2011年01月14日 23:38
前回「くすりの体内での動き その1 ・ その2 ・ その3 ・ その4」の続き。
○ くすり の 排泄
体の中を巡り、目的の効果を発揮したくすりも、いつまでも体内にあっては中毒症状・副作用が現れていまいます。
一定時間体内にいた後は、すみやかに体の外に排泄されないといけません。
くすりが正しく排泄されるからこそ、副作用も出ず、安心してくすりを使用することができるのです。
さて、その排泄の主なルートが “ 腎臓から尿中への排泄 ” ・ “ 肝臓から胆汁中への排泄 ”です
腎臓には、血液をろ過して、血液の成分を安定させる働きがあります。
その働きの結果、ろ過によって、尿素・尿酸・硫酸・リン酸などの代謝老廃物などと共に、代謝されたくすりが尿のなかに入ります。
そして、そのままトイレにておしっことして排泄されるわけです^^
このくすりを排泄する腎臓の能力は、さまざまな要因によって上下します。
例えば、くすりを排泄する腎臓の能力は、尿の量や腎臓への血流量、腎臓の状態によって異なります。
腎臓の機能は、さまざまな病気(高血圧や糖尿病、腎臓感染症など)や高濃度の有毒化学物質にさらされたり、加齢に伴う変化などで損傷を受けることがあります。
そうすると、排泄する能力は低下してしまいます。
年をとると腎臓の機能は低下し、85歳の高齢者の腎臓では、35歳の人の半分程度しか薬をうまく排泄できなくなってしまうのです。
また、食事の有無やくすりの種類などによっても左右されます。
そのため、医師は主に腎臓からの排泄量により投薬量を調節しています。
腎機能の低下が正常な加齢によるものであれば、年齢だけで適切な用量を決定できますが、腎臓がどの程度機能しているかを診断すれば、もっと正確に適切な薬の用量を決定できます。
血液検査で血液中のクレアチニン(老廃物)濃度を測定し、尿検査で12〜24時間分の尿をためておき、尿中のクレアチニン量を血液中のクレアチニン濃度と比較して推定する方法(クレアチニンクリアランス)などを使用して決定しています。
また、くすりの中には胆汁中へ排泄するルートを通るものもあります。
肝臓を通ったくすりが、そのまま胆のうが分泌する胆汁のなかに排泄されて、小腸→大腸と通り、大便と一緒に排泄されます。
胆汁に入ったくすりの中には、再びくすりとして変換されて血液中に再吸収され、リサイクルされることもあります。
肝臓の機能が低下しているときには、医師は、主に肝臓の代謝によって排泄されるくすりの投与量を調整しています。
上記の2つ以外の排泄ルートとして、微量ですが汗・唾液・母乳・呼気などの中にも排泄されています。
そのため、ある睡眠剤を服用した翌日、口が苦くなることがあります。
それは、代謝物が唾液に出てくるからです。
この排泄ルートは、ほとんど微量なので気にしなくても大丈夫です。
ただし、妊婦の母乳への排泄だけは、くすりの成分が授乳中の乳児に影響を与えるおそれがあるので、注意しなくてはいけません
このようにさまざまなルートを使って、使命を果たしたくすりは、体外に出て行くことになるのです。。。
これで、【 体内への吸収 → くすりの代謝・分布 → 排泄 】 という “ くすりの体内での動き ” について説明し終えました
なるべく、難しい話・専門的な内容を省きつつ、わかりやすく簡単な内容になるように努めたつもりですが、いかがだったでしょうか(^_^;
(いや、よくわからんところが多かった! あんまり役に立つとは思えな…。 と思った人にはスミマセンと謝るしかないですね(笑))
はじめにも書きましたが、くすりの効く仕組みを知ることは安全なくすりの使い方を学ぶことに繋がり、市販品の買い方・使い方に繋がります。
また、医師と相談して、自分に合ったくすりをもらう手助けにもなります。
くすりについて勉強していくことは、自分の健康に繋がることだと思います。
効果的に、安全に、くすりを使うために、少しでもいいので覚えておいてください
以上で、くすりの体内での動きシリーズ 終了です
ありがとうございました~
↓役に立った・わかりやすかったなど、よかったらポチッとヨロシクお願いしますm(_ _)m

○ くすり の 排泄
体の中を巡り、目的の効果を発揮したくすりも、いつまでも体内にあっては中毒症状・副作用が現れていまいます。
一定時間体内にいた後は、すみやかに体の外に排泄されないといけません。
くすりが正しく排泄されるからこそ、副作用も出ず、安心してくすりを使用することができるのです。
さて、その排泄の主なルートが “ 腎臓から尿中への排泄 ” ・ “ 肝臓から胆汁中への排泄 ”です

