日本学術会議が『ホメオパシー』を否定

2010年08月30日 23:43


もともと『ホメオパシー』について、私は否定的な意見を持っていたのですが、このたび日本学術会議がホメオパシーを全面否定する談話を出しました。



 通常の医療とは異なる民間療法「ホメオパシー」について、日本学術会議(会長=金沢一郎東大名誉教授)は24日、「科学的な根拠は明確に否定され、荒唐無稽(こうとうむけい)」とし、医療従事者が治療で使わないよう求める会長談話を発表した。山口市の女児ら死亡例が出たことを重視。通常医療から患者を遠ざける懸念があるとして、一般に広まる前に、医療現場から排除する必要があると判断した。科学者の代表機関が、特定の療法を否定するのは極めて異例だ。

 金沢会長が会見で発表した。日本医師会や日本歯科医師会、日本獣医師会など6団体も談話に賛同し、会員に周知する方針だ。厚生労働省は、普及団体について、医師法や薬事法などの観点から注目し、情報収集を始めた。

 会長談話では「ホメオパシーが医療関係者の間で急速に広がり、養成学校までできていることに強い戸惑いを感じる」とした上で、「治療効果は明確に否定されている」と指摘した。さらに「今のうちに、医療現場から排除されないと『自然に近い安全で有効な治療』という誤解が広がり、深刻な事態に陥ることが懸念される」として、医療関係者が治療に使うことは厳に慎むよう呼びかけた。一方で、「十分理解した上で、自身のために使用することは個人の自由」としている。

 学術会議の唐木英明副会長は「(ホメオパシー治療で使うのは)『ただの水』で『副作用はない』のはもちろんだが、科学的に全否定されているものを医療従事者が使えば、患者を通常の医療から遠ざけかねず危険だ。『ホメオパシーは効かない』というメッセージを伝えることが重要と考えた」と説明した。

 日本学術会議は、約84万人の科学者の代表として選ばれた210人の会員と、約2千人の連携会員からなる日本の「頭脳集団」。政府に対する政策提言や社会への啓発などを行う。

 皇室医務主管で神経内科医の金沢会長や、東大名誉教授(毒性学)の唐木副会長らが約1年半前から、この問題を議論してきたという。今年に入り、ホメオパシーを受けている人の中で通常の医療を拒否して、死亡したり症状が悪化したりした疑いの濃い例が相次いで表面化した。

 山口地裁では5月、新生児が一般に投与されるビタミンKを与えられず死亡したとして、ビタミンK投与の代わりにホメオパシー療法を行った助産師を相手取り損害賠償を求める裁判も起きている。こうしたことを受けて、学術会議では急きょ、会長談話を出すことを決めた。

 談話の根拠として、2005年に英医学誌ランセットで発表された治療上の効果はないとする論文などを重視した。「物質が存在した記憶を水が持っている」などの主張も荒唐無稽だと指摘。英国下院科学技術委員会が出した科学的根拠がないとする勧告や、英国医学会が出した「ホメオパシーは魔術」という宣言も参考にした。

 国内では主に1990年代後半から、日本ホメオパシー医学協会など複数の団体が実践、普及を進めている。同協会は、この療法を指導、指示するホメオパシー療法家の養成学校を北海道から沖縄まで全国7カ所に設置している。利用者数など詳しい実態は分からないが、食品添加物や農薬など化学物質を避けようという「自然派」志向の女性らの間で広がっている。雑誌などで「効果」をPRする著名なタレントや歌手、俳優もいる。治療に導入している大学病院もある。医学協会は、計20以上の診療所や歯科医院、動物病院と提携している。(岡崎明子、長野剛)

    ◇

 会長談話について、日本ホメオパシー医学協会は「ホメオパシーの治癒効果は世界中で広く認められている。きちんと調査することもなく、荒唐無稽と断定する極めて非科学的な態度にあきれている。世界的にも普及しており、日本学術会議の見解、認識は世界の情勢と著しく乖離(かいり)している」などとするコメントを寄せた。

    ◇

 〈ホメオパシー療法〉植物や昆虫、鉱物などの成分を限りなく薄めた水にして砂糖玉に染み込ませた「レメディー」を、飲み薬のようにして使う民間療法。がんや皮膚病、精神疾患などほぼすべての病気を治療できる、と普及団体は主張している。

