スポンサーサイト

--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

腰痛 と けん引療法

2013年10月30日 00:26

「けん引療法」有効性根拠に? 腰痛、診療指針に異論も

 日本人の八割が、一度は経験するといわれる腰痛。昨年発表された腰痛診療のガイドライン(指針)で、器具で腰を引っ張る「けん引療法」の推奨度が低いとされたことで、効果を疑問視する患者もいる。ただ、現場の医師からは異論も。関係する学会は、けん引の有効性を証明する研究に向けて動きだした。

 東京都内に住む男性会社員(46)は十年前から、原因不明の腰痛に悩まされている。最初の一週間は立つこともできず、会社を休んだ。整形外科クリニックで鎮痛薬を処方してもらい、けん引治療を数カ月間続けたが、効果を感じられなかった。

 今は知人に教えてもらった整骨院に通う。「腰痛にいいといわれるものはいろいろ試している。やはりけん引は効かないんでしょうか」

     ◇

 指針は日本整形外科学会と、日本腰痛学会が策定。「有効という根拠に乏しい」とされた「けん引療法」は、欧米ではあまり行われていないが、日本では診療所を中心に、一般的な治療として定着している。

 指針が出た後、開業医らでつくる「日本臨床整形外科学会」副理事長の田辺秀樹医師(61)は、複数の患者から「けん引は効果がないのか」と質問を受けたという。

 「不信の念を抱いている患者もいるようだが、指針は『エビデンス』(科学的根拠)に基づいている。『エビデンスが低い』とは、しっかりした文献が不足しているとの意味で、効果がないということではない」と田辺さん。

 エビデンスは、無作為に選んだ多数の患者を対象に治療の効果があったかどうかを調べ、治療の有効性が確率で示された場合は「高い」とされるが、症例報告など著者の意見にとどまる論文では低くなる。けん引は、この意味で根拠が乏しいとされているが、医師の経験上、効果のある患者は多いという。

 エビデンスが高いとされる治療法の一つとして「運動療法」があるが、痛みがひどくては体を動かすこともできない。痛みをコントロールする上で、まず抗炎症薬や鎮痛薬を使うが、田辺さんは「けん引も痛みを取り除く治療の一つとして有効。鎮痛薬などと似たような意味合いがあり、運動療法に至る過程の治療」とみる。

 東京都臨床整形外科医会長の佐藤公一医師(59)も「腰痛の種類にもよるが、けん引によって関節と関節の間にある圧力をゆるめて炎症を抑えたり、細い血管の血流がよくなったりすることが期待される」と説明。「主に、脊柱管狭窄(きょうさく)症などの下肢症状がある患者らに勧めることが多い」

 昔ながらの治療法なので研究に取り組んでこなかっただけといい、今回の指針を受け、日本臨床整形外科学会と日本運動器科学会は、エビデンスを実証するための研究を始めることにした。来年以降、本格的に取り組む予定だ。

 佐藤さんは「指針でも示されたように、腰痛は心理的、社会的な要因が大きい。原因が明確に分からない腰痛が大半を占めており、効果があったかどうかは主観によるところが研究の難しさ。今後、研究対象などを絞っていく」。

 都内で開業する整形外科医の田中真希医師(47)も「病状、環境や体力の個人差があり、その患者に適した治療はさまざま。主治医とよく相談し、納得のいく治療をしてほしい」と話している。

  ◆指針改定ありうる

 指針の策定委員長を務めた福島県立医科大教授の白土修さん(57)の話 治療指針は現場の診療とは少し乖離(かいり)がある場合もあり、一部で反論も寄せられている。新しいエビデンスが出れば、指針も改定されるだろう。

   - 中日新聞 より引用 -



「腰痛」という、そんな簡単な一言で済ませないほど、腰痛というものの原因や症状は多岐にわたります。

病院で診察される腰痛の8~9割が、原因が分からない非特異的腰痛といわれるもので、痛みの原因が分かり病院で適切な治療ができる腰痛は1~2割というのが現状とまでいわれています。

だから、すべての腰痛に効くというのは疑問視せざるをえません。


ただ、私自身があまりこの「けん引療法」について詳しい知識をもっていないため、今回はこんなニュースもあるという紹介にとどめ、あまり否定も肯定もしないでおきますm(_ _)m

