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下戸と心筋梗塞の関係性

2014年09月28日 23:05

お酒に弱い人、心臓も? 心筋梗塞、重症化の傾向

 お酒に弱い体質の遺伝子型を持つ人は、心筋梗塞(こうそく)になったときに心臓のダメージが大きくなりやすいとする研究結果を、米スタンフォード大のチームがまとめた。ヒトのiPS細胞を使った実験で確かめたという。論文を米医学誌サイエンス・トランスレーショナル・メディシン電子版に発表した。

 お酒に強いか弱いかは、悪酔いの原因となる物質アセトアルデヒドを分解する酵素をつくる遺伝子の型に左右される。遺伝子に変異があって、その酵素をうまくつくれないタイプの人はお酒に弱くなる。こうしたタイプは東アジアの日本人や韓国人、中国人に多い。

 チームは、東アジア系でお酒に弱い遺伝子タイプの5人と、そうではない5人の皮膚の細胞からiPS細胞をつくり、心筋細胞に変化させて性質を調べた。この酵素は心筋梗塞になったときに出てくる活性酸素の解毒にもかかわっていて、お酒に弱いタイプでは心筋細胞でもこの酵素がうまく働かず、細胞が死にやすくなっていることがわかったという。

 お酒に弱い人は心筋梗塞などが重症化しやすい傾向にある、と臨床医の間では経験的に受け止められていた。これまでのマウスの実験では、この酵素に心筋細胞を守る働きがあるかどうかははっきりしていなかった。

      - Yahooニュースより引用 -


iPS細胞ってこんなところにも使われているんですねぇ……

っと、最初から脱線してしまいましたね^^;


お酒の飲めない人について [お酒に弱い人は強くならない] でも詳しく書きましたが、下戸の飲酒は非常にリスキーです。。。

酵素を持っていない下戸の人は、飲める人に比べて、口腔・咽頭・食道癌のリスクが10倍以上も高く、肝癌、膵臓癌、乳癌のリスクも軒並み高くなっています。

そして、今回の研究結果でお酒に弱い人では、心筋細胞でも酵素がうまく働かず、細胞が死にやすくなっていることがわかりました。

アセトアルデヒド分解酵素を持っていない&少量しかない人は、お酒を飲まなくてもこういう危険性があるんですね…。

もう下戸の人にとっては恐いニュースです^^;

私もお酒がまったく飲めない人なので、心臓については気を払っておいたほうがよさそうですね…


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本当に怖い“ 低体温症 ”

2014年09月19日 22:53


ちょっとしたキッカケから2009年に起こったトムラウシ山遭難事故の報告書を読みました。

事故の内容はもちろんのことですが、それ以上に低体温症がこんなに怖いものだとは思いませんでした。

鍼灸の学校の授業でいちを習ってはいたのですが、こうやって実体験を通してみていくことで、その症状の危険さがより生々しく理解することができました。

なので、今回はそんな危険な “ 低体温症 ” のことをもっと知ってもらうために、まとめていこうと思います

登山だけではなく、川や海、場合によっては街中でも起こることがあるので、おおまかでも知っておくことが大切になるかと思いますからお付き合いください。。。


   ◆低体温症とは?

深部体温低体温症とは、寒さによって体温が下がり続け、最悪、昏睡状態・凍死に至る危険な症状です。

人の体は、深部体温と表面の皮膚体温があって、温度に違いがあります。
脇の下で測る皮膚温度は36度前後ですが、深部体温は37度前後あり、この体の深部体温が2℃以上低下した状態をいいます。

(女性等がよくいう「体温が低くて…手先が冷えるし風邪にかかりやすい」というものも低体温と呼ぶことがありますが、今回は医学的な「低体温症」のことであり、救急医学会の「偶発性低体温症」の定義では、体の中心部の温度が35℃以下の場合をいいます。)


   ◆低体温症のメカニズム

人間は恒温動物のため、通常は外気温に関係なく一定範囲内で体温が保たれています。
冷気にあたったりして、体が寒さや冷えを感じる場合、まず手や足の皮膚温度が下がり、深部体温を保とうとします。
末梢細動脈が収縮し皮膚血流を低下させて熱の放散を抑えて、脳や心臓などの生きるために大切な臓器が集まっている体の中心に、温かい血液を集めようとするのです。

