2010年12月15日 23:56
先日、薬局に行ったとき、『 子供用サプリメント 』なるものが置いてあり、びっくりしました。
(かなり前からそのようなものはあるそうですが、私はいままで気づいていませんでした(苦笑))
現在ではサプリメント(栄養補助食品)の業界も子どもにまで目を向けているようです。
さて、私などは「サプリメントにはメリットもデメリットもあり、あくまで補助食品にすぎない。」と考えているのですが、みなさんはどうでしょうか?
国立健康・栄養研究所が幼稚園・保育所に通う幼児の保護者を対象に実施した調査(2009年)(回答者数1,533名)によると、幼児の保護者の15%がサプリメントを子どもに与えているという結果が出ています。
幼児の保護者を対象にしただけなので、小中高生をあわせると多くの子ども達がサプリメントを使用しているのかもしれません。
しかし、本当に子どもにサプリメントは必要なのでしょうか?
いくつかポイントを挙げながら、見ていきましょう
まず第一に、『毎日の3食の食事で子どもに必要な栄養分は十分摂取できる。』ということです。
大人もそうですが、3食きちんとした食事を摂れば多くはサプリメントを必要としません。
「今の子ども達は食事の摂り方が変化したからサプリメントは必要です。」「今の子どもはストレスにさらされているから…。」「今の野菜は栄養が少ないから…。」などのように不安を煽る広告や宣伝をしていますが、それよりもまず食生活を見直すことのほうが重要です!
食生活がちゃんとしてれば、十分育つための栄養素が摂れるわけですから。
事実、毎年厚生労働省が行っている「国民健康・栄養調査」によれば、今の子ども達に、早急な対策が必要な栄養素不足はみられないと言われています。
サプリメントをすぐに活用する必要はないのです。
食事からの栄養摂取量とは関わりなく、サプリメントを利用している方もいるので、ぜひ食生活をまず見直すことから始めて欲しいです!
また、偏食・少食を気にする親も多いかと思います。
しかし、この時期では食事の量や好き嫌いに個人差があることは普通なので、あまり心配しすぎないことです。
栄養素というものは、ひとつの食品からしか摂れないということはありません。
ひとつの食品が食べれなくてもその他の多くの食品から摂れるので、好き嫌いにより栄養が気になるなら他の食品から食事を作るようにしてみてはいかがでしょうか?
病的なやせ、発達の遅れ、栄養不足による病気がなく、元気に過ごしているならば、食事の量が周囲より少なく好き嫌いがあっても問題ではありません
病気ならば、医師がちゃんと対応し、それにあった薬・栄養素を処方してくれます。
次に、『子どもがサプリメントを摂ることのデメリット』についてですが。。。
ひとつは、摂取した物質の影響を受けやすいということです。
子どもは大人のように体が出来上がっていません。
大人では大丈夫でも子どもにとっては有害に働く可能性もあるのです。
サプリメントの安全性・有効性のテストというものは、ほとんどが大人で行ったもので、子どもを対象にして行ったものは極めて少ないのが現状です。
特に、有効性については成人や中高年で得られたものが大部分であり、子どもは検証されていないことが多いのです。
また、ビタミンやミネラルには過剰症というものがあります。
サプリメントはなんでもかんでも多く摂ればいいというものではありません。
摂り過ぎることでおこる症状もあるのです。
子どもは影響を受けやすいので、利用にはなおさら気をつけなければいけません。
もうひとつのデメリットは、正しい食生活を覚えないということです。
この時期は、食生活を学ぶ大切な時期で、将来の人生の食生活を左右するとも言えます。
安易になサプリメントの利用は、子どもが食に対する興味・関心を持つことを妨げ、健全な食生活を送る上での障害になりかねません。
子どもが「今日はサプリメントだけでいいや。」ということになるかもしれないのです。
判断力が未発達な子どもの時期では、用法・用量を気にせず、好き勝手にお菓子感覚で食べてしまうこともありえます。
もし与えるにしても、十分な教育をしないと、過剰症など体にとって悪影響に働く可能性があるので注意しなくてはいけません。
最後は、『利用する際の注意点』です。
これだけ数多くのサプリメントが売られ、様々な不安を煽る情報が飛び交っているので、ついついサプリメントを与えてしまう気持ちもわかります。
なので、もし利用する際に注意することを知っておくことも必要だと思います
① 国が安全性・有効性を科学的に評価した保健機能食品なのかどうか。
インターネットでは、海外のサプリメントなどもあり、種類も膨大です。
しかし、これらのなかには、ちゃんとした科学的な分析や検証をされずに販売されているものも多くあります。
そこで、選ぶときのポイントとして「保健機能食品」なのかどうかを確認するようにしてください。
保健機能食品には、科学的根拠を提出し表示の許可を得た特定保険用食品(=通称トクホ)と特定の栄養素を含み基準を満たしていれば表示が可能となる栄養機能食品とがあります。(→詳しく知りたい方はこちら(Wiki))
この特定保険用食品と栄養機能食品は、国が「これは正しく使用すれば効果が実証されています」と評価したものなので、これを目安に選ぶようにしましょう。
② 商品の表示を確認する。
サプリメントも“食品”ですから、ちゃんと表示を確認する必要があります。
製造者・販売者・栄養成分・原材料名・利用方法・輸入元・消費者相談室などの連絡先・・・などをしっかりと確認する必要があります。
少しでも疑問に思うところがあったら、買うのをやめたほうがいいでしょう。
③ 過度の広告には注意。
業者も売るために、あらゆる広告をうってきます。
そのなかには、ウソも多く含まれているので、気をつけなければいけません。
例えば、「天然」や「自然」といった言葉は、安全性を証明するものではありません。
このような言葉を使って、製品が安全であるかのように誤認させるような広告があることも事実です。
天然・自然のものにも毒素を含むものもあるし、特定の成分を過剰に濃縮して含有しているものもあり、食べた経験がある成分であっても、こうしたものが必ずしも安全であるとは言えません。
また、「~と言われています」という表現はまず効果が期待できないことが多いでしょう。
伝聞調といいますが、○○さんが言っています・○○医師が効果があると言っていますなどのように、誰か、何かから効果があると伝え聞いたといっても、あくまで噂・評判であり、ウソではない=虚偽記載にはあたらないのです。
こうした伝聞調の広告は、知っているとなにかとよく目に付きます。
選ぶときのポイントにするといいですよ
(その他、健康食品の虚偽誇大広告にだまされない方法はこちらのQ.1-6(「健康食品」の安全性・有効性情報のサイト)をご覧下さい)
「子供用サプリメント」というものは、子供が自分から買うことは少なく、圧倒的に親が与えることのほうが多いものです。
だから、親が注意しなくてはいけません。
サプリメントは、あくまで補助食品。
これは大人も子供も同じです。
まずは、食生活を見直し、毎日の食事を気をつけることが基本になります。
それから、正しいサプリメントの知識を知り、どうするか考えていくようにしてください
↓役に立った・わかりやすかったなど、よかったらポチッとヨロシクお願いしますm(_ _)m