進展のニュースが出たら、また紹介することにして、いまはこのくらいにしておきますね。。。



 [[ 目次 / 全記事はこちらから ]]

↓役に立った・わかりやすかったなど、よかったらポチッとヨロシクお願いしますm(_ _)m
 にほんブログ村 健康ブログへ

スポンサーサイト

お米を見直そう

2013年10月25日 23:16

    第2章より

 飯は、よく人を養うものではあるが、一方でまたよく人を害するものである。ゆえに、飯を多食してはならない。普段、食べてよい分量を決めておくのがよい。飯を多く食べれば胃腸を害し、“元気”をふさぐ。ほかのものの食べすぎよりも、飯を食べすぎるほうが消化しづらくておおいに害がある。
 客となって、主人が心をこめて準備した料理に箸をつけなければ、主人の好意を無にして不本意だと思うのであれば、飯をいつもの半分に減らし、おかずの品々を少しずつ食べなさい。そうすれば、おかずの種類は多くても、食物が害になることはない。飯をいつも通り食べ、そのうえ魚や鳥などの副食を何品か多く食べれば、必ず害になる。
 食事のあと、茶菓子などといってモチやダンゴなどを食べたり、あるいは後段(江戸時代、もてなしをした際、食事が済んだ後にさらに出す飲食物のこと)などといって麺類などを食べれば、飽満して“気”をふさぎ、食に傷められる。これは、いつもの食べる量を超えたからである。茶菓子や後段などは、決まった食事以外のものであって、少し食べればよいのである。過食してはいけない。もし、食後になにか少し食べたいと思うなら、あらかじめ飯を減らしておくべきである


    第2章より

 いろいろな飲食物のなかで、飯こそ十分に食べなければ飢えをしのげない。羹(あつもの)は飯を和するためのものである。肉は十分に食べなくても、不足ということはない。少し食べて食を進め、“気”を養いなさい。野菜は、穀物や肉の足りないところを助ける働きがある。また、消化しやすいものである。みなそれぞれ、食すべき理由がある。しかしながら、飯より多く食べる必要はない。


    第2章より

 人身は、“元気”を元としている。穀物などの養いによって、“元気”は次々と生まれてくる。穀物や肉によって“元気”を助けなければならない。
ただし、穀物や肉を食べすぎて“元気”を損なってはならない。“元気”が穀物・肉に勝てば長命となる。穀物・肉が“元気”に勝てば短命となる。また、古人の言にも、「穀は肉に勝つべし、肉は穀に勝たしむべからず」とある。

     口語 養生訓   -  原著:貝原益軒  訳註:松宮光伸



貝原益軒先生が生きた江戸時代中期になってくると、庶民レベルでも食事の内容が戦国時代に比べて豊かになってきています。

それで、養生訓であらためて「お米」の大切さを説いて、食事の量とバランスについて注意させているのだと思います。

それは現代でも同じことで、スーパーにいけば和洋中問わず、いろいろな食材・料理が簡単に手に入ります。

だからこそ、食の中心である穀物に注意を払わないといけません。。。


ごはん・パン・うどんなど穀物にもいろいろありますが、やはり年間の食事でご飯の占める割合は高いと思います。

しかし最近、「糖質制限ダイエット」などが盛大に採りあげられて、ご飯が軽視されているような印象を受けます。

確かにご飯を抜くことはダイエットに繋がりますが、抜きすぎもいけません。

お米は、実に様々な栄養が含まれている優秀な食品です。
パンよりも低カロリーだし、脳に栄養になる糖質はお菓子よりもはるかに緩やかに血糖値を上げてくれるので負担が少ないです。

摂らなさすぎは、朝から頭がボーッとして思考回路が回らなかったり、身体の基礎代謝が低下して飢餓状態になり反動で太ったり糖尿病の原因にもなりかねません。

とはいえ、食べ過ぎは養生訓にもあるように胃腸を害し“元気”をふさぎます。

ようは、腹八分目になる量のごはんにし、それにあわせてバランスよくおかずを摂ることです

いま一度、自分の食生活に占める“お米”の量を見直してみてはどうでしょうか?