 欧州では200年の歴史があり、一部の国では公的医療保険も適用されてきた。しかし、治療上の効果はないとする研究が相次いで発表された。ドイツでは2004年から保険適用をやめた。

      - asahi.comより引用 -
 




『ホメオパシー』は、「極度に稀釈した成分を投与することによって体の自然治癒力を引き出す」という思想に基づいて、病気の治癒をめざす民間療法で、200年以上前に生まれたものですが、私がこの療法に否定的な理由は次の理論にあります。

 ある病状を引き起こす成分をそのままでは有毒であるので水によって極めて高度に希釈したものを砂糖に染み込ませる。
希釈の度合いは様々であり、10倍希釈を9回繰り返したものを9X、100倍希釈を200回繰り返したものを200Cなどと表現する。
最もよく用いられるのは30C、すなわち10030=1060倍に希釈したものである。これがいわゆるレメディーである。
希釈の度合いは、通常の科学的常識に反し、薄めれば薄めるほど効くとされる。

 このようにレメディーの元となる薬効成分は多くの場合極めて高度に希釈されており、元となる物質は1分子も含まれていないが、そこには元となる物質の「オーラ」や「波動」「パターン」が染みこんでいて、1分子も含まれていない毒物(成分は1分子も含まれていないためリスクは全くない、という)の「パターン」や「波動」に対する体の抵抗力を引き出すことにより、自己治癒力などが高まるとする。

ホメオパシーのレメディーが効くかどうかは波長が合うか合わないかで決まるので、本質的には必要な波の影響しか受けない。それゆえホメオパシーのレメディーは必要な時にしか効かず、健康体の人にレメディーを処方しても何の効果もない。
ある病気の人に適切なレメディーを処方した時のみに効果がある。 
        - wikiより抜粋 -


もうちっとイメージが湧くように説明すると・・・

薬または原材料から抽出した原液を一滴、水かアルコールを99滴、それを混ぜて(希釈)激しく振る。

これで濃さは100分の1で、これを1C(と呼ぶそうです)。
濃さ1/100の1Cを1滴、それに対して水を99滴。これで2C。濃さは10000分の1。

2Cを1滴、そして水を99滴・・・・・・と続けていくと、上の記述にある最もよく用いられる30Cのレメディの濃さというのは、1000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000分の1(10の60乗)という天文学的数字^^;

簡単に言うと、「1ccの原液を地球の全海水に溶かして薄めるよりももっと薄い」のです(笑)

ホメオパシーの団体は、「原液の物質は分子レベルで分析しても1分子も検出されないレメディを使う」と言っているので、日本学術会議に『ただの水』だ!とか『副作用はない』のは当たり前!と言われるのはもっともだと思います^^

なので私は、ホメオパシーは偽薬を処方しても薬だと信じ込む事によって何らかの改善がみられるという『プラセボ効果』によって症状がよくなることがあるだけで、医療ではないと思っています。




ホメオパシーを信じている人にとやかく言うつもりはありませんが、今回の日本学術会議の談話でもっとも大切なことは、「ホメオパシーを受けている人の中で通常の医療を拒否して、死亡したり症状が悪化したりしている」ことです!!


山口新生児ビタミンK欠乏性出血症死亡事故だけでなく、ホメオパシーのみの治療により死亡したりする例が相次いでいます。

ホメオパシー治療により、病気の症状が悪化したり激しく出ることがありますが、ホメオパシーの協会は、

『それは治療で自己治癒力が向上したことの証しの「好転反応」で、「有り難いこと」なのだ。薬と併用するとこの反応を抑えてカラダの負担になってしまうから、持病の薬以外は使わないように。』

などのような理論を持ち出してきます。

そして、この極論を信じた結果、患者は症状が悪化しても「良くなっている」と思いこみ、病院に行くのを拒否し、死亡または悪化したということになっているのです。


「害のない自然な療法」としてホメオパシーが、日本でも自然派志向の女性層を中心に人気が高まりつつあるらしいですが、「自然=安全=効果がある」ではないし、ひとつの医療に頼りきるのはとても危険です。