しかし、それでも体が冷え続け、深部体温が36度を下回ると、深部体温を下げないために体をブルブルと震わせて熱を生み出そうとしますが、さらに体温が30℃以下になるとふるえすら起こらなくなり、判断力や精神活動・運動能力も低下し、加速度的に体温は低下し続け凍死に至ります。

低体温症は、冬季や登山などの寒冷下で起こることが多いですが、海や川で長時間泳いでいたり、濡れた衣服を着たまま風に当たったり、お酒や睡眠薬を飲んだあと寒い場所で寝てしまったりしたときなどに起こることもあり、一年中日常的に発生する可能性があります。


   ◆低体温症の症状

 低体温症は体温の低下とともに以下の症状が現れます。

  深部体温 37℃~35℃
 意識は正常だが、動作が鈍くなる。寒さによる身震いが起こる。

  深部体温 35℃~33℃ 〔軽度〕
 正常な判断力が低下し、意識がはっきりしない。うまく会話できず、ふらつく。

  深部体温 33℃~30℃ 〔中度〕
 ふるえがなくなり、意識レベルはさらに低下。歩行不可、不整脈・筋硬直が起こる。
錯乱状態・支離滅裂・閉口になりうる。

  深部体温 30℃~26℃ 〔重度〕
 意識がなくなり、腱反射も消失。心拍・脈拍微弱で心室細動も起こる。

  深部体温 26℃~ 〔重篤〕
 筋硬直・脳波消失。心停止。


   ◆ 低体温症の早期発見

単なる疲労との区別が困難で、ふるえが止まると加速度的に症状が悪化するので、早期発見が大切になってきます。
その低体温症の発症の早期発見の手がかりは、精神症状です。

  ・ よろよろ歩くようになり、おかしな言動をする
  ・ 同じ言動を繰り返したり、妄想をきたす
  ・ 会話がスムーズにできず、反応が鈍い
  ・ 状況にそぐわない衣類となる、悪い状況なのに衣類を脱ぎ始める
  ・ 山などの場合、遅れ気味になり「かまわず先に行ってくれ」「すぐ追いつくから」などと言う

上記のような言動をし始めたら要注意であり、低体温症の発症を疑いましょう。


    ◆対処方法

この低体温症の怖いところは、初期症状は疲労状態と似ているため、休めば治ると考え、適切な処置をしないでいると、症状はみるみる悪化し、最悪死に至るというところです。。。

それだけに、適切な対処が重要になってきます。
症状によって必要な対処法が異なるので、順を追ってみていきましょう。

  - 全程度に共通 -

 基本は、『隔離』 『保温』 『加温』 です。
 風・雨・雪に晒されるような場所を避け、衣服が濡れている場合はそれらを乾いた暖かい衣類に替えさせ、暖かい毛布などで包みます。衣類などは緩やかで締め付けの少ない物が望ましいです。
 脇の下や股下などの太い血管(主に静脈)がある辺りを湯たんぽなどで暖め、ゆっくりと体の中心部から温まるようにします。
 この時に無理に体を動かすと、手足など末端や表皮の冷えた血液が体を動かすことで血管が拡張することも手伝って体内をくまなく循環してしまい、内臓の発熱量を低下させ、心臓や脳の体温も下げ、全身が芯まで冷えることになります。(これは山の滝行などで冷水により急激に体を冷やしても起きることがある。)
なので、体を温めさせようと運動させるのは逆効果であり、中心側からゆっくり暖まるよう工夫することが大切です。


  - 対処法・軽度 -

 とりあえずどんな方法でもよいので体を温めるようにして、温かい甘い飲み物をゆっくり与えます。
 ただしコーヒーやお茶の類いを与えると、利尿作用で脱水症状を起こすので利尿作用があるものは避けたほうがいいです。
アルコール類は体は火照るが、血管を広げて熱放射を増やし、さらには間脳の体温調節中枢を麻痺させて震えや代謝亢進などによる体温維持のための反応が起こりにくくなるため、お酒は絶対与えてはいけない。
体の温まる甘い飲み物は効果的ですが、意識がはっきりしていないと飲み物で溺死する危険性があるので、意識障害が在る者には飲ませてはいけません。
 また、リラックスさせようとしてタバコを与えるのも、末梢血管が収縮して凍傷を起こす危険があるので吸わせないようにしましょう。

