湯治入門-4  「いざ、温泉地へ」

2010年07月30日 01:20

湯治入門その1その2その3」のつづきです↓



 ○ 湯治にいこう - 温泉地・宿選び

いろいろと温泉について知ってもらったところで、温泉地・宿選びです!!


まず、「湯治」へ行こうと考えたとき、いつもの温泉旅行を想像していませんか?

湯治とは「温泉地に長期滞在または一定期間通って、温泉によって病を治すことである。」と始めに説明しました。
1日の温泉旅行ましては1回の入浴をしたからといって温泉の特性から、はっきりとした療養的な効果は得られないので、湯治は長い期間滞在するものなのです。

つまり、湯治でいく温泉地(湯治場)は、いわゆる旅行で行く温泉地とはまったく性質の異なるもの。
雰囲気や準備、心構えも違うので、下調べが重要になります。

湯治場には、本気で病気を治そうとして重い病気を抱えた方が集まっていることも少なくありません

遊びに行くような気持ちでいると、その考え方の違いからトラブルになってしまうこともありますから、湯治へ行くなら意識の切り替えも必要となることがあります。

とはいえ、体の不調和の改善やリフレッシュして病気になりにくい体を維持しようとする“プチ湯治”と呼ばれる考え方など湯治も多様化していますし、みなさん体良くしようと来ている人ばかりで、“はだかの付き合い”と呼ばれるように温泉には心がオープンになる・すぐに打ち解ける雰囲気があるので、あまり心配することもないと思います^^

ただ、重い病気を本気で治そうとしている人達がいるということだけは知っておかなくてはいけません。


さて、温泉地・宿選びですがポイントは次の3つです

 A. どの泉質が自分の症状に対して効果的なのか。
 B. 体調・症状によって、どんな気候・自然環境がいいのか。
 C. 温泉地・宿周辺の施設や宿の炊事場、設備はどうなっているのか。


順に説明していきます。


 A. どの泉質が自分の症状に対して効果的なのか。


泉質についてはこちら→「温泉入門 その3」で再度ご確認くださいませませ^^

おおまかに分けられた11種類の泉質をみると効果や注意点が大きく違います。

自分の症状にあった泉質の温泉地を探すようにしましょう


どれが効果的かわからないという方は、ある程度泉質で目安をつけ、その温泉がある宿や温泉地がある自治体のHPを見たり、電話して聞いてみるというのもひとつの手です。

温泉地によっては、温泉に詳しい温泉療法医という方がみえる温泉もあるので指導を受けて湯治をしてみてもよいかと思います。
(温泉療法医が薦める名湯百選などというものもあったのでそれを参考にしてみてもいいかも)

ただ、同じ病気の人の話を聞き、「あの人がどこそこの温泉でよくなったから自分も行ってみようか」などと判断して温泉に療養に行くのは、かえって病気を悪化させる危険もあるので注意が必要です。
人それぞれ、症状や体質、体調、考え方が違うので素人の意見を信用しすぎないようにもしましょう。


また、温泉の成分も微妙に異なり、同じ泉質でもいろいろありますから、泉質が体に合うかどうかを試すために事前準備として短期間の滞在をしてみてもOKです!
強い泉質の温泉地では、むしろそうすべきだと勧められることもあります。

ちなみに、適応症に応じ、刺激の弱い温泉からはじめて刺激の強い温泉へと移っていくのが安全な方法です。
いきなり、強い刺激の温泉に入って体調を崩すなんてことがないようにしましょう^^

※温泉刺激の強さは、温泉の泉質と源泉からの距離で決まります。源泉に近いほど鮮度が高く温泉分析書に近い温泉である一方、源泉から遠いほど「やわらかい温泉」になります。この2つに注意してみてください。




 B. 体調・症状によって、どんな気候・自然環境がいいのか。


日本各地に温泉地は数多くありますから、当然、それぞれ気候も違えば、周りの環境も違います^^

暑い地方なのか、寒い地方なのか、山岳地の温泉なのか、森林の中の温泉なのか、海辺の温泉なのか。
体調や症状によって、こうした点を考慮して温泉地を選べば、より快適で効果的な湯治になるでしょう


また、宿の近くに適度な散策コースなどがあるということもポイントの1つです!