「現段階でホメオパシーを信じる人はそれほど多くないが、医療現場から排除されないと『自然に近い安全で有効な治療という誤解』が広がり、欧米と同様の深刻な事態に陥ることが懸念される」、「(非科学性や無効果である点を)十分理解した上で個人的に使うことは自由だが、科学的根拠は明確に否定されており、科学的に否定されたものを医療関係者が治療に用いることは通常医療を遠ざけることにつながり、厳に慎むべき行為であり、多くの方に是非御理解頂きたい。」とした日本学術会議の今回の発表は、必要なものだったと思います。



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湯治入門 - まとめ 「やっぱり湯治はイイもんだ^^」

2010年08月25日 01:12

人間の歴史には、温泉はつきもの。

世界各国に温泉に入る文化があり、温泉にまつわる話(日本では、鹿や猿などの動物が傷を癒した伝説や、高名な僧侶が発見した伝説などなど)があるものです。

入浴して楽しむ(泳ぐなど)、飲泉、蒸気を利用するサウナや蒸し風呂が「温泉である」だと認知している欧州と違い、入浴して体を休めるものが「温泉である」というのは湿潤な気候に反映した日本独自の文化です。

明治以降に自宅でお風呂につかるのが一般化する前から、日本人は入浴することを好んでいたのです。

なので、温泉の“湯”につかって病を“治”すという湯治の考えが生まれたのはごく自然なことだったと思います^^

そしてなんといっても日本は、日本各地どこにいっても温泉がある「温泉大国」。

庶民が医者に簡単に診てもらえない時代、温泉を使った健康法である湯治が、日本各地に広まりやすかったはずです。

その“湯”をつかって病を“治”すという文化は、いまでもしっかりと私たちに受け継がれているのです。



これまで、『湯治入門』という形でこの日本の文化を説明してきました。

「入門編」ということなので、湯治とはなにか・温泉の効果・温泉の種類・温泉地&宿選び・入浴方法・湯治の期間・気をつけるべきこと、という基本的なことついて採り上げていきました。

なるべく浅く・広く・わかりやすい内容になるよう努力しましたが、いかがだったでしょうか^^;


湯治の世界は、奥深くまだまだ説明しきれていないこともたくさんあると思います。

それでも、湯治が好きな人も、温泉に入浴のが好きな人も、お風呂に入るのが好きな人もそうでない人も、今回をキッカケに湯治の世界に興味を持ってもらえたならば嬉しい限りです

最終的には、自分なりの湯治のスタイルを見つけ、健康な生活を送ってもらえたら。と思います^^


長くなりましたが『湯治入門』にお付き合いいただきありがとうございました



○湯治入門の記事
湯治ってなに?温泉の効果温泉の種類湯治にいこう - 温泉地・宿選び湯治をしよう - 湯治の仕方その1その2気をつけること


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湯治入門-7 「湯治は薬と同じです」

2010年08月19日 01:01

湯治入門その1その2その3その4その5その6」のつづきです↓



 ○ 気をつけること・知っておきたいこと

湯治または温泉というものは、温泉の入り方や温泉との相性など、正しい知識をもっていないとかえって症状を悪化させてしまうことがあるものです。

薬に用量・用法・副作用などがあるように、湯治にも同じようなものがあります。
安易に考えていると、カラダに悪影響を与えかねません。


いままで色々なことを書いてきましたが、気をつけること・知っておきたいことを心構え~入浴の仕方まで、もう一度、確認していきましょう



 湯治場には、本気で病気を治そうとして重い病気を抱えた方が集まっていることも少なくありません。
遊びに行くような気持ちでいると、その考え方の違いからトラブルになってしまうこともありますから、湯治へ行くときは、重い病気を本気で治そうとしている人達がいるということだけは知っておかなくてはいけません

とはいえ、みなさん体良くしようと来ている人ばかりで、“はだかの付き合い”と呼ばれるように温泉には心がオープンになる・すぐに打ち解ける雰囲気があるので、あまり心配しすぎる必要はありません^^