 眠ると代謝や震えによる熱生産が低下するので、十分に温まるまでは覚醒状態を維持させます。
 この段階では少々手荒に扱っても予後はいいので、出来るだけこの段階で対処すべきです。


  - 対処法・中度 -

 軽度と中度とでは、かなり対処法が異なるので注意が必要になってきます
 中度以上の低体温症は、速やかに医療機関へ搬送する手配することが第一になってきます。
軽度のうちは本人が寒気を訴えるので加温をしたり病院へ搬送したりすることを考えますが、中度に進むと、逆に意識水準が低下して保温に無関心となってくるため「大丈夫です」などの返答をするが、安易に鵜呑みにせず救護者が客観的に全身症状から低体温症を判断することが重要になります。

 また軽度で温めたが、中度では病院にくる前に体表加温してはいけません!
中等度以上の低体温症に対して体表面を加温すると、手足にある冷たい血液が心臓に戻り、中心温度が下がりショックをおこす危険性が出てきます(ウォームショック)。
外部から温熱器具で暖める積極的表面再加温は、かえって種々のリスクを伴います。
医療機関での加温した輸液の注入・胃腸の温水洗浄などによる積極的中心再加温が原則になるので、-共通-のところで説明したように風雨を避け衣服を着替えさせ毛布で包むまでにしましょう。
 ただ、軽度ではまだ震え等での自発的な熱生産能力が残っていますが、中度以上になるとそうした生理機能も障害されており、保温のみで回復を期待するのは難しいため、流れが遅い静脈の血を暖めるので体表から中心加温でき、冷たい血液の戻りによる中心体温の低下によるショックが起こる危険が少ない脇の下や股下をゆっくり温めることは大切になってきます。

 また、動かしたり運動させたりすると、手足から停滞していた低温・低酸素・高カリウムの血液が心臓に戻り、心室細動などの異常を引き起こす事もあるので、出来るだけ安静を心掛けましょう。
比較的穏やかに暖める事は可能であるが、裸で抱き合うと、体の表面を圧迫して余計な血流を心臓に送り込んで負担を掛けるので、裸での添い寝は避けるべきです。
同様の理由で手足のマッサージも行ってはいけません。
 とにかく安静にする必要があるので、風雨を避けられる場所に移動するにも、濡れた衣服を着替えさせるにも、介助者がしてやるようにし、出来るだけ当人には運動させないようにする。
 心室細動により非常に苦しむ事もあるが、心臓停止状態以外では胸骨圧迫も危険であるため、しないほうがいいです。。


  - 対処法・重度 -

 呼吸が停止しているか、または非常にゆっくりな場合は、人工呼吸を行って呼吸を助け、心臓停止状態にある場合は、胸骨圧迫を併用する。
心臓が動き出したら胸骨圧迫を止め、人工呼吸を行う。この場合はマウス・トゥ・マウス式の人工呼吸の方が、人間の吐息であるために暖められていて都合がよいとされています。

 重度の低体温症まで至ると、たとえ病院で集中治療を行っても生存率が芳しくなくなるため、軽度・中度の段階で早めに対処して食い止め、重度まで進行させない予防が重要になってきます。
 ただし、3時間以上も経って後遺症もなく回復したケースもおり、医療機関に手渡すまではあきらめずに行いましょう(小児では特に回復の可能性が高いです)。

(※Wikipediaにうまくまとめられてたのでそこから引用・改変しました。)


   ◆ 予防法

一旦体温が下がると、安静にしていても大量のエネルギーを消費するため(体温が0.61度低下すると酸素消費量は3倍になってしまう)、よほど適切な処置がない限り低体温から脱出することは困難です。
そのため、低体温症では発症後の処置よりも発症させない予防がとても大事になってきます

