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携帯電話を使って異変をキャッチ

2012年02月15日 23:58

おもしろい取り組みを見つけたので、再度前回に引き続き、高齢者関係のニュースです


ご近所の無事見守る 携帯の開閉・歩数をキャッチ 


 独り暮らしのお年寄りや高齢者だけの世帯が増え、安否確認や日常の見守りが地域の重要な課題になっている。神奈川県座間市で、携帯電話を活用し、住民同士で見守り合う活動の実証実験が行われている。互いに負担感の少ないつながり方を模索する現場を訪ねた。 (杉戸祐子)

 「ご近所が生活を見ていてくれる。心強いよね」。同市の吉井仁三郎さん(84)は紺色の携帯電話を手にこう話す。妻を亡くして約二十年、独りで暮らしてきた。息子は都内に住み、ヘルパーが週一回訪ねてくる。「考えすぎないようにしているが、体に何か起きたらどうなるかは心配」と明かす。

 実験では吉井さんが携帯を持ち歩き、一日の歩数や携帯の開閉回数などが、近所の嶋田和子さん(73)ら三人の携帯に毎日メールで配信される。歩数や開閉が減れば、見守り手は異変を察知し、対処できる仕組みだ。

 実験は同市社会福祉協議会が実施。NTTドコモの携帯と見守りシステムを使い、昨年末から今月十四日まで行われている。六十~八十代の男女四十六人が参加。単身者を複数で見守ったり、高齢者同士が互いに見守り合うなどしている。同社協の小林孝行主事(33)は「緊急通報ではなく、日常的な見守りの一つとして可能性を探る」と説明する。

 孤独死が社会問題化し、各地で声かけなどの見守りが広まっているが、やり方によっては双方の負担になる場合もある。携帯による見守りは離れて暮らす親族間で使われることが多いが、「遠くで異変を察知してもすぐには駆けつけられないが、近所なら対処しやすい」と小林主事は利点を話す。

 吉井さんは携帯を初めて持った。誤って電源を切った際は、自宅の電話から嶋田さん宅に連絡し、会って復旧法を教えてもらった。「近くで助けてもらえてありがたい」。嶋田さんは「携帯を確認するだけなので負担感はない。近所で気には掛けてきたが、大変ではない形で役に立てるのは良い」と話す。

 このほか八十代の女性が二月上旬、起床後に頭痛を覚えたため、見守り担当の女性に電話をかけて訪問してもらい、「不安な気持ちが楽になった」と話したケースもあった。

 課題も浮かんだ。ある七十代の女性は携帯電話を持ち歩かず、見守り担当者がメールを確認すると歩数が少ないことが多かった。「家に様子を見に行ったり、親しい相手に聞いて無事を確かめた。仕組みを何度も説明したが、携帯自体になじめなかったようだ」と担当者は振り返る。

 実験に協力した相模が丘二丁目地区社協の神藤奎二会長(74)は「相手が今日も元気に動いているとわかり、生活の見守りには有効」と評価する一方で、普及には「費用負担や急な異変があったときの対応が心配」と課題を指摘する。NTTドコモの担当者は「どの機能が有効か、ニーズを検証したい」と話す。

 実験の評価に当たる田園調布学園大学の村井祐一教授(福祉情報・地域福祉)は「地域の住民同士がつながるきっかけになる仕組み。生活を緩やかに確認する形の見守りを行いたい地域の選択肢になる」と評価し、「携帯電話は個人をつなぐだけでなく、地域コミュニティーを支援するツールとして進化を始めた」と話している。

    - 中日新聞 より引用 -



携帯を持つことに不慣れな現在の高齢者にとっては、難しい試みかもしれないが、これからさらに高齢化社会が進むことを考えるならば、有益な取り組みだと思います。。。

とくにこれから、携帯を当たり前のように持っている、また持ってないと不安と思っているような世代が高齢者になっていくのだから、いろいろな実験をして、新たな携帯の使い方を模索していく必要はあるかもしれません。

しかし今回の試みも、やはり住民同士の“つながり”が重要になっています。

昔は当たり前のようにあった地域のコミュニティーというものが、ここ数十年で崩れてきているわけですが、それが携帯電話というツールでつなげようというところがおもしろいです^^