それは確実に健康につながる一歩になると思いますよ^^


 [[ 目次 / 全記事はこちらから ]]

↓役に立った・わかりやすかったなど、よかったらポチッとヨロシクお願いしますm(_ _)m
 にほんブログ村 健康ブログへ

鍼灸あれこれ-5 どんな症状に効果があるの?

2013年10月21日 23:31


「鍼や灸をしてもらおう」と思うときは、どんなときですか?

腰痛やぎっくり腰・肩コリ・五十肩・神経痛・関節炎などの疾患が多いのではないでしょうか^^

たしかに、鍼灸治療はこれらの症状によ~く効きますが、実はそれだけではありません。

鍼灸治療というものは、ほんとうに幅広い症状に対応しているのです


例えば、WHO(世界保健機構)では、次に掲げる疾患について鍼灸治療が有効であることを認めています。

 WHO適応症完成

WHOでは、これだけのものが認められています。

あくまで現代医学の視点から認められているものがこれだけであり、現代医学の概念や用語に当てはまらない“病名がつけられない症状”“不定愁訴”も鍼灸治療の対象になってきます

腰痛や肩コリで鍼灸院にきた患者さんに、問診していくうちに頭痛・高血圧・消化不良など、ほかにも症状があって、治療していくうちにそれらの症状も良くなっていくのでびっくりされる方はよくみえますね^^


東洋医学は独自の発展をしてきたので、現代医学にはない病名もたくさんあります。

西洋医学が入ってくるまでは、日本も中国も韓国も鍼灸治療のみで、患者の訴えるすべての病気に対応していました。

古典などの文献をみていると、ほんとうに色々な症状に対する治療方法が載っています。
それだけ当時の鍼灸師(当時の医師)たちが、さまざまな患者の訴えに鍼灸で立ち向かっていった証拠でしょう。

現代医学でいうところの検査数値には出ない症状も、鍼灸治療で効果があるということはよくあります^^


もちろん、鍼灸だけですべての病気が治せるなんていう奢った考えはありません。

現代医学の得意なところ、東洋医学の得意なところがそれぞれあるわけですから。

どっちかだけではなく、うまくどっちも使って健康を保つのが一番です。

ただ、鍼灸治療というものは、みなさんが思っているよりも多くの症状に効果がある。ということだけは知っておいてくださいね



 [[ 目次 / 全記事はこちらから ]]

↓役に立った・わかりやすかったなど、よかったらポチッとヨロシクお願いしますm(_ _)m
 にほんブログ村 健康ブログへ

チキンナゲットの中身は…

2013年10月15日 23:10

チキンナゲット 肉は半分以下 米大手2店 教授ら調査

 米国の大手ファストフードチェーンが販売する、鶏ひき肉に小麦粉などをまぶして揚げた食品、チキンナゲットの中身半分が鶏肉ではないと、米国のミシシッピ大の教授らが発表した。

 米国では、学校給食やレストランの子ども用メニューとしても提供されるほど人気の食品だけに、注目を集めている。

 調査チームは、米国の大手ファストフードチェーン二店舗で販売されていたチキンナゲットを顕微鏡で調査。

 一つ目は、半分が鶏肉だったが、半分は鳥の脂肪や血管、臓器などが使われていた。二つ目は、40%が鶏肉で、残りは鳥骨や軟骨で占められていた。

 教授らは、個別の店舗名は発表しない方針。調査結果をまとめた論文は、米医学雑誌「アメリカン・ジャーナル・オブ・メディシン」に掲載された。

 結論として、「チキンナゲットはほとんどが脂肪で、名前は誤解を与える」と指摘している。

   - 東京新聞より引用 -


この記事のおもしろいところは、「チキンナゲットという名前は、鶏肉100%ではないので誤解を与える」という点です^^

鳥の脂肪・血管・臓器・骨・軟骨が使われていることは別によくて、“商品名”がいけないと指摘しているのです。
つまり、鶏ひき肉100%ではないと始めから半分わかって調べたんでしょうね。

