2012年07月10日 22:51
昔ながらの栄養ドリンク “ 甘酒 ”
甘酒は、麹とお米または酒粕にお湯を加えてあたためるとできる、日本の伝統的な甘味飲料の一種です。
今回とりあげる“ 甘酒 ”、じつはとっっても身体にイイものなんです

甘酒というと、初詣やひな祭りのときに飲むだけで、あまり日常生活で飲む機会というのは少ないのではないでしょうか?
しかし、こんな身体にイイものをたった年に1・2回だけしか飲まないなんて、すごくもったいないです

これからそんな “ 甘酒 ” のいいところを紹介していきますね


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◇ まさに飲む点滴!素晴らしい栄養素
甘酒の成分をみてみると驚きます。
まずブドウ糖を極めて多く含んでいて、そしてシステイン・アルギニン・グルタミンなどのアミノ酸、ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6・葉酸・イノシトール・ビチオンなどのビタミン類、その他食物繊維、オリゴ糖などを含んでいます。
これらの栄養は、いわゆる栄養剤としての点滴とほぼ同じ内容であることから、「 飲む点滴 」と称されることもあるくらいです

直接血管に入れる点滴には勝てませんが、それくらい身体にイイということがわかりますね^^
◇ 昔から夏バテにはコレ!
甘酒の起源は古墳時代にまで遡り、江戸時代では夏の風物詩としてよく飲まれていました。
現代では、甘酒というと冬のイメージを持っている人のほうが多いかもしれませんが、甘酒は夏によく飲まれ、俳句の季語も夏になっています。
江戸時代末期の“守貞漫稿(もりさだまんこう)”という町の様子を書いた本には、ふんどし一丁で甘酒を売る人の絵があり、
「江戸では夏になると甘酒売りが町いっぱいに出てくる。一杯六文也。」とあります。
そんな昔から甘酒が、夏に理由もなしに飲まれていたということはなく、やはりその理由はさきほど説明した栄養効果の高さにあります。
成分の20%以上を占めるブドウ糖は疲れた身体の即効性の栄養になり、ナトリウム・マグネシウム・カルシウムなど汗で失われたミネラルを補給できる。
さらに、体の形成に欠かせない必須アミノ酸も9種類全て含まれ、ビタミンB群には疲労回復効果があるし、甘酒に含まれる100種類以上の酵素が消化を促進してくれます。
冷房もなく質素な食生活や食中毒など当時の生活を考えれば、夏の暑さによって体力は落ちたでしょうし、高齢者や病弱者・子どもは数多く亡くなっていたと思います。
甘酒は、暑さによって低下した身体にはこれ以上ない “ 栄養ドリンク ” になっていたのです

ですから、冬だけとは言わず、夏にも甘酒を飲んでいきましょう^^
キリッと冷やした甘酒はおいしいですよ~
余談ですが、夏バテを防ぐと同時に酒席の前に飲んで悪酔いを防止する効果もあり、お酒を飲む前に甘酒を飲むことは「武士の作法」ともいわれていたようですね^^
◇ もちろん冬にも活躍します
夏にも飲むこを勧めましたが、当然冬に飲むのも身体にはグーです

温めて飲めば、身体も温まりますし、しょうがを加えればより効果はUPします。
寒いときに風邪の予防のため、または風邪をひいたときの滋養強壮に飲んでもいいですね。
◇ 腸内環境も改善してくれる
甘酒には、麹に由来する食物繊維とオリゴ糖が多く含まれています。
これらは腸内環境を整えるので、便秘や肌荒れなどを予防・改善、体内の有害物質の排出に役立ちます。
さらに、ペプチド(たんぱく質を酵素で分解してできる物質)の一種である「アンギオテンシン変換酵素阻害物質」という物質は、天然の降圧剤と云われ本態性高血圧症の人に効果があります。
◇ ダイエットにも効果的!
甘くておいしい甘酒ですが、ダイエットのときのご飯代わりやおやつとして摂るのもオススメです