(かなり前からそのようなものはあるそうですが、私はいままで気づいていませんでした(苦笑))
現在ではサプリメント(栄養補助食品)の業界も子どもにまで目を向けているようです。
さて、私などは「サプリメントにはメリットもデメリットもあり、あくまで補助食品にすぎない。」と考えているのですが、みなさんはどうでしょうか?
国立健康・栄養研究所が幼稚園・保育所に通う幼児の保護者を対象に実施した調査(2009年)(回答者数1,533名)によると、幼児の保護者の15%がサプリメントを子どもに与えているという結果が出ています。
幼児の保護者を対象にしただけなので、小中高生をあわせると多くの子ども達がサプリメントを使用しているのかもしれません。
しかし、本当に子どもにサプリメントは必要なのでしょうか?
いくつかポイントを挙げながら、見ていきましょう

まず第一に、『毎日の3食の食事で子どもに必要な栄養分は十分摂取できる。』ということです。
大人もそうですが、3食きちんとした食事を摂れば多くはサプリメントを必要としません。
「今の子ども達は食事の摂り方が変化したからサプリメントは必要です。」「今の子どもはストレスにさらされているから…。」「今の野菜は栄養が少ないから…。」などのように不安を煽る広告や宣伝をしていますが、それよりもまず食生活を見直すことのほうが重要です!
食生活がちゃんとしてれば、十分育つための栄養素が摂れるわけですから。
事実、毎年厚生労働省が行っている「国民健康・栄養調査」によれば、今の子ども達に、早急な対策が必要な栄養素不足はみられないと言われています。
サプリメントをすぐに活用する必要はないのです。
食事からの栄養摂取量とは関わりなく、サプリメントを利用している方もいるので、ぜひ食生活をまず見直すことから始めて欲しいです!
また、偏食・少食を気にする親も多いかと思います。
しかし、この時期では食事の量や好き嫌いに個人差があることは普通なので、あまり心配しすぎないことです。
栄養素というものは、ひとつの食品からしか摂れないということはありません。
ひとつの食品が食べれなくてもその他の多くの食品から摂れるので、好き嫌いにより栄養が気になるなら他の食品から食事を作るようにしてみてはいかがでしょうか?
病的なやせ、発達の遅れ、栄養不足による病気がなく、元気に過ごしているならば、食事の量が周囲より少なく好き嫌いがあっても問題ではありません