宿の中ばかりにいて、入浴だけを繰り返し、食べては寝るという生活を続けていては、かえって身体を悪くしかねません。
症状や体調によりますが、人間、適度な運動は必要です

温泉街を歩くのもいいですが、森林や渓流沿い、海岸沿いなどの散策コースやハイキングコースのように、自然を体感できるところが宿の近くにあると理想的です。


環境によって簡単に分けておきます。参考にしてみてください

 ・ 山岳地の温泉地

山岳地の温泉地に滞在すると、気候による刺激で心臓や血管のトレーニングとなり、呼吸運動も活発になります。また、皮膚は寒冷刺激を受けて血行がよくなり、栄養状態が改善され、気分が爽快になります。
1000m以上の高原や山岳では、日射しや紫外線が強く刺激が強いので、ご高齢な方、皮膚の弱い方は注意が必要です。
心臓病や高血圧症、喘息に悩む人は寒暖の差や気圧の変化が著しい山岳地は避けたほうが無難です。


 ・ 森林の温泉地

自然の緑のよい香りが精神的にリラックス・快適さを与えてくれ、植物から放出される物質が周辺の空気をきれいにしてくれるので、快適な環境の中で過ごす「森林浴」は心身ともによい効果があります。
また、ウォーキングやハイキングなどの運動ができるところがあることが多く、無理なく身体を動かすことができるはずです。
一般的に森林の温泉地では、年齢や体調を問わず過ごすことが出来ます。ただし花粉症や樹木性のアレルギー性疾患の方は注意が必要です。


 ・ 海辺の温泉地

海辺や平地の湖畔にある温泉地は緊張感から解放され、静養するのによい環境です。
一般的に夏は涼しく、冬は暖かいので一日の温度差は比較的少なく、気圧の変化もあまりないので穏やかに過ごせますから、高齢者や高血圧、呼吸器系の弱い人に向いています。
また、新陳代謝や心肺機能も高まり、自律神経の安定化といった傾向が見られ、精神的に不調な人適していると言われています。
ただし、北国の海岸などには刺激的な環境のところもありますし、海辺は湿気が多いので痛みを持つ人は注意が必要です。




 C. 温泉地・宿周辺の施設や宿の炊事場、設備はどうなっているのか。


湯治の場合、長い期間滞在する訳ですから宿選びは大きなポイントになります。

値段もさることながら、静かな環境か、落ち着いたくつろげる造りか、階段やお風呂場に手すりは付いているか、炊事場あるか、洗濯機やその他日用品は揃っているかなど、宿の造りから滞在のための施設環境も事前に調べておくことが大切です。

昔ながらの湯治宿では、短期の観光客や保養客を相手にしていないため、山間僻地の質素な温泉地が多く、娯楽施設やTVがない宿も珍しくありません。
また、宿泊や滞在に必要なものは宿泊先によっても異なっていて、旅館への宿泊と違い、寝具一組、浴衣一着、食器・茶器一器にいたるまでレンタル料が発生するので、有料・無料の別は事前に良く確認しておきましょう


連泊の場合には食事も大きなウエイトを占めます。
観光旅館の料理を毎日食べていたら確実に、ふところは寒くなり、お腹はカロリーオーバーで大きくなっていくこと必死です^^;

そのため、湯治宿では、自炊設備が整っていたり、ご飯と味噌汁は提供してもらい、おかずだけ自分で用意するという半自炊というものがあります。

自分で作る分、栄養やカロリーをコントロールできるし、素泊まりとおなじようなものなので料金も安くあげることができます。
自分で材料をあらかじめ持っていけば、さらに安く泊れるでしょう。