調査をしたリチャード・D・デショーゾ博士は、「われわれ医師は、タンパク質源を摂取するのに鶏肉を食べることを奨励している。問題は、低脂肪の鶏肉に人為的に他の部位を混入しそれをミンチにして油で揚げたものを、チキン(鶏肉)と呼んでしまうことだ。」と言っています。

ほとんどが塩・砂糖・鶏の脂肪で構成されているチキンナゲットを鶏肉だからと手軽に食べてしまうと、栄養過多になってしまうので注意が必要だというのが、カロリー計算だけではなく中身からもわかったといえます。


もともと、こういった食品は身体に良くないのです。。。

あれだけ安くつくられているんだから、なにかカラクリがあるのは当然といえます。

脂肪を多く混ぜれば、旨味が増しておいしくなるし、さらに血管・臓器・骨・軟骨を入れればカサを増やすことができ、ローコストでおいしく作れるんだからそりゃあ入れると思います。

こういった話はめずらしくありません

知りたくなかった人には申し訳ないのですが^^;

例えば…

[ ミートボール ]の場合、《端肉》という牛の骨から削り取る味もしないドロドロのものに、安い卵を産まなくなった《廃鶏》のミンチ肉を加えてカサを増やし、やわらかさを出すために《組織状大豆タンパク》を加え、《ビーフエキス》・《化学調味料》を大量に使用して味をつけ、歯ざわりを滑らかにするために《ラード》・《加工でんぷん》を投入し、《着色料》・《酸化防止剤》を入れて見た目をよくし、長持ちするように《保存料》・《pH調整剤》を使用して、ミートボールの完成です!

あ、工場で大量生産しなくてはいけないので、工場のことも考えて《結着剤》・《乳化剤》も入っています。

忘れていました。いまのだけでは、ミートボールだけでしたね。
これにソースもついて売っていました。
そのソースは、薄めた《水あめ》に《カラメル色素》・《化学調味料》を加えてソースもどきをつくり、そこにトマトペーストに《着色料》で色をつけて、《酸味料》で酸味を調節し、《増粘多糖類》でとろみをつけたケチャップもどきを混ぜてできあがり。
それをミートボールにからめて真空パックすれば完成です^^

ざっと書きましたが、もちろん市販されているものがすべてこうなっているわけではありません。

ただ、売られている商品の裏をみてみると、大体さっき《 》で書いたところのものが入っていると思います。(あ、端肉とはいえ牛肉、廃鶏とはいえ鶏肉なので、牛肉・鶏肉と書いているはず。)

今回のは一例であって、いろいろと他にも工夫して売っているところもあるでしょうね。


あと[ ハム ]の場合、豚肉だけでは原材料として高すぎるので《大豆たんぱく》・《卵白》・《乳タンパク》・《海藻摘出物》などでつくられた肉用のゼリーを加えます。
この段階ではぶよぶよの肉の塊ですが、加熱すると肉用ゼリーが固まり、ちゃんとしたハムの形になります。
そこに、薄くなった旨味を高めるために《たんぱく加水分解物》を入れ、《加工でんぷん》・《化学調味料》・《着色料》を加えて色や弾力を持たせます。

もちろんこれも市販されているものがすべてこうなったいるわけではありません。
きちんとした製法でつくられているものもあります。



その他にも例はありますが、この辺にしておきます。

ようはなにが言いたいかというと「安いものは安いなりの理由がある」ということです

チキンナゲットもミートボールもハムも、そのままなら高いはずなのです。

それを安くして売ろうとするならば、いろいろな工夫?をしなくてはいけないということ。

結果いろいろなものが入ってしまうのはごく自然なことだと思います。

ただ、それが安くするために身体に良くないが入っていたとしても。


わたしたち、消費者は選択する権利をもっています。

出費を抑えようと思えば安いものを買えばいいし、料理が面倒であればチンするだけのものを買えばいい。
逆に、素材をいいもの・無添加なものが欲しいときはそれなりのお金を払って買ったり、自分でつくればいいのです。

なんでもかんでもダメというのもおかしい、とわたしは思います。

安さ、便利さ、家庭で出せない旨さが必要なときもあるわけですから。

市販品であれば、商品の裏をみれば何が入っているのかわかりますから、それを見ればいいわけです。
今回のニュースのような場合は、こうやって調査結果をしらないとわからないこともありますが、大体安ければなにかやっていると思ったほうがいいでしょう。