病気ならば、医師がちゃんと対応し、それにあった薬・栄養素を処方してくれます。
次に、『子どもがサプリメントを摂ることのデメリット』についてですが。。。
ひとつは、摂取した物質の影響を受けやすいということです。
子どもは大人のように体が出来上がっていません。
大人では大丈夫でも子どもにとっては有害に働く可能性もあるのです。
サプリメントの安全性・有効性のテストというものは、ほとんどが大人で行ったもので、子どもを対象にして行ったものは極めて少ないのが現状です。
特に、有効性については成人や中高年で得られたものが大部分であり、子どもは検証されていないことが多いのです。
また、ビタミンやミネラルには過剰症というものがあります。
サプリメントはなんでもかんでも多く摂ればいいというものではありません。
摂り過ぎることでおこる症状もあるのです。
子どもは影響を受けやすいので、利用にはなおさら気をつけなければいけません。
もうひとつのデメリットは、正しい食生活を覚えないということです。
この時期は、食生活を学ぶ大切な時期で、将来の人生の食生活を左右するとも言えます。
安易になサプリメントの利用は、子どもが食に対する興味・関心を持つことを妨げ、健全な食生活を送る上での障害になりかねません。
子どもが「今日はサプリメントだけでいいや。」ということになるかもしれないのです。
判断力が未発達な子どもの時期では、用法・用量を気にせず、好き勝手にお菓子感覚で食べてしまうこともありえます。
もし与えるにしても、十分な教育をしないと、過剰症など体にとって悪影響に働く可能性があるので注意しなくてはいけません。
最後は、『利用する際の注意点』です。
これだけ数多くのサプリメントが売られ、様々な不安を煽る情報が飛び交っているので、ついついサプリメントを与えてしまう気持ちもわかります。
なので、もし利用する際に注意することを知っておくことも必要だと思います

① 国が安全性・有効性を科学的に評価した保健機能食品なのかどうか。
インターネットでは、海外のサプリメントなどもあり、種類も膨大です。
しかし、これらのなかには、ちゃんとした科学的な分析や検証をされずに販売されているものも多くあります。
そこで、選ぶときのポイントとして「保健機能食品」なのかどうかを確認するようにしてください。
保健機能食品には、科学的根拠を提出し表示の許可を得た特定保険用食品(=通称トクホ)と特定の栄養素を含み基準を満たしていれば表示が可能となる栄養機能食品とがあります。(→詳しく知りたい方はこちら(Wiki))
この特定保険用食品と栄養機能食品は、国が「これは正しく使用すれば効果が実証されています」と評価したものなので、これを目安に選ぶようにしましょう。
② 商品の表示を確認する。
サプリメントも“食品”ですから、ちゃんと表示を確認する必要があります。
製造者・販売者・栄養成分・原材料名・利用方法・輸入元・消費者相談室などの連絡先・・・などをしっかりと確認する必要があります。
少しでも疑問に思うところがあったら、買うのをやめたほうがいいでしょう。
③ 過度の広告には注意。
業者も売るために、あらゆる広告をうってきます。
そのなかには、ウソも多く含まれているので、気をつけなければいけません。
例えば、「天然」や「自然」といった言葉は、安全性を証明するものではありません。
このような言葉を使って、製品が安全であるかのように誤認させるような広告があることも事実です。
天然・自然のものにも毒素を含むものもあるし、特定の成分を過剰に濃縮して含有しているものもあり、食べた経験がある成分であっても、こうしたものが必ずしも安全であるとは言えません。
また、「~と言われています」という表現はまず効果が期待できないことが多いでしょう。
伝聞調といいますが、○○さんが言っています・○○医師が効果があると言っていますなどのように、誰か、何かから効果があると伝え聞いたといっても、あくまで噂・評判であり、ウソではない=虚偽記載にはあたらないのです。
こうした伝聞調の広告は、知っているとなにかとよく目に付きます。
選ぶときのポイントにするといいですよ

(その他、健康食品の虚偽誇大広告にだまされない方法はこちらのQ.1-6(「健康食品」の安全性・有効性情報のサイト)をご覧下さい)
「子供用サプリメント」というものは、子供が自分から買うことは少なく、圧倒的に親が与えることのほうが多いものです。
だから、親が注意しなくてはいけません。
サプリメントは、あくまで補助食品。
これは大人も子供も同じです。
まずは、食生活を見直し、毎日の食事を気をつけることが基本になります。
それから、正しいサプリメントの知識を知り、どうするか考えていくようにしてください

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