登山・海川と街中では、予防法・準備の度合いが変わってきますが、基本的なことを挙げていきますね↓

 ・ 天候や行き先の環境を考え、適切な衣類(防寒、雨具、上着など)を準備するようにする
 ・ 疲労がたまっていたり、寝不足のときは無理をしない
 ・ 悪天候になったら無理をせず、退避・帰宅を選択する
 ・ 体が濡れたり寒さを感じたら、早めに対処する
 ・ 食事や間食で体調を維持しておく
 ・ 低体温症のことを知り、複数でいる場合は初期症状にお互いで注意する



   -------------------------------------------------


山・海・川でなくても、街中で突然の激しい雨や冷たい風にあたって、誰でも低体温症になるおそれがあります。

花火や野外コンサート・スポーツ観戦などで、起こることも十分に考えられるのです。
もちろん山・海・川では一年中低体温症に本当に気をつけなくてはいけません

何度も書きましたが、低体温症の怖いところは、初期症状が疲労と似ているため、休めば治ると考え、適切な処置をしないでいるとすぐに症状が悪化してしまうところです。

自分はもちろんのことながら、一緒にいる人が低体温症になることもありえます。

よく低体温症のことをこの機会に知っておき、自身は避け、誰かを介抱できるようになっていただければ、、、と思います。



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新生児のドライテクニックとは?

2014年09月07日 22:29


こんな記事が載っていてびっくりしました…。

新生児、産湯使わず肌荒れ予防

ドライテクニック(左)出産直後の赤ちゃん。皮膚を保護する胎脂が足に付着している(右)赤ちゃんのおしりに付着した胎脂(いずれも総合上飯田第一病院提供)
(左)出産直後の赤ちゃん。皮膚を保護する胎脂が足に付着している(右)赤ちゃんのおしりに付着した胎脂(いずれも総合上飯田第一病院提供)


   胎脂を残して皮膚保湿「ドライテクニック」

 生まれたばかりの赤ちゃんをすぐ産湯に入れず、生後5日目ごろから体を洗い始めるケアが、病院や産科医院で広がっている。「ドライテクニック」と呼ばれ、湯につかることによる体力の消耗を避け、湿疹などの皮膚トラブルも少なくなる。子どもの皮膚疾患に詳しい医師は「本来の皮膚のバリアー機能を保つ、理にかなった方法」と普及を呼び掛けている。 (林勝)

 出産直後、血液や羊水を軽くふき取った赤ちゃんの体をよく見ると、豚のラードのような脂がまとわりついているのが分かる。「胎脂」という物質だ。赤ちゃんの体が汚れているようにも見えるが、総合上飯田第一病院(名古屋市北区)の産婦人科は2012年春から、胎脂を洗い流すのをやめた。生後5日目に初めての沐浴(もくよく)をする。

 「皮膚トラブルは確実に少なくなりました」と、助産師の西村千華(ちか)さんは言う。外気にさらされたばかりの赤ちゃんの皮膚は防御機能が未熟。生後すぐに沐浴をしていたころは、肌のかさつきや白い膿(うみ)を伴った新生児中毒疹などのトラブルが頻発していた。

 胎脂を残すようになってからは、肌のきめが良くなり、へその部分も化膿(かのう)しにくくなった。「胎脂は天然の保湿クリーム」と西村さん。ドライテクニックは皮膚を乾燥させるのではなく、胎脂を温存して結果的に皮膚を保湿している。


 従来と大きく異なる方法に、開始前には「清潔志向の親に受け入れてもらえるのか」といった慎重論もあった。でも、生後すぐの沐浴は赤ちゃんの疲労が激しいことが知られていた。沐浴後に寝入って授乳回数が減り、体重が大幅に減ることも。病院は母乳栄養の推進のため、ドライテクニックを取り入れた。

 「これが赤ちゃんの本当のにおいなんだ」と、母親らの受けは良かった。最初の沐浴では、におい成分まで洗い流していた。赤ちゃんの負担もなくなり、西村さんは「母乳栄養を促すことにも手応えを感じた」と話す。