わたしたちの周りにはさまざまな食品がありますが、自分はどういったものが欲しいのか、よく吟味して自分の買うものを選択するようにしてくださいね



 [[ 目次 / 全記事はこちらから ]]

↓役に立った・わかりやすかったなど、よかったらポチッとヨロシクお願いしますm(_ _)m
 にほんブログ村 健康ブログへ

『水銀規制条約(水俣条約)』 やっと制定

2013年10月11日 23:57

  「水俣条約」を採択
     熊本の外交会議、水銀の輸出入など規制


 水銀汚染の防止を目指す国連環境計画(UNEP)の「水銀に関する水俣条約外交会議」は10日、熊本市のホテルで全体会合を開き、水銀の輸出入や環境への排出を規制する内容の条約を全会一致で採択した。未曽有の公害、水俣病をもたらした物質を規制し、地球規模で被害を減らす取り組みが、ようやく世界レベルで始まる

水俣条約
 全体会合は約140の国と地域の政府代表など約千人が参加して午前10時20分にスタートし、ホスト国日本の石原伸晃環境相を議長に選出した。開会に先立つセレモニーでUNEPのアヒム・シュタイナー事務局長は「被害の根絶に向けそろそろ行動すべき時間が来た。ともに努力しよう」と訴えた。

 条約採択後、石原環境相は記者団に対し「水銀のリスクを最大限減らすことに人類が立ち上がった第一歩。歴史的瞬間を熊本で迎えられたことは感慨深い。早く、多くの国が批准するよう、私たちは頑張っていかなければならない」と述べた。


 「水俣」を冠した条約名は日本政府の提案。条約は35条と五つの付属書で構成され、前文には「水俣病を教訓に、重大な被害を二度と繰り返さない」との内容が盛り込まれた。さらに、水銀を一定量含む製品の製造や輸出入を2020年までに禁止▽水銀鉱山の新規開発を禁止▽大気や水、土壌への排出削減−などが規定されている。各国は国内法の整備などを進め、50カ国が批准すれば発効する。UNEPは16年の発効を目指している

 会合は同日夕まで行われ、途上国への技術や資金支援策など、今後の課題やスケジュールを定めた関連決議を含む最終議定書を採択する。

      - 西日本新聞経済電子版 から引用 -


「水銀の害について日本は痛いほどわかっているのに、やっと規制できたのか。」と今回のニュースをきいてまず思いました。。。

「水俣病、水銀の害は過去のこと」と思っている人もいるかもしれないが、とんでもない!

安倍晋三首相も「日本は水銀による被害を克服した」という趣旨の発言を会議でして、反発をくらっていましたが、こう考えている人は意外に多いのかもしれません。

しかし水銀というものは、いまだに害が出ているやっかいなものなのです


水銀は、常温・常圧で凝固しない唯一の金属で、銀のような白い光沢を放つことからこの名がついています。
科学分野ではその特性から色々と活用されていますが、それがひとたび人体に入ればひどい害を引き起こすのです。

じつは、普段の食物に占める魚介類の割合が多い日本では、他国と比較して水銀の摂取量が高いことが知られています。
とはいえ、[有機水銀と胎児について。]の記事にも書いたように、魚介類は身体にいいものなのでなんでもかんでも魚を避ける必要はないです。

ただ、水銀を多く含む大形の魚の摂取を控える必要はあります。
水銀の摂取量の地域的特徴をみても、マグロ類の消費傾向とよく一致しており、関東地方などを中心とする東日本で高く、中国地方から九州北部にかけて比較的低くなっていたりします。

いまでも我々日本人は、水銀を摂取しているのです。


今回の条約のなかにもある「発展途上国での使用の制限」ですが、これも日本と大きく関係してきます。

水銀条約 採掘現場発展途上国の小規模な金の採掘現場では、細かく砕いた金鉱石に水銀を加えて火であぶり水銀を蒸発させて金を取り出す作業が行われていて、作業員が水銀を含んだ蒸気を吸い込んだり水銀が周辺に排出されたりしていて、健康被害や環境汚染が懸念されています。

