2011年02月02日 23:07
生体ガスで病気診断 採血と違い負担少なく
息や皮膚から発散される「生体ガス」で体調を調べ、病気の診断もできるようにしようと、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)が約1000人を対象に10年間、ガスと体の状態との関係を見る調査に乗り出した。
こうした規模の調査は国内初。センターの下内章人循環病態生理研究室長は「ガスの採取は、採血と違って体への負担がほとんどない。疾患の判断ができれば、健康診断で広く使われるようになるだろう」としている。
生体ガスに含まれる気体は窒素や酸素のほか水素、一酸化窒素、一酸化炭素、アセトンなど数千種類に上る。種類や量は生活習慣や疾患の有無が影響し、微妙に変わる。
チームは健診に来た人に依頼し、ガスの採取を開始。2年に1度採取し、成分の変化と病気、体調との関係を解析する。
息は樹脂製のバッグに吹き込んでもらい、手から発生するガスは密閉した手袋でとる。息と、手のひらから発生したガスを同時に採取し、直接分析できる高感度装置も独自に開発した。
生体ガスは近年注目され、国内外で研究が進行中。エタノールは飲酒、アセトアルデヒドは食道がんや咽頭がん、アセトンは糖尿病と関係することが分かってきた。実際に、腸内細菌の発酵作用で発生する水素を測って食べ物が消化される時間を調べたり、禁煙外来では喫煙すると増える一酸化炭素量を測定したりするのに利用されている。
- 中日新聞より引用 -
まだ調査が始まったばかりで、まだ10年以上も先の話ですが、実用化されれば早期発見につながりますね。
『 犬の嗅覚を利用して、がん患者の呼気などをかぎ分ける「がん探知犬」を使った九州大の研究者らの実験で、9割以上の精度で判別に成功した。 』 というニュースが前にありましたが、今回はそれを統計学的に調査し、疾患を判断できるようにしようとしたものらしいです。
犬は何千種類の臭いが嗅ぎわけられ、がん特有の臭いも分かるといいますから、それを分析して判断するということは十分可能な気がしますね^^
新聞にはさらに「生体ガスと病気・生活習慣の関係」として以下↓のことが載っていました。
【生体ガス】 【発生原因】
水素 - 腸内細菌の増殖・消化不良症候群
一酸化窒素 - 気管支ぜんそく・喫煙・気道感染
一酸化炭素 - ガス中毒・喫煙・慢性気道炎症
エタノール - 飲酒
アセトアルデヒド - 飲酒・食道ガン・咽頭ガン・シックハウス症群
アセトン - 糖尿病・肥満
アンモニア - 代謝異常・ピロリ菌・感染症
イソプレン - コレステロール合成
メルカプタン - 口の中の細菌(口臭)
将来、健康診断では、血液検査と生体ガス検査が行われるようになるかもしれませんね^^
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