 同じ病気の人の話を聞き、「あの人がどこそこの温泉でよくなったから自分も行ってみようか」などと判断して温泉に療養に行くのは、かえって病気を悪化させる危険もあるので注意が必要です。
人それぞれ、症状や体質、体調、考え方が違うので人の意見を信用しすぎないようにもしましょう



 湯治の場合、宿選びに注意が必要です

値段もさることながら、静かな環境か、落ち着いたくつろげる造りか、階段やお風呂場に手すりは付いているか、炊事場あるか、洗濯機やその他日用品は揃っているかなど、宿の造りから滞在のための施設環境も事前に調べておくことが大切です。

昔ながらの湯治宿では、短期の観光客や保養客を相手にしていないため、娯楽施設やTVがない宿も珍しくありません。
また、宿泊や滞在に必要なものは宿泊先によっても異なっていて、旅館への宿泊と違い、寝具一組、浴衣一着、食器・茶器一器にいたるまでレンタル料が発生するので、有料・無料の別は事前に良く確認しておきましょう

また湯治宿では、料理が出ないところもあり、そのため自炊設備が整っていたり、ご飯と味噌汁は提供してもらい、おかずだけ自分で用意するという半自炊というものがあります。
料理の有無も確認しておきましょう。



 十分休息してから入浴するようにしましょう

宿・温泉に到着したら、少なくとも30分から1時間の休息。
食事の直後・飲酒後・スポーツ直後は避け少なくとも30分から1時間の休息。
風邪や体調が悪いとき、あせって湯治をすることは避けること。



 温泉には、「禁忌症」というものがあります。

ふだんは体によい効果をもたらす温泉の刺激も、体が非常に弱っていてそれに順応できない場合や、反対に過敏な状態にある場合は、かえってマイナスに働くことがあります。
病状が悪化するおそれのある症状については、温泉入浴を禁ずる「禁忌症」として、必ず表示することが義務づけられています。

 -温泉の一般的禁忌症-
急性疾患、(とくに熱のある場合)、活動性の結核、悪性腫瘍、重い心臓病、呼吸不全、腎不全、出血性の疾患、高度の貧血、その他一般に病勢進行中の疾患、妊娠中(とくに初期と末期)


その他、下記↓のような症状にあてはまる場合には、完治するまで温泉入浴は控えるべきです。

・すべての急性疾患(熱のあるとき)
・慢性関節リウマチの病状進行期
・がん、白血病、肉腫
・重症高血圧、動脈硬化症
・1年以内の心筋梗塞、狭心症発作(心電図などで判断)
・重症糖尿病
・代償不全の心臓病、腎臓病
・発病後間もない脳卒中
・発病後間もない胃・十二指腸潰瘍
・大血管の動脈瘤
・妊娠初期と後期、出血しやすい体質、月経中
・急性伝染病


泉質によっては、かえって症状が悪化してしまうこともあります。特に注意してください。

・高齢者・乾燥肌の人は、硫黄泉、硫化水素泉の入浴は避ける。
・強アルカリ泉も人によっては肌がかさつく。
・皮膚粘膜の過敏な人、特に光線過敏症の人は硫黄泉を避けたほうがよい。


温泉は、薬と同じです。
温泉の効能は万能ではなく、効果もある反面、カラダにとって悪く働くこともあることをよく覚えておいてください



 飲泉(温泉を飲むことで病気の回復などの効能を得ようとすること)にも注意が必要です!!

温泉には、成分分析上、飲泉による効能が認められていますが、多くの温泉は、保健所が飲泉を許可していない場合がほとんどです。
また、飲泉は刺激が強いので注意が必要です。できるだけ、入浴による健康増進を考えるようにしましょう。
飲泉をされる場合は、できれば医師などの指導を受けてください。
 
温泉といっても循環風呂の注ぎ口のお湯は衛生上問題があるので飲まないようにしましょう。
たとえ掛け流しでも、消毒していない湧き水を飲むわけですから、効果が大きい分注意も必要になりますし、泉質によっては飲泉が禁じられている場合もあるので、不用意に飲まないようにすることが大切です。