 愛知県碧南市の岡村産科婦人科も12年3月にドライテクニックを導入し、これまでに2000例以上を行った。導入前は毎日、新生児約20人を沐浴させ、皮膚トラブルを避けるため、全身にローションを丁寧に塗っていた。それでも湿疹が起こり、消炎作用のある外用薬を使うこともしばしば。助産師や看護師の仕事量は膨大だった。

 導入後は皮膚トラブルが激減し、産後の体重減も抑えられたという。
看護師長の杉浦尚美さんは「業務の手間が大幅に省かれ、育児指導など、赤ちゃんの成長と母親を支える仕事に専念できるようになった」と手応えを感じている。

 国内では関東圏を中心にドライテクニックを導入する医療機関が増えている。亀田総合病院(千葉県鴨川市)の総合周産期母子医療センターでは2006年に始め、これまで6400例以上を数える。センターでは肝炎ウイルスなどの感染症のある母親のお産も扱う。この場合、赤ちゃんへの感染を防ぐために生後直後でも全身を洗浄することがある。

 センターの看護師長、影山ユウ子さん(44)は「沐浴の必要性を助産師同士で話し合ったことがきっかけ」と話す。新生児集中治療室の医師に「生後すぐの沐浴は、赤ちゃんに負担をかける」と指摘されたことも後押ししたという。野生動物では、自分の子でも他の動物のにおいがつくと、子育てしなくなる事例が観察されている。ドライテクニックでにおいを残すと「母乳分泌が促進された」との報告もある。

 同病院の皮膚科医、池田大志さん(37)は「ドライテクニックは、1970年代に米国小児科学会が感染症を減らすために提唱した」と説明。沐浴でけがれを落とすという文化的意味や、見た目の清潔感で普及が進まなかったとみている。日本産科婦人科学会や日本助産師会のガイドラインは病気や分娩(ぶんべん)異常などに対する危機管理に重点を置いており、ドライテクニックについて特に触れていない。

 出産直後に限らず、「乳児や幼児の皮膚はお湯に触れるだけで、バリアー機能を持つ皮脂や保湿成分を失いやすい」と池田さん。「お風呂はぬるめで、つかるのは長くても2~3分。せっけんの使用も抑え、洗いすぎて皮膚トラブルの悪循環を起こさないように」と訴えている。

     - 中日新聞より引用 -



医療現場も日々改革されていきますね。

赤ちゃんをまず産湯につけるということは当然のことだと思っていましたから、今回のニュース本当に驚きです。

いままで常識だと思っていたことを変えるということは、大変なことだと思います。

高い確率で出産後に産褥熱で死亡することが多かった19世紀。
出産と産褥熱は避けれないものとして受け止められていたときに、ゼンメルワイスという医師が汚れた素手で医者が赤ん坊を取り上げ、子宮の処置をしていたことが原因だと気づき、手洗いを徹底させたところ、この産褥熱を劇的に減少させることに成功しました。
しかし、この実績を当時の医学会は非難し、ゼンメルワイスは変人として扱われ、医学会から追放されました。
俗に言う、「ゼンメルワイスの悲劇」です。。。

その時代の常識だと思っていることを変えることは、とくに医学会では難しいのかもしれません。

最近一般化してきた、傷口を乾燥しないようにする湿潤療法(モイストケア)も、絆創膏では採用されていても病院で採用されていかったりします。

この湿潤療法も、従来のガーゼと消毒薬での治療を否定したものなので、病院や教授の方針によって、やりたくてもやれなかったりすることもあるのです。(個人院では見かけるようになってきました)

医学の常識というところまでくるのには、膨大な実績と議論が必要になるので長い年月がかかりますので、こういう過渡期があるのはしかたがないかもしれません(当然、その間に実はダメだったとされて消えていくものもありますが…)。

そうしてみると、今回の「新生児のドライテクニック」は、もしかしたらひとつの転換期になるかもしれませんね^^

生まれてすぐに産湯につけることが、実は湿疹などの皮膚トラブルを起こしており、そのまま胎脂を残したほうがトラブルが減る。。ということが、新たな常識になるかもしれません。

まぁ、当然これからさらに議論・検討されていくべきではあると思います。

早期母子接触(カンガルーケア)のように、いろいろな注意点がこれから出てくるかもしれませんし。

記事を読む限りでは、とても画期的なことだと思うので、広まってほしいのが私の感想ですがね(笑)