どんな方法を用いようとも、昔も今も変わらず、地域のつながりというものは、人間には必要なのかもしれません。。。

ひとつの見守りの選択肢として、こういった取り組みをこれからも検証していってもらいたいものです^^


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カプセルで速やかな救急へ

2012年02月11日 20:54

血液型、病歴、常用薬… 健康情報を冷蔵庫に

万一に備え全国で浸透 更新が課題

 独り暮らしのお年寄りや体の不自由な人が血液型や病歴、常用薬を記したカードをカプセルやペットボトルに入れ、さらに冷蔵庫にしまっておく取り組みが広がっている。災害や持病で意識不明になった時、救急隊員にカードを回収してもらえば、手術や治療に必要な情報が速やかに医師に伝わるとの狙いがある。

 2008年に東京都港区が提唱。愛知県社会福祉協議会などによると、東海地方では愛知県豊橋市と岐阜県多治見市、三重県桑名市など少なくとも30市町の自治体や社協が希望者に専用カプセルを配っている。

 「冷蔵庫はどの家でも台所にあり、救急隊員が見つけやすい」と説明するのは、名古屋市昭和区の纐纈(こうけつ)敬吾区長。「安心ほっとカプセル」と名付けた直径7センチ、長さ22センチの半透明の筒を2月から800本を配り始めた。

 「救急あんしん君」というカプセルを配っている愛知県津島市では昨年10月、自宅で倒れた独り暮らし男性(80)のカプセルから糖尿病の持病がいち早く分かり、体質と相性の悪い薬などを検査する時間を短縮できた。配布を始めた09年12月以降、同様のケースが36件あったという。

 ただ、お年寄りの健康状態は変化しやすいため、カードに記されているのが古い情報だと、万が一の際に医師らが対応を誤りかねない。

 愛知県一宮市はこの取り組みを有効と認めつつも「カードの記入はお年寄り任せになってしまいがちで、情報を最新に保つのは難しい」とみて導入に慎重。導入済みの自治体もカプセル配布とともに「お年寄り宅の定期訪問で実態の把握に努めたい」(津島市)としている。
 
           - 中日新聞 より引用 -


「絆バトン」 カプセルに医療情報

米原市、高齢者らに配布

 滋賀県米原市は、高齢者や障害者の自宅での急病などの際、緊急の連絡先などの情報を収めておく救急医療情報カプセル「絆バトン」を配布している。

 緊急連絡先のほか、掛かり付け医や持病の情報、健康保険証の写しなどを絆バトンに入れて、冷蔵庫に保管してもらう。万一の場合に救急隊員などが取り出し、適切な救急活動に役立てる。

 絆バトンは直径7センチ、高さ20センチほどでプラスチック製。容器に貼られたステッカーと同じものを、冷蔵庫と室内などに貼ってもらい、バトンの有無が分かるようにしてもらう。

 75歳以上の独り暮らしの人や高齢者だけの世帯などが対象。身体障害者手帳1、2級など、障害の程度に応じて配る。担当者は「自分のことを正しく伝える手段にしてほしい。そこから地域の見守りネットワークを充実させていければ」と話す。

           - 中日新聞 より引用 -



とても役に立つ取り組みだと思います^^

病院に行く前に症状などをメモに書いてもっていくなどのことはありますが、こうやって家のわかる位置にカプセルにいれて保管しておくというのは、ナイスアイデアですね。


どうしても年をとるにつれ、いろいろな症状が出てくるし、それに必要な薬などが入ります。

いつも通っている大きな病院に搬送されたら問題ないですが、通っている病院が救急に対応してない個人医院だったり、その他の病院に搬送されたら、いちから診ないといけないので、治療に大きな影響が出てきてしまいます。

その点、これがあれば、すぐに患者の状況がわかるので、生存率が高くなり、後遺症の出る確率も低くなるはずです


だだし、このカプセルの問題は本文にもあるように、「どうやって最新の状態にしておくか」です。。。

変わりやすい体調や薬の種類・数値をちゃんと把握してないと、役に立つはずのものが逆に命を縮めることになりかねません。

これを解消するには、“家族・医師・地域・行政のネットワーク”が必要なのだと思います。

 ・ 家族がいれば、付き添ったりして医師から状況聞き、用紙に書き込んであげる。
 ・ 医師が状況書いた紙を診察後わたすように義務付ける。
 ・ ホームヘルパー などが代わりに書き込む。
 ・ 独り暮らしの高齢者が増えているので、お隣さんや地域の人でお互いで確認しあう。
 ・ 自治体の担当者が定期訪問する。             などなど