現にアフリカでは、採掘現場の近くの川の下流で、水俣病と同じ症状の人が出ていることが確認されています。

また、水銀は廃水だけでなくガスとして大気中にも排出されており、排出源ごとの大気排出量は、1位が小規模金採掘(37%)、2位が化石燃料燃焼(25%)となっています。

そうやって排出される水銀のやっかいなところは、一度排出されるとほとんど分解されないということです。。。

分解されないので、使えば使った分だけ国境を越えて大気中・水・土壌・生物の間をさまざまな形態で循環し続けることになるのです。
水俣病の教訓から水銀の使用量を日本国内では抑えていますが、他の国が使っていれば、大気を介し、魚介類を介して私たちの身体に入ってくるのです。


こうやって書くと、「発展途上国の害が日本にきている」なんて思う方もみえるかもしれませんが、その発展途上国に日本は多くの水銀を輸出しているのです。。。

さきほども書きましたが、水銀は一度取り出せば分解されません。
ということは水銀を使用したら、それを回収して保管しなくてはいけないのですが、放射性物質と同じように安定して保管する技術は日本では確立されていないのです…。

EUでは、水銀の保管については、容器に入れ、①岩塩鉱など深地層の岩盤の中に密封して暫定期間又は永続的に貯蔵、又は ②暫定的貯蔵のために用意し装備された地上の施設に暫定期間貯蔵、との方法を認めています。

現在、ドイツの有害廃棄物の地下処分施設(岩塩採掘跡地)では、水銀含有廃棄物が容器に入れて貯蔵されていますが、日本にはそのような大きな岩塩採掘跡地がないので不可能です。

一方アメリカでは、現在、軍保有の水銀は、フラスコに注入して6本ずつドラム缶に入れ、地上倉庫で保管していますが、地震大国である日本ではなかなか安定して保管していられないといわれています。

日本の環境省は揮発しやすい液体状の水銀を固体の硫化水銀に変え、樹脂などで固めて安定化させたうえで、処分場で埋め立てる方法などを検討しています。

しかし、北海道北見市などに工場がある国内最大手の水銀のリサイクル業者は、安定化させた硫化水銀を処分場に埋め立てたあと、長期間にわたって溶け出さないかどうかはまだ十分に確認できていないと指摘しています。

水銀を長期的かつ安全に管理する方法としては、①金属水銀の形態で保管容器に充填して保管、②硫化水銀化して専用倉庫で保管、③硫化水銀化して管理型処分場に埋立、などが考えられるが、コストや技術の成熟度、管理の安全性などから、まだまだ安定して処分する方法がないのです。

では、そんな日本は現在どうしているかというと、使用済みの蛍光灯や電池などからリサイクルした水銀を年間100トン前後、発展途上国に輸出しているのです!

世界でもトップクラスの輸出量で、日本で処理できない水銀を金を貰って引き渡している状態といえます。
だから、発展途上国ばかりを責めるのはおかしいのです。

しかしそうやって海外へ輸出している日本ですが、今度の「水俣条約」では、水銀の輸出は規制されることになりました。。。

日本では、水銀の処分や保管のための技術だけでなく、ルールや基準もまだ整備されていません。

今後、使用量をさらに減らすとともに、水銀の安全な処分や管理の方法について検討していかなくてはいけないのです。
当然、発展途上国への支援をしつつです。



日本はあまり関係ないと思っていた方もみえたかもしれませんが、今見てきたようにそんなことは決してないのです。
日本・発展途上国・先進国関係なしに、分解されない水銀は循環し、私たちの身体のなかに蓄積していっています。

「採択されるのが遅すぎる」とも思いましたが、“ これ以上水銀の害を広めないための大きな一歩がこれで踏み出せた。 ”ともいえます。

まだまだ問題点や課題も多いですが、水俣病を経験した日本がリーダーシップをとって、水銀の害を減らしていってほしいものです。。。


 [[ 目次 / 全記事はこちらから ]]

↓役に立った・わかりやすかったなど、よかったらポチッとヨロシクお願いしますm(_ _)m
 にほんブログ村 健康ブログへ



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。