腎臓には、血液をろ過して、血液の成分を安定させる働きがあります。
その働きの結果、ろ過によって、尿素・尿酸・硫酸・リン酸などの代謝老廃物などと共に、代謝されたくすりが尿のなかに入ります。
そして、そのままトイレにておしっことして排泄されるわけです^^
このくすりを排泄する腎臓の能力は、さまざまな要因によって上下します。
例えば、くすりを排泄する腎臓の能力は、尿の量や腎臓への血流量、腎臓の状態によって異なります。
腎臓の機能は、さまざまな病気(高血圧や糖尿病、腎臓感染症など)や高濃度の有毒化学物質にさらされたり、加齢に伴う変化などで損傷を受けることがあります。
そうすると、排泄する能力は低下してしまいます。
年をとると腎臓の機能は低下し、85歳の高齢者の腎臓では、35歳の人の半分程度しか薬をうまく排泄できなくなってしまうのです。
また、食事の有無やくすりの種類などによっても左右されます。
そのため、医師は主に腎臓からの排泄量により投薬量を調節しています。
腎機能の低下が正常な加齢によるものであれば、年齢だけで適切な用量を決定できますが、腎臓がどの程度機能しているかを診断すれば、もっと正確に適切な薬の用量を決定できます。
血液検査で血液中のクレアチニン(老廃物)濃度を測定し、尿検査で12〜24時間分の尿をためておき、尿中のクレアチニン量を血液中のクレアチニン濃度と比較して推定する方法(クレアチニンクリアランス)などを使用して決定しています。
また、くすりの中には胆汁中へ排泄するルートを通るものもあります。
肝臓を通ったくすりが、そのまま胆のうが分泌する胆汁のなかに排泄されて、小腸→大腸と通り、大便と一緒に排泄されます。
胆汁に入ったくすりの中には、再びくすりとして変換されて血液中に再吸収され、リサイクルされることもあります。
肝臓の機能が低下しているときには、医師は、主に肝臓の代謝によって排泄されるくすりの投与量を調整しています。
上記の2つ以外の排泄ルートとして、微量ですが汗・唾液・母乳・呼気などの中にも排泄されています。
そのため、ある睡眠剤を服用した翌日、口が苦くなることがあります。
それは、代謝物が唾液に出てくるからです。
この排泄ルートは、ほとんど微量なので気にしなくても大丈夫です。
ただし、妊婦の母乳への排泄だけは、くすりの成分が授乳中の乳児に影響を与えるおそれがあるので、注意しなくてはいけません

このようにさまざまなルートを使って、使命を果たしたくすりは、体外に出て行くことになるのです。。。
これで、【 体内への吸収 → くすりの代謝・分布 → 排泄 】 という “ くすりの体内での動き ” について説明し終えました

なるべく、難しい話・専門的な内容を省きつつ、わかりやすく簡単な内容になるように努めたつもりですが、いかがだったでしょうか(^_^;
(いや、よくわからんところが多かった! あんまり役に立つとは思えな…。 と思った人にはスミマセンと謝るしかないですね(笑))
はじめにも書きましたが、くすりの効く仕組みを知ることは安全なくすりの使い方を学ぶことに繋がり、市販品の買い方・使い方に繋がります。
また、医師と相談して、自分に合ったくすりをもらう手助けにもなります。
くすりについて勉強していくことは、自分の健康に繋がることだと思います。
効果的に、安全に、くすりを使うために、少しでもいいので覚えておいてください

以上で、くすりの体内での動きシリーズ 終了です

ありがとうございました~

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コメント
職人まこと | URL | -
いやいや すごく勉強になりました
風邪を引いてもゆっくりは寝てられないので点滴や注射に行きがちなんですが,正直についてはちと不安に感じていたのがかなりクリアになりました
今後も色々と教えて下さいませませ
( 2011年01月15日 23:47 [Edit] )
JAKUTAKU | URL | srF/8RA2
Re: タイトルなし
>職人まことさん
コメントありがとうございます
ちょこっと今回のシリーズ記事は専門的というか、あんまり需要が少ないよな(笑)と思いながら書いていたので、そうやっていただけると嬉しいですね
なかなか仕事だとおいそれとは休めないですよね~
点滴や注射・市販薬など上手く使い分けていただけたらなと思います^^
(とくに点滴はただの栄養剤なのに一時的に元気になりますし(笑))
これからも頑張りますます!
( 2011年01月16日 21:39 [Edit] )
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