甘酒は、コップ1杯で約120キロカロリー程度。。。
ご飯茶碗1杯が約250キロカロリーくらいですから、甘いのにおもったよりも低カロリーですよね?
お米から作られるので、液体なのに腹持ちがよく、とろ~りとした飲み口なので、満足感も得やすいです。
栄養バランスを考えた上でもダイエット中に無理に食事を抜くよりは、甘酒に置き換えたほうが身体には断然いいですし、ケーキやスナック菓子などを我慢しているときは甘酒を飲むだけでも、ドカ食いの防止になります。
甘酒にはブドウ糖が含まれていますので、飲むとすぐに血糖値が上昇し、満腹中枢が刺激され「お腹が空いた」という感覚が薄まります。
コップ1杯程度で満足感が得れるのでドカ食いを防止でき、ダイエット中に必ずと言っていいほどある「甘い物が食べたい!」という誘惑や我慢というストレスにも、お猪口1杯分ぐらいの甘酒を飲む事によって打ち勝つことが出来ます。
栄養バランスに優れた甘酒を上手に取り入れることで、無理のない体に優しいダイエットにしましょう

※ ただし、甘酒というのは砂糖を加えずに発酵させることで甘みを出すものなのですが、市販されている甘酒には砂糖を加えてあるものがあるので注意が必要です。
また、出来れば無添加の甘酒の方が体にも優しいですし、味も自然で美味しいです。買うときはよく食品表示をみてから買いましょうね^^
◇ 甘酒はお酒ではないですよ?
甘酒は、名前に「酒」の文字が入っていますが、実際にはアルコール飲料ではないです^^
アルコールが入っていなくても「酒」と呼ばれていたのは、昔は造り酒屋が酒造りのかたわら甘酒を作っていたからだとか・・・。
甘酒は、酒粕を使った手軽な作り方で作られる事も多く、酒粕を使うとアルコールが含まれさらに砂糖で甘みをつけるため、甘酒を甘いお酒と勘違いする人が多いのです。
甘酒の甘みは、麹菌が分泌する糖化酵素(アミラーゼ)により米のでんぷんが分解されてできたブドウ糖によるもの。
甘酒の甘みは砂糖を加えた甘みではなく、米やもち米のでんぷんを、麹で分解してできたブドウ糖100%の甘みなのです。
つまり、甘酒はアルコールを含まないので、未成年者でも飲用が許されている“甘味飲料”ということです

風邪や夏ばてなど身体が弱ったとき、子どもにも安心して飲ませられることができます^^
しかし、原料に含有され、あるいは製造過程で生成されることでアルコールが含まれることがあり、酒に弱い者(特に幼児)が“大量に”飲むと酔う可能性があり、とくに酒粕には、日本食品標準成分表によるとアルコール分が約8%程度残存しているので、アルコール飲料として扱い、ドライバーが出席する場や未成年の集まる集会での振る舞いが見送られることが多いそうです。
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甘酒が身体にすごくいいものであり、たった年に1・2回だけしか飲まないなんてもったいないということがわかっていただけたでしょうか^^?
現在の日本でも見直され始めていますが、世界でも 「ジャパニーズヨーグルト」 として広まっています。
抜群の栄養バランスであり、米から出来たブドウ糖100%の甘みは、おだやかで深みもあります。
マクロビオティックでは、精製された砂糖の代わりにハチミツやメイプルシロップなどの自然により近い甘味料を使うのが原則ですが、甘酒もそのひとつとして利用され、海外での需要が高まっているそうです。
また、甘酒はそのまま飲んでもおいしいですし、料理につかったり、他のもので割ってのんでもおいしいです^^
ミルクで割れば、まろやかでこくのある味わいになります、レモンや柚子などのかんきつ系の果汁を大さじ1ほどプラスすれば、さっぱりとして飲み口になります。
昔から飲まれてきているのにはわけがあり、今のように科学的に栄養素が解明されない時代から、人々はその経験上から甘酒の効能を実感していたから、いまでも飲まれ続けているのです。
あなたもこの機会に、すばらしい甘酒ワールドに一歩足を踏み入れてみてはいかがでしょうか^^
● 自宅の炊飯器でできる簡単な甘酒の作り方を紹介しているサイト
・ 自家製甘酒の作り方レシピ
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