地元のものが食べたいときは買出しに行かないといけないので、宿の周りにどんな施設やお店があるのかもチェックしておく必要があります。


また、自炊には、その土地のものを買い物したり、好きなものを好きな時間に作って食べれるといった日常とは違った楽しさや、宿で仲良くなった人と自炊した料理を持ち寄って一緒に食べたりして交歓を深めるといった楽しさがあります。

はじめは慣れないかもしれませんが、意外と慣れてくると自炊にハマってしまうかもしれません

ちょっと自炊は・・・、という人の場合、湯治で有名な多くの温泉地では、長期滞在者向けの宿を用意していますし、一泊二食付きでも割安な料金設定である場合がほとんどです。
通常の旅館のようなサービスや、豪華な部屋を求めることは難しいですが、これなら始められるという人も多いと思います^^


宿選びでは、「宿の人が、湯治や保養目的の人に理解があるかどうか」が大きなポイントです。

自炊や半自炊システムがあるとか、湯治またはプチ湯治用のプランを用意しているという宿は理解があるといえます。
そういった湯治やプチ湯治に理解のある宿を選ぶようにしましょう


絶景かな、絶景かな



温泉地・宿選びのポイントを挙げてきましたが、大切なことは「自分にあった泉質・環境はどれか」、「宿の人が、湯治や保養目的の人に理解があるかどうか」です。

昔ながらの湯治場から湯治の理解のある温泉宿まであり、プランもさまざまです。
そのなかから、コレだ!!と思うところに湯治にいきましょう

        ・・・つづく ≫≫


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湯治入門-3  「どの温泉にいけば…」

2010年07月26日 23:42

湯治入門その1その2」のつづきです↓


 ○ 温泉の種類

前回、「温泉の効果」では、一般的な温泉に入ったときのことを書きました。

その中に出てきた「療養泉」についてココでは説明していこうと思います


“療養泉”とは、医療効果が期待できる温泉のことです。

温度や含有成分の種類と量などから11種類の泉質に分類することができます。
(同じ成分量の温泉はなく、微妙でデリケートなのが温泉の泉質。
11種類というのは、おおまかに分類されたものであると理解してください。)

種類としては・・・

 ◇単純温泉
- 溶存物質量(ガス性物質を除く)1g/kg未満かつ湯温が25℃以上のもの。
    ・単純温泉

 ◇塩類泉
- 溶存物質量(ガス性物質を除く)1g/kg以上含有するもの。温度不問。
    ・二酸化炭素泉
    ・炭酸水素塩泉
    ・塩化物泉
    ・硫酸塩泉

 ◇特殊成分を含む療養泉
- 指定された特殊成分を一定の値以上に含むもの。温度不問。
    ・含鉄泉
    ・含アルミニウム泉
    ・含銅-鉄泉
    ・硫黄泉
    ・酸性泉
    ・放射能泉

  ※詳しくは後で説明します


療養泉の泉質については、主に新泉質名・旧泉質名・掲示用泉質名の3種類が紹介で用いられています。
新泉質名は、昭和54年にそれまで用いられていた旧泉質名に代わるものとして導入されました。
しかし、旧泉質名のほうが分かりやすいこともあって、実際には両方が併用されています。


さて、私たちが正確な泉質名を知るにはどうしたらいいのでしょうか?

それは、温泉の脱衣所などに掲示してある温泉分析書を確認しなければいけません。

“温泉分析書”とは、温泉の自己紹介文のようなもので、分析機関によって温泉の含有成分・温度・泉質名・浴用、飲用の適応症・禁忌症などが表記してあります。
温泉の施設には掲示が義務付けされているので、探せば見つかると思います。

最近ではインターネットでも掲載しているところやサイトも増えてきているようです。
(※参考-温泉分析書図書館などなど)


また、全ての療養泉(&ふつうの温泉)で効能があるとされる疾病・外傷の症例を「一般的適応症」といいます。
症状は、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、疾後回復期、疲労回復、健康増進です。



温泉の泉質なんて知らなくても・・・。というかたもみえるかもしれませんが、それは違います!

