫ 次へつづく
↓役に立った・わかりやすかったなど、よかったらポチッとヨロシクお願いしますm(_ _)m

○ 花粉症対策 - くすり編
花粉症への対策には、いろいろな方法や種類があります。
薬物療法・減感作療法・手術療法・セルフケア etc...
根本的に治るという治療法はなく、どれも一長一短。
なので、どんな治療法があるのか知っておくことは大切です。
今回はその中でも 『薬物療法』をみていこうと思います^^
さて、花粉症かな?と思い、医者に行ったら花粉症と診察された。
…といったら、やはり基本は “ くすり ” での治療がメインになります

くすりにも様々な種類がありますが、大きく分けると以下の2つに分けることができます。
a. 花粉症の症状が出ないようにするもの
b. 症状を緩和するもの
服用の仕方や注意点も大きく異なるので、自分がどれを使っているのか知らなくてはいけません。
その中でも、代表的なくすりをみていきます。
① 抗アレルギー薬
このくすりは、「a. 花粉症の症状が出ないようにするもの」にあたります。
この抗アレルギー薬は、花粉症の症状が出る前に服用しておくことで、症状を抑えることができるくすりでよく予防薬として病院で出されます。
抗アレルギー薬は、ヒスタミンやロイコトリエンといった目・鼻の粘膜を刺激する化学物質の放出を抑える作用があるので、血管や神経に影響が出ず、鼻づまりやくしゃみ・目のかゆみなどの症状が出ないようになるのです。
ただし、効果が出るまでに2週間ほどかかるため、少なくとも花粉が飛び始める2週間くらい前から飲み始める必要があります

また、たとえ症状が出ても、症状が軽くしか出ないことも多いので、花粉飛散開始直後に飲んでもOKです^^
抗アレルギー薬は、花粉が飛ぶ前2週間以上前から服用し始め、花粉が飛ばなくなるまでシーズン通して服用することも多いです。
② 抗ヒスタミン薬
このくすりは、「b. 症状を緩和するもの 」にあたります。
この抗ヒスタミン薬は即効性のあるくすりで、症状が出ているときに使用します。
抗ヒスタミン薬は、鼻水や目のかゆみ、くしゃみなどのアレルギー症状を起こす化学物質(ヒスタミン)が神経や組織にある受容体とくっつく前に、くっついてしまうことで受容体の活動を抑える働きがあります。
簡単に言えば、鍵穴に鍵が差し込まれる前に、鍵穴をふさいでしまう作用といえばわかりやすいでしょうか。
(どこかのくすりのCMにも似たようなイメージがあったような…^^)
鼻詰まりに効く抗ロイコトリエン薬というのもありますが、作用は抗ヒスタミン薬と同じになります。
ただ、抗ヒスタミン薬には古いタイプの「第一世代抗ヒスタミン薬」 と 新しいタイプの「第二世代抗ヒスタミン薬」の2種類あるので注意が必要です。
「第一世代抗ヒスタミン薬」は、即効性があり、飲んで数十分で強い効果が出てきますが、作用の持続が比較的短時間です。
また、眠くなったり、口が渇いたり、頭がボーっとしたり、体がだるくなったりするなどの副作用が強く出ることが多いです。
車の運転や危険な仕事・作業のときには避ける必要が出てきます。
一方、新しいタイプの「第二世代抗ヒスタミン薬」は、作用持続時間も長く、抗アレルギー作用を有するものもあり、継続して服用することで症状が軽減されやすいです。
また、「第一世代…」より眠気や口の渇きなどの副作用が少なくなっています。
(ただし、副作用の出方は人によってかなり異なるので、あしからず。)
「第一世代抗ヒスタミン薬」は主に市販薬で使われていることが多いですが、現在治療の中心となっているのは「第二世代抗ヒスタミン薬」のほうで、(一部を除き)病院でしか処方されません。
「第一世代抗ヒスタミン薬」は市販薬ですので、簡単に手に入れることができ、飛散量が少ない季節や症状が軽い人では鼻水・くしゃみの症状に多少効果は期待できます。
しかし、「第一世代抗ヒスタミン」は飛散量の多い季節ではあまり効果が期待できず、同じくすりを服用するのであれば、面倒でも病院に行って診察を受け、「第二世代抗ヒスタミン薬」を処方してもらい、適切に飲んだほうがいいでしょう

(※抗アレルギー薬・第一世代抗ヒスタミン薬・第二世代抗ヒスタミン薬という呼び方は、医師・研究者や治療する疾病の分野によってやや異なることがあるようです。)
③ ステロイド薬
ステロイド薬は、花粉症の症状がひどく、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬で症状が良くならないときに使用されるくすりです。
ステロイド薬は、炎症を抑える作用が強いので、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの鼻の炎症を抑えてくれます。
非常によく効く薬ですが、長期間使うと副作用が出やすいので、使用には十分な注意が必要となります。
そのため、医師の指導を受け、必要なときだけ使うようにしてください。
市販薬の点鼻薬にも含まれていることがあるので、買うときは薬局の薬剤師の方に効くほうが無難です。
ただ、一般的に悪く言われているステロイドですが、使わなくてはいけないときもあり、ちゃんと使用用量・方法
を守って使うことが大切です。
アレルギーがひどすぎる場合、とにかく症状をおさえ、 拡大悪循環に陥らないのがもっとも大切なことになります。
そのときには、ステロイドは有効な手段です。
必要以上にステロイドを恐れてしまいがちですが、この薬も「使い方次第」ということです。
くすりでの治療でとにかく大切なのは、はやめはやめの対策です

症状が出る前から早めに備えることが、シーズンを通して楽に過ごせるコツ。
対策をとらずに、一度症状が出てしまうとなかなか炎症が治まりきらず、大変な目にあっていまいます。
比較的、安全性が高い抗アレルギー薬は、効き始めるのに2週間くらい時間がかかるので、最低でも花粉が飛び始めるシーズンの2週間くらい前には花粉症対策をはじめましょう

(服用を始める時期の目安として「2月の第1週から」とも言われています。)
また、その場しのぎ・手当たり次第にくすりを使うことは止めるようにしましょう。
市販の目薬や点鼻薬だけを、やみくもに使用すると、副作用の可能性があります。
花粉症かな?と思ったら自分で判断しないで、まず病院にいき、医師にみてもらうことが花粉症をひどくさせない方法となります

≫≫ 次へつづく
↓役に立った・わかりやすかったなど、よかったらポチッとヨロシクお願いしますm(_ _)m


コメント
コメントの投稿