いろいろな方法で、連携をとっていくことが大切だ思います。

どうしても、自分任せにしてしまうと間違いがおきやすいです。

まわりの人が、カバーしていくことが必要なのです。


とにかくこういった取り組みは、広めて、常識のところまで持っていく必要があります。

この市ではやっているけど、こっちの市ではやっていないという風では、救急隊員や医師がこまり、住民に不公平感が出てきてしまいます。

あまりお金のかからない取り組みで、効果のあるものだと思います。

医師が薬とともにカードを渡すなど、いろいろやり様はあるはず。

まだまだ問題があるようですが、こういった取り組みは早く広がってほしいものです。


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針供養。

2012年02月08日 23:27


今日2月8日は、「針供養」の日だったようです。

ラジオを聞いていて今日ということに気づいたわけですが、私も “ はり ” を扱う鍼灸師。

本来、物を縫ったり刺したりするもの・先の尖ったものを 「 針 」 とし、病気を治すために用いるものを 「 鍼 」 としているわけですが、同じ “ はり ” ということで、針供養についてちょこっと調べてみました^^

       i_sai07.gif

「 針供養 」 とは、日頃使っている縫い針や折れた縫い針を供養する行事のことです。

日頃使っている針や折れた針を神社に納めたり、豆腐や蒟蒻のように柔らかいものに刺したりすることで供養し、針仕事の上達を祈ります。

日頃硬いものに刺しているので やわらかい豆腐に刺して、「今日くらいは休んでください。」という意味合いもあるようですね^^

実際は、2月8日もしくは12月8日の2日あり、そのうちどちらか一方の日に行われるみたいです。

昔は、2月8日を事始め、12月8日を事納めとして、この日が農耕を始め日・しめる日とされていたようで、その日は慎み、針仕事は休むべき。とされたところからきたようです。

現在では、家で針仕事を行うことが少なくなりつつありますが、針供養をしているお寺では多くのひとがいまでも訪れているみたいですね^^



じゃあ鍼灸師はやっているのかな~?と思って調べてみたら、やっているところもあるようです

滋賀県鍼灸師会では、供養碑を建てて、針供養をしていました。

日ごろ使う道具ひとつに対して、感謝の意をもち、技術の向上を祈るという気持ちは、それが「針」でも「鍼」でも変わりがなく、大切なことなのだと思います。。。


わたしたちが使う「 鍼 」は、医師が使う注射針と同じ扱いないなので、1回使ったら医療廃棄物として廃棄しています。

むかしは、鍼は手作業でひとつずつ丹精こめて作られ(いまでも手で作られているものもあるが、多くは機械での大量生産)、その1本に敬意を払い、大切に消毒しながら使っていました。

いまでは絶対にあってはいけないことですし、感染防止のため、使い捨てで専門の業者が医療廃棄物として回収することが法律で定められいます。

ただ、「鍼」をあつかうならば、「鍼」に感謝をして使う心は残しておかないといけないと思うわけです。。。

治療中、鍼1本1本うつときに、気を込めてうちます。

鍼は無心になって身体と対話しながらうつ。とされていますが、当然そこには鍼に気がこもっているから効くのです。

そうやって使った鍼を捨てるわけですが、そこにはやはり感謝の気持ちをもっていなくてはいけないと今日感じました。。。

よく師匠は、「鍼がよく働いてくれる。」といいます。

真意はわかりませんが、それは鍼に対する感謝の心があるから出てくるのかもしれません。

「鍼」は、私たち鍼灸師にはなくてはならないものです。

鍼灸師も「鍼」に感謝をし、供養をして、技術の向上を祈ることは大切なことだと思います。

今日は、そんなことを思わされる針供養の日となりました。

自分なりの針供養でいいので、これから実践していこうと思います。。。



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音楽家外来?