温泉の泉質について知っていると、どんな湯に入りたいのか・どんな症状に適しているのかを検討して温泉地を選ぶことができるから、とても大切です

せっかく湯治に行くのなら、泉質をチェックすることは欠かせません^^


ここから、さらに泉質について詳しく説明していきますね



onsen




 ① 単純温泉

[温度が25℃以上で、温泉水1kg中に含有成分が1000㎎未満の温泉]

含有成分量が少ないことにより、刺激が弱く作用も穏やかで肌にやさしい
概ね、くせが少なく、無色透明で無味・無臭。

成分の少ない単なる湯、質の低い温泉だと誤解されやすいが、様々な成分を少量ずつ含んだバランスの良い泉質と覚えておくのが妥当です。

また、一言で単純温泉といっても、体への効果は溶けている成分によって異なるが、刺激が弱く肌触りもやわらかなので、高齢者を含めて万人向きで利用範囲も広い温泉です。
名湯とされる温泉もこのタイプの温泉に多く、古来より「美人の湯」「神経痛の湯」と呼ばれ、日本では最も数が多い温泉です。

◆主な適応症 … 一般的適応症に加え、病後回復期の静養、手術後の療養、骨折・外傷後の療養にもよい。
飲泉では軽い胃腸炎によく、消化器官の働きを活発にしたり利尿作用があります。



 ② 二酸化炭素泉

[温泉水1㎏中に遊離炭酸1000mg以上を含む温泉]

炭酸に包まれる泡の温泉

成分の炭酸ガスの小気泡が無数の泡となって全身の肌につくため「泡の湯」とも呼ばれています。
温度が高いと炭酸ガスは空中に抜けてしまうため、低温の温泉が必然的に多くなってしまうが、保温効果が高い温泉でもある。

日本には比較的少ない泉質で、欧州には高濃度の二酸化炭素泉が多い。
日本では、泉温の高い大分県の長湯温泉が有名。

◆主な適応症 … 「心臓の湯」とも呼ばれ、高血圧、動脈硬化などに効果的。運動麻痺、筋肉痛・関節痛、打撲、切り傷、冷え症、更年期障害、不妊症にもよく効く。
飲泉では胃粘膜の血行をよくし食欲を高め消化活動を助けてるので、慢性消化器病・慢性便秘によい。逆に下痢のとき飲泉は禁止である。



 ③ 炭酸水素塩泉

[温泉水1kg中に含有成分が1000mg以上あり、そのうち重炭酸ソーダの含有量が340mgを超える温泉]

肌がなめらかになる冷の湯

ナトリウム炭酸水素塩泉は、アルカリ性で皮膚表面の角質を軟化、皮脂や分泌物を乳化して洗い流すため、肌がすべすべになるため「美人の湯」と呼ばれる。

また、皮膚の脂肪や分泌物を乳化して洗い流すためと皮膚表面からの水分の発散が盛んになり、体温が放散され清涼を感じるため、浴後清涼感があり「冷の湯」とも呼ばれる。

(以降wikiより - 強アルカリ性の温泉では入浴すると肌がヌルヌルする。この事からパンフレット等で“美肌効果”、“美人の湯”をうたう施設も有るが、これは効能では無い。 化学反応により皮脂から石鹸に類似した物質が作られる。つまり石鹸を塗らなくても塗った事と同等の効果があるだけである - という指摘もあります。) 

◆主な適応症 … 慢性皮膚病、アトピー、火傷、創傷などに効果的。
入浴と飲泉で痛風、糖尿病、肝臓病、胆石、慢性胆嚢炎、慢性消化器病、気管支炎、関節痛、打撲などにもよい。高血圧症、腎臓病の人は重曹泉の飲泉は控える