泉質によって、飲泉の禁忌症も異なりますが、主なものとして以下のものは注意してください。

・高血圧症、腎臓病、その他むくみがあるとき → 塩化物泉、ナトリウム炭酸水素塩泉、ナトリウム硫酸塩泉は多量に飲まない。
・甲状腺機能亢進症のとき → ヨウ素を含むものは飲まない。
・下痢をしているとき → 二酸化炭素泉、硫黄泉、硫化水素泉は飲まない。




 入浴すると体内の水分が“発汗”によって失われ、いわゆる「ドロドロ血」の状態になりやすいです。
「入浴前にもコップ1杯の水・入浴後にもコップ1杯の水」を飲む習慣を身につけましょう。



 湯治開始2~3日目または1週間程度で「湯あたり」の症状が出てきやすいです。

「湯あたり」は、温泉の刺激に体が反応しているためで、倦怠感・食欲減退・めまい・頭痛・眠気・不眠・発熱など、症状はさまざま。
しかし、1~2日ほど入浴を中止すれば、自然に治ります。

「湯あたり」と、温泉の泉質が体質に合わず体調を崩したのとなかなか見極めが難しいですが、症状が悪化したと思っていたのが「湯あたり」だったということもあります。
体調を崩したときは、必ずしも毎日入浴するのでなく、入浴しない休息日をとったり、入浴回数を減らしたりして、様子をみながら湯治をしましょう。






そのほかにも色々あるかとは思いますが、とりあえず、以上のことは気をつけましょう。

特に、入浴・飲泉の禁忌症には注意してくださいね


        ・・・つづく ≫≫


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湯治入門-6 「湯治をしよう 第2部!」

2010年08月17日 01:12

湯治入門その1その2その3その4その5」のつづきです↓



  
  ○ 湯治をしよう - 湯治の仕方 の つづき ・・・≫

前回は、「温泉の正しい入浴方法」について説明しました^^

意外と知らないこともあったのではないかと思っていますが、いかがだったでしょうか?

「温泉への入り方はわかったけど、湯治はどのくらいの日数をかけるものなの?」ということが前回、説明しきれませんでした^^;

今回は、その「湯治の期間」について説明していきますね




温泉に1回だけ入浴しただけでは、温泉旅行になってしまいます。

湯治は、疲労を回復させる「休養」、健康を保持し病気を予防する「保養」、病気の治療をする「療養」のために行うもので、ある程度の期間、温泉に入浴する必要があるのです。

そこで湯治には昔から言われている言葉があります。


『湯治、七日一回り、三回りを要す』


地域や泉質にもよりますが大体7日間前後を「ひと回り」とし、それを2、3回りすることが、効果のある伝統的な湯治のスタイルなのです。

つまり、大体2~3週間程度続けて行うのがよいとされていた訳です。


2~3週間がいいと言われても、そんな時間は取れないよ!!という方のほうが多いと思います(笑)

しかし、さらに「ひと回り×3回」を年に数回繰り返すことで、本当の湯治の効果を実感できるとも言われ、病を治すためには長い時間をかける必要があります。

なかなか簡単に時間がとれる人ばかりではありませんが、湯治で病を治すには時間が必要だ。ということは覚えておいてください。



さて、時間がとれる人もいれば、とれない人もいます。また、病を治すために湯治に行く人もいれば、体調を整える保養やリフレッシュのためにいく人もいます。

なので、今回ここでは、いくつかのケースを紹介していこうと思います^^

自分の湯治の目的や社会環境・費用など、自分にあった湯治のスタイルの参考になればいいなと思っています




  - 湯治のスタイル その1 『7日ひと回り×3回り』 -

ひと回り×2~3回というのは、伝統的な湯治のスタイルです。

「ひと回り」というのは、温泉の効果があらわれる期間であり、徐々に身体を温泉に慣らしていく期間でもあります。

始めのひと回り目のとき、湯治開始2~3日目または1週間程度で「湯あたり」の症状が出てきやすいです。

「湯あたり」は、温泉の刺激に体が反応しているためで、倦怠感・食欲減退・めまい・頭痛・眠気・不眠・発熱など、症状はさまざま。
必ずしも毎日入浴するのでなく、治癒の過程で体に痛みがでたり、「湯あたり」をしたら、入浴しない休息日をとったり、入浴回数を減らしたりしてください。

始めのひと回りで、温泉に慣れたり、温泉の泉質が体質に合うかなどを確かめます。

そして、1・2日程度休息をとって2回り、3回りと入っていきます^^


また、3回り(3週間程度)湯治をしたら、温泉の入浴効果が落ちてきます

温泉に含まれている成分が皮膚から吸収されて細胞活動が活性化され、また温泉の成分や温熱の刺激が神経系統を調整し、バランスを崩した内臓の機能をして自然治癒力を高めてくれますが、毎日入浴していると、3~4週間程度で入浴効果が落ちてくるのです。

なので、3回りしたら、1~2ヶ月以上カラダを休ませてあげて、また3回りというように、湯治と休息を繰り返したほうが効果的な湯治の期間となります。


このスタイルは、2~3週間ほどの時間がとれる人や真剣に病を治そうとする人は、このスタイルがいいと思います

ただ、長期滞在は費用もかかりますから、『その4 温泉地・宿の選び方』で説明したような安く長期滞在できる宿を選ぶようにしましょう




  - 湯治のスタイル その2 『週に1回温泉入浴する習慣を』 -

週1回の温泉入浴を3~6ヶ月続けても、連続湯治と同じ効果が得られます

長期の休暇がとれない人は、このスタイルがいいと思います

自分に合った・自分の気に入った温泉に、曜日を決めるなどして、週に1回温泉に入浴する習慣をつけましょう。

週1回の入浴とはいえ、この時も「その5-温泉の正しい入浴方法」を参考にしながら、1日2~3回程度入浴するようにしてください。

あくまで、湯治としての意識をもっておきましょう。




  - 湯治のスタイル その3 『2泊3日程度のプチ湯治』 -

長期の休暇もとれないし、週1回通えるような温泉がまわりにない人は、このプチ湯治のスタイルをオススメします

プチ湯治は、基本的には病気の治療をする「療養」ではなく、健康を保持し病気を予防する「保養」を目的とした考え方です。
1週間以上の長期休暇は無理だが、2泊3日、3泊4日のような日程を温泉地で過ごして、体調を整えるというものなのです。

病気とまではいえないが、体調の不調や悩みなど「未病」の状態の人が現代では多くなりました。

日々の生活で、自律神経の失調・免疫力の低下・ストレスやノイローゼなどの精神的苦痛・アレルギー症状など、さまざまな症状を持ちやすくなっています。

それを「プチ湯治」によって、リフレッシュし病気になりにくい身体を維持させようというのです。


「プチ湯治」も1回こっきりではなく、定期的な間隔で行うことが大切です。

疲れや症状を感じる前に、プチ湯治で体調を整えるのが理想的といえます。

この時も「その5-温泉の正しい入浴方法」を参考にしながら、1日2~3回程度入浴するようにしましょう





        ・・・つづく ≫≫


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湯治入門-5  「湯治をしよう!」

2010年08月04日 00:36

湯治入門その1その2その3その4」のつづきです↓



 ○ 湯治をしよう - 湯治の仕方

ここまで温泉の効果や種類、宿の選び方などいろいろ説明してきました。
ついに今回は、湯治のときの温泉の入り方・湯治の期間など、具体的な湯治の中身についてでっす

正しい入浴方法・湯治の仕方を知っていないと、逆にカラダに悪影響が出ることもあるので、ぜひ覚えていってください



さて、温泉の正しい入浴の仕方ですが、その前に温泉にはいろいろな入浴方法があるのをご存知でしょうか?

実は、全身浴、半身浴、足湯、寝湯、立ち湯、岩盤浴、飲泉、吸入、打たせ湯、蒸し湯、箱蒸し湯、砂蒸し湯、泥湯などなど・・・、入浴と一口に言っても色々な方法があるのです。

温泉療法として温泉を活用する場合、泉質だけでなく、症状によっていろいろな入浴方法を行うことでより効果を高めることができます。

とはいえ、まずは一般的な湯治のときの入浴の仕方をしっておきましょう^^
これが基本ですから、これだけ覚えておいてもらえれば大丈夫です!


順に説明していきますね↓


 0. 入る前に体調確認!!

温泉地に着いたら、すぐにざぶ~~んとお湯の中へ・・・。と、やりがちですが、危険です!

せっかく病を治しに行っているのに、悪化したらなんのために湯治にいったのか分かりません。
温泉も効果があるだけに、体調がよくないと悪くなることもありえるのです。

簡単に注意点を挙げておきますね

◇ 宿・温泉に到着したら、少なくとも30分から1時間の休息をとってから入浴するようにしましょう。列車や車に揺られ、体のリズムが不安定になっています。

◇ 食事の直後の入浴は避けましょう。入浴することによって血液が皮膚の表面に集まるため、胃に血液が行かず消化に良くないので、食事後30分~1時間の入浴は避けたほうがいいでしょう。

◇ 飲酒後の入浴は厳禁です!!お酒と入浴によって、血液が大量に皮膚表面へ移動して脳の血流が減少するため脳貧血が起こりやすく、血圧・心拍数も変化しやすく心臓発作などの思わぬことを起こしかねないので、最低でも2時間以上あけ、ほろ酔い程度でも、必ず酔いがさめるのを待ちましょう。

◇ スポーツ直後の入浴は避け、30分は休憩してから入浴しましょう。入浴すると全身に血液が巡り、筋肉に十分な量の血液が回らないため、筋肉の疲れがなかなかとれない状態になってしまいます。また、心臓にかかる負担も倍加させるので、注意が必要です。

◇ 風邪や体調が悪いとき、あせって湯治をすることは避けましょう。無理に入浴するよりもよく休んでからにしてください。また、いつもと違うなと感じたら短時間の入浴にするなどして工夫しましょう。

◇ 入浴すると体内の水分が“発汗”によって失われ、いわゆる「ドロドロ血」の状態になりやすいです。入浴後だけでなく、入浴前にもコップ1杯の水を飲む習慣を身につけましょう



 1. まず「かけ湯」をしましょう

湯舟につかる前に「かけ湯」をするのは、マナーとして体の汚れを落としてから入浴するためだけだと思っていませんか?
「かけ湯」には、もうひとつ、大切な意味を持っています。

それは、「かけ湯」によってカラダをお湯の温度に慣らすことです!

「かけ湯」をせずに冷えたカラダのまま熱いお湯の中に入ると、急激な温度変化によって血圧が急に上昇してしまう為、とても危険です。

「かけ湯」とは、いわば温泉に入る前の準備体操のようなもので、入念に行う必要があります。

特に気温差の激しい冬場や温度の高い温泉では、しっかりと「かけ湯」をしましょう。


「かけ湯」の手順を紹介しておきますね

①つま先→大腿→腹部、指先→腕→胸というように、体の末端から心臓近くへと順に10杯程度かけてお湯をかけていきましょう。

②最後に、頭に10~20杯のかけ湯をしましょう。湯から上がるときの立ちくらみ防止になります。

③冬場や熱い温泉では特に頭からかぶる回数を増やし、しっかりとカラダを慣らしましょう。



 2. 半身浴で身体を慣らそう

「かけ湯」をしっかりしたら、ゆっくりと、ヘソの少し上までお湯につかる半身浴をしていきましょう。

入浴するとき、湯舟の中では全身にかなりの水圧がかかり、温度や温泉の泉質による刺激もあります。

いきなり全身浴すると、カラダに急な負担がかかり、体が弱っている人、心臓や肺が弱い人は倒れてしまうことがあります、

半身浴は、水圧が低いので当然心肺への負担が少なくなり、水圧や温度・泉質の刺激による急な負担にカラダを慣らすことが出来ます

初日、温泉に入るときや体が弱っている人・心臓や肺が弱い人は、足湯から始めて半身浴→全身浴というように、より段階を踏んで、ゆっくりとカラダを温泉に慣らしていくようにしましょう。



 3. 入浴時間がミソ、長湯はけっしてしない!

長時間の入浴は、血圧が変動しやすく心拍数が急上昇するので、危険な場合があります。
特に熱い湯での長湯はかえって体に悪いですし、湯冷めしやすくもなります。

入浴すると疲れることがありますが、それを「入浴疲労」と呼びます。
この入浴疲労があらわれているメッセージが“汗”で、汗が出る状態は入浴疲労が起きている状態だと思ってください。

体に負担をかけずに「温熱効果」や温泉の場合の「薬理効果」を得ようとするなら、額が軽く汗ばむ程度にとどめるようにするのがミソなのです

汗が流れるほどの入浴は、入りすぎです。
無理をして入り過ぎないように注意しましょう


具体的な入浴時間は・・・

入浴時間は温泉地によって異なりますが、初めの入浴は5~15分くらいにしましょう。

慣れてきたら、ぬるめのお湯であれば30分以内、高温のお湯では10分以内までがよく、それ以上では疲れや不慮の事故を起こす恐れがあるので注意しましょう。

また、ずっと半身浴で入浴し続けるだけでなく、短い時間入浴し、浴槽のそばで休憩し、また入浴を繰り返すという「分割浴」を行うのもオススメです!

この入浴方法も、心拍数を急上昇させることなく血流量をアップさせ、負担が少ない入り方です。
数分入ったら同じ時間休む、というのが基本で、基本になる時間は、「5分入浴して5分休憩」を3回繰り返すのが目安になります。
(浴室には時計がない場合が多いので、防水の腕時計や砂時計を手元に置いておくのもいいと思います^^)

とにかく体に負担をかけずに温泉の効能を得る入浴法が大切になります^^



 4. お湯からあがるときは・・・

湯舟からあがるとカラダは水圧から開放され、体の表面や下半身側に血液が移動するので、脳貧血を起こしやすくなっています。

湯舟からあがるときは、入浴する際の逆で、全身浴→半身浴→足浴→ゆっくり立ち上がるという流れで出るようにすると安全です


また、温泉から出るとき、「あがり湯」としてシャワーを浴びて出てきてませんか?

せっかく肌に温泉成分が残っているので、なるべく洗い流さないようにして出るようにしましょう。

もし「あがり湯」をしたいときは、湯口から新鮮なお湯を桶にとり、適温にさましてからかけてる、またはタオルをつけて体を拭くようにしてください

ただし、皮膚の弱い方や酸性泉や硫化水素泉のような刺激の強い泉質の場合は、しっかりと洗い流すようにしてください

よく洗い落としておかないと皮膚に刺激が残るので、泉質はきっちりとチェックしておきましょう。



 5. ゆっくり休もう

入浴後は30分~1時間くらいしっかりと休憩をとりましょう

入浴後、気分は快適でも、入浴というものは自分で思っている以上に体に疲れが出ているものです。

発刊作用によって不足した水分・ミネラルを補うために、水やお茶・スポーツドリンクなどで十分に補給して、30分以上はゆっくりと休むようにしましょう。

また、入浴後15~30分が一番心がリラックスしやすいので、この時間をのんびり過ごすことがストレス解消につながります。



 6. 入浴の回数は?

病気のため、健康増進のための温泉入浴も、入りすぎは体力の消耗をまねき、湯あたりや症状の悪化につながります。
つい、「せっかく来たのだから」と1日に何回も入浴したくなりますが、それはいけません。

入浴回数は、1日に3回くらいを限度にしましょう

特に湯治の初日は、まだ温泉に慣れていないし、移動の疲れもあるので、1~2回の入浴にしたほうが安全です。
初日は温泉に体を慣らす程度の入浴と考えておいたほうがイイと思います

また、1~2週間の湯治の場合、必ずしも毎日入浴するのでなく、治癒の過程で体に痛みがでたり、湯あたりをしたら、入浴しない休息日をとりましょう。

無理に入るだけが湯治ではありません。
体調に合わせて、入る回数や時間を調節するようにしましょう。



 まとめると・・・

 0. 入る前に体調を確認しよう。
 1. カラダをお湯の温度に慣らすために「かけ湯」をしよう。
 2. ゆっくりと半身浴でカラダを慣らしましょう。
 3. 入浴時間は5~15分を目安にして、長湯はしないように。
 4. ゆっくりと温泉から出るようにして、むやみな「あがり湯」は避けること。
 5. 入浴で疲れたカラダを30分以上休ませよう。水分補給は忘れずに。
 6. 入浴回数は1日に3回くらいを限度に。




         ・・・つづく ≫≫


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