2012年02月03日 23:09

痛みを招く手の酷使 楽器演奏で高頻度 音楽家外来で治療を

 もっと良い演奏をしたい。その一心で励んだ楽器の練習が、手に過度の負担を強いて、痛みなどの障害を引き起こすことがある。特に高度な技術が求められ、手を酷使するプロの演奏家は、人知れず悩んでいる人が少なくないという。大事な手にメスを入れたくない、練習を休んで演奏レベルを下げたくない―。そんな願いに応える「音楽家専門外来」がある。

 ▽激痛で目覚め

 「左手首に痛みを感じ始めたのは昨年5月。自宅近くの整形外科で、けんしょう炎と診断されました」。名古屋市を拠点に演奏活動を続けるピアニストの真紀さん(52)=仮名=は、不安に揺れた日々を振り返る。

 症状は次第にひどくなり、朝方、激痛で目が覚めるほどに。「手首が曲げられず、お皿も洗えない状態でした」

 演奏会の仕事はすべて断った。大学でのピアノ指導は左手を使わずにこなした。指の繊細な動きが失われるのではという心配から、注射による治療を何とか避けようと、整体やマッサージにも足しげく通った。だが、治らなかった。「もう、ステージには立てないのかなと思い詰めました」

 そのころ人づてに知ったのが、昨年6月に開設された東京女子医大青山病院 整形外科の音楽家専門外来。宇都宮大工学部教授も務める担当の酒井直隆医師は、1984年に横浜市立大病院で日本初の専門外来を開き、国内外の1500人以上を診療した実績があった。7月下旬、真紀さんはすがる思いで受診した。

 ▽オクターブ

 「演奏家に手の障害がどのくらい起きているのか、国内の実態はよく分かりません。故障があれば、ほかの人に取って代わられ、演奏の場を失いかねない。調査しても本音を言わないのです」と酒井さん。ただ、海外では半分以上との報告もあり「高頻度であることは間違いない」と話す。

 演奏人口の多いピアノは患者も多い。酒井さんのデータでは、ピアニストに最も多いのはけんしょう炎で31%。次いで筋肉が骨にくっついている部分が炎症を起こす付着部炎(24%)、筋肉痛(16%)の順だ。

 一方、原因となったテクニックを調べると、親指と小指を広げて鍵盤をたたくオクターブ(43%)と和音(32%)が圧倒的に多く、意外にも、指を強く打ちつけて大きな音を出すフォルティッシモは8%にとどまった。

 「痛みの大部分は、関節を動かす筋肉や腱の炎症です。特に指を広げた状態での打鍵は手を痛めやすい。無理をせず、手をいたわりながら練習することが大切です」と酒井さんは助言する。

 ▽注射1回

 専門外来での治療は、毎日の練習を休まずに治すことを大原則にしている。プロにとって技術の低下は死活問題。アマチュアでも、音大受験やコンクール出場で、練習を休めない場合がある。

 けんしょう炎では、麻酔剤と抗炎症剤の混合液を患部に直接注射する。発症後間もなくなら、1回の注射で治ることもある。塗り薬や貼り薬を併用し、症状によっては痛み止めを内服する。手術はほとんど必要ない。

 付着部炎などでは注射もしない。手の筋肉のストレッチや貼り薬、塗り薬、内服薬で対応する。

 注射を避けていた真紀さんだが、演奏家の手を熟知する酒井さんを信頼し、2週間の間隔で2回の注射を受けた。8月下旬にはほぼ元通りに弾けるようになり「秋の演奏会シーズンに間に合って助かりました」と話す。

 酒井さんは「重要なのは、いかに予防するかです。中でも演奏前のストレッチは大切。十分にケアをして、思い切り練習してほしい」と呼び掛ける。

        - 47news より引用 -



細分化が進んでいる昨今の医療業界ですが・・・

いやいや、まさかこんな専門外来があるとは、ほんと驚きました^^


確かに、治療院にくる患者さんの中に音楽家の方が何名かみえますが、やはりみなさんつらい症状をかかえていますね。

手だけでなく、肩や腰の症状も多いです。

同じ姿勢で何時間もの練習をこなしているので、身体は偏っているし、平気で何時間もこなしてしまう集中力ももっているので、練習後に痛みが一気おそってくると言っていた患者さんもみえました。

ほんと、文章にもあるように練習はかかせないので、からだを酷使しています。。。


大変な思いをしている音楽家の方はいっぱいみえると思うので、こういった専門家ができるのは、イイと思いますね^^

また鍼灸は、慰安ではなく治療が主であり、患者さんもそれを求めてやってきます。

働いている人では、このように仕事が休めず、どうにかして欲しいという人ばかり。

現代医学以外のひとつの治療手段として、自分自身、こういった要望に応えれるよう治療技術を研鑽していきたいものです

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