 ④ 塩化物泉

[温泉水1㎏中に含有成分が1000mg以上あり、陰イオンの主成分が塩素イオンの温泉]

皮膚についた塩分が体温の放散を妨げるので、保温効果が高い「熱の湯」
高齢者向きのよく温まる温泉。

ほとんどが無色透明だが、強食塩泉は空気に触れると茶褐色に変色し、濃い部分のものは湯船を鍾乳石状に固めてしまうほどです。
ちなみに塩分が主成分となっているので、当然飲用すると塩辛く、塩分濃度が濃い場合は苦く感じられる。

◆主な適応症 … 入浴と飲泉で貧血、慢性消化器病、慢性便秘によい。
また、筋肉痛・関節痛、リウマチ、打撲、捻挫、冷え症、慢性婦人病、月経障害、不妊症、病後回復にもよく、殺菌効果があるので外傷治癒にも利用される。
ただし、食塩制限のある疾患、高血圧症、腎臓病、心臓病、むくみのあるときは飲泉は控える



 ⑤ 硫酸塩泉

[温泉水1㎏中に含有成分が1000mg以上あり、陰イオンの主成分が硫酸イオンの温泉]

動脈硬化の予防になる「中風の湯」
(脳卒中を東洋医学では中風と呼びます。)

苦味があり、陽イオンの主成分によりナトリウム-硫酸塩泉〔旧称:芒硝泉〕、マグネシウム-硫酸塩泉〔旧称:正苦味泉〕、カルシウム-硫酸塩泉〔旧称:石膏泉〕に分けられ、温泉入浴を禁じられている人以外にはこれといった弊害のない無難な泉質です。

また、硫酸塩は、強張った患部(硬くなった肌)を柔らかくして動きやすくする働きを持っているため痛風や神経痛の症状に効果が高い泉質でもあります。

◆主な適応症 …
 ナトリウム-硫酸塩泉は、浴用では高血圧症、動脈硬化症、外傷に効果があり、また飲用では胆汁の分泌が促進されて腸の蠕動運動を活発化するため、胆道疾患、弛緩性便秘、糖尿病、肥満症、痛風に効果があります。
 マグネシウム-硫酸塩泉は、浴用・浴用ともに他の硫酸塩泉と同じ効果があり、特に高血圧症の血圧を降下させ、 脳卒中後の麻痺を改善し、動脈硬化予防の効果があります。
 カルシウム-硫酸塩泉は、浴用ではカルシウムの鎮静効果が高いため、昔から 「傷の湯」 「中風の湯」 といわれ、高血圧症、動脈硬化症、脳卒中、慢性関節リューマチ、打身、切傷、火傷、痔瘻、捻挫に効果がある。また、皮膚病では乾癬、慢性湿疹、ニキビ、皮膚のかゆみにも良いとされる。飲用ではナトリウム-硫酸塩泉と同じ効果があるほか、じんましんにも効果がある。

 ただし、硫酸塩泉は、下痢、腎臓病、むくみ、甲状腺機能亢進症のとき飲泉は控える



 ⑥ 含鉄泉

[温泉水1㎏中に総鉄イオン(鉄Ⅱまたは鉄Ⅲ)を20㎎以上含有する温泉]

湧き出したときは無色透明、空気に触れると鉄の酸化が進み赤褐色になる赤湯。

また、貧血、月経障害、更年期障害など女性に多く見られる症状に効くため「婦人の湯」とも呼ばれています。

◆主な適応症 … 入浴では、ではよく温まるため、リウマチ性疾患、更年期障害、月経困難症、子宮発育不全、慢性皮膚病、苔癬(たいせん)、筋肉痛、関節痛に効果があります。また、鉄分を多く含んでいるため造血作用が促進され、貧血にも良いです。また、飲泉では、胃酸の分泌を高め、鉄を吸収しやすくするため、貧血に効果があるが、飲用の場合は褐色に濁った温泉水は効力が落ちているため、湧出したばかりの透明の湯を飲用し、濃成分のものは希薄利用する必要があり多飲は禁物なので注意が必要です。