これからも、このニュースには注目していきたいところです。


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防災の日 2014 -地域把握-

2014年09月01日 22:41


今日は『 防災の日 』ですね。

今年のテーマは、 “ 自分の住んでいる地域、場所のことを知っておく ” ということに焦点を当てていこうと思います


今年の夏は、全国各地で異常気象が起こったり、8月の日照時間が平年の50%を切っている県もあったりと、全国的に天候がおかしかったですね。

最近では、ゲリラ豪雨なども含め、比較的狭い範囲での災害も目立つようになってきました。

気象庁も、「 特別警報 」という新基準をもうけ、想定地域で数十年に一度起こるかどうかの異常気象に警戒するように呼びかけ、実際に何回か発令もされています。(想定地域で数十年に一度であって、日本列島全体では年に何回か発表されることもあります。)

つまり、自分の住んでいる場所に合わせた防災が大切という考え方がスタンダードになりつつあります。


しかし、いまでも30年以上前の訓練がそのまま続いていたり、全国一律の訓練が行われていたりします。

もちろん私たちの考え方も、東日本大震災などを経て、いろいろと変わっているところもありますが、昔の常識にとらわれているところもあるかと思います。

ただ、これからはより地域にあわせた防災の仕方・考え方が必要です。

例えば、釜石の奇跡と言われた岩手県釜石市内の小中学校では、津波に対する避難訓練を8年間重ねていたので、全児童・生徒計約3千人が即座に避難しました。
その土地の地域性(津波被害が起こりやすい)を把握して、それに則した防災訓練をやっていたからよかったのです。

こうした地域を考慮しての防災をしていくべきですが、まずは自分自身が自分の地域のことを知っておくことが防災の第一歩になっていきます。


そこで、 “ 自分の住んでいる地域、場所のことを知っておく ” ということですが、大きく分けて2つのことを調べておきましょう^^

  ①市や町という大きな地域のこと  ② 自宅周囲1㎞のこと


まず、①市や町という大きな地域のことですが、これで土地の大まかなことを知っておきましょう。

その土地が大地震が予想されている・津波が到達する海抜・土地が液状化しやすい・雨が降りやすい地形・地下に空洞がある・土砂崩れがおきやすい・台風がよくくる・豪雪になりやすい・少しの雪でも交通が麻痺しやすい・火山が噴火する可能性がある などなど

このように、その地域ごとにいろいろな特徴があります。

これを知っておかないと、避難の準備の仕方から対策までかなり変わってきますので、きちんと把握しておくことが大切です。。。

そんな地域のことを知るには、各市町村が出しているハザードマップを確認するのが簡単です。

地域の各自治体のホームページに行けばあると思います。

国土交通省が公開しているホームページには、全国のハザードマップにとべるサイトがあるので紹介しておきますね↓

  国土交通省 ハザードマップポータルサイト

この機会にぜひ確認してみてください


そして、② 自宅周囲1㎞のこと も大切なので調べましょう。

水はけが悪い・冠水しやすい場所がある・川や海から近い・もともと田んぼや沼地だった・崖の上or崖の下に住んでいる・一軒家orマンションに住んでいる・耐震化工事の有無・避難場所までの距離  などなど

実際の災害時には、こちらのほうが重要かもしれません。。。

自分の家がどんな災害に巻き込まれやすいか や 特別警報が出たときの避難の仕方など、同じ地域内でも変わることがあります。

同じ警報でも一軒家かマンションかでも避難するかどうかが変わってくる場合もあるのです。

普段から①で把握した災害になったらどうなるかを、自宅・避難経路においてイメージしながら生活しましょう。

また、歴史・地名・古地図などから、災害を推察する試みもあります。

住んでいる場所の地名の由来や古地図を調べてみると、災害に関係することも見えてくれるので一度調べてみるといいかもしれません^^



災害にも、大小いろいろありますが、どれもいつくるか分かりません。

その災害に対処するのは、自分自身であり、自分の命を守るのは最後は自分です。。。

まずはこの機会に、自分の住んでいる地域、場所のことを知っておき、災害に対する知識を入れていきましょう



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