 強酸性の鉄泉の場合は乾燥肌の人には向かないで注意してください。



 ⑦ 含アルミニウム泉

[温泉水1㎏中に含有成分が1000mg以上あり、陰イオンとして硫酸イオン、陽イオンとしてアルミニウムを主成分とする温泉]

殺菌消毒作用が強く、肌のハリを回復させたり、慢性皮膚病など肌に効果がある他、眼病に効くため「眼の湯」とも呼ばれている。
日本では少ない泉質でもある。

◆主な適応症 … ⑩酸性泉に準じるのでそちらを参照。慢性皮膚病、神経症、眼病によく効く。飲泉では、慢性消化器病に効く。



 ⑧ 含銅-鉄泉

[温泉1kg中に銅イオンを1mg以上含有する鉄泉]

鉄泉に銅が含まれる温泉で、水中の金属分が空気に触れる事により酸化するため、湯の色は黄色または赤色をしています。
草津温泉や玉川温泉の源泉の一部にみられる程度で、数が少ない泉質。

◆主な適応症 … ⑥含鉄泉を参照。月経障害、高血圧症にもよく効く。



 ⑨ 硫黄泉

[温泉水1㎏中に総硫黄2㎎以上含有する温泉]

たまごの腐ったような独特の臭いのある泉質

硫化水素の含有の有無により、全く含まない単純硫黄泉と、これを含む硫化水素泉に分けられる。
単純硫黄泉は、無色透明の肌ざわりのいい湯で「美人の湯」とも呼ばれている。硫化水素泉は湧出のとき無色でも空気に触れて白濁した湯になる。

万病に効くと呼ばれる名湯が多い。反面、硫黄泉はかなり刺激の強い部類の温泉に当たり、注意しなくてはいけないことも多い泉質でもある。
また、硫化水素は金属を酸化して黒くするので、金属製のアクセサリーなど装飾品は外して入浴したほうが無難です。

◆主な適応症 … ②炭酸泉同様に、末梢血管拡張作用が強いので動脈硬化症、高血圧症、心臓病などに適した「心臓の湯」であり、しもやけ、頸肩腕症候群にもよく効く。
また、 硫黄泉は、解毒作用があるため、金属中毒や薬物中毒にも利用され、慢性皮膚病、慢性関節疾患、慢性関節リウマチなどにも良いとされ、硫黄泉に含まれている硫黄イオンはインシュリンの生成を促進する効果があるため、糖尿病などにも有効とされています。
さらに、皮膚の角質を軟化溶解するので、角化症、慢性湿疹、苔癬(たいせん)、慢性膿皮症などの皮膚病のほか、寄生虫の疥癬(かいせん)にも効果があります。
硫化水素泉の湯気を口から吸入すると痰の切れが良くなり、慢性気管支拡張症などに効果もあるため「痰の湯」とも言われるが、有毒なので吸いすぎに注意が必要。
このほかにも、動脈硬化、切り傷、慢性婦人病、筋肉痛・関節痛、痔などにもよい。
飲泉では、慢性消化器病、糖尿病、便秘、痛風によい。

★禁忌 … 硫黄泉はかなり刺激の強い温泉で、入浴・飲泉ともに身体に強い変調作用を与えるため、病中病後で体力が落ちている人や高齢者、乾燥肌、光線過敏症の人には特に注意が必要でなるべく避けたほうがよいでしょう。
皮膚や粘膜、呼吸器の弱い人は湯あたりや皮膚炎を起こしやすく、リウマチや喘息の患者は特に配慮が必要です。

また、有毒なので換気の悪い浴室では中毒を起こすことがあり、換気に気配りをする必要があります。
野湯の場合、窪みや穴状の地形の中にあると高濃度の硫化水素ガスが溜りやすく、冬季には地形にかかわらず積雪で温泉の周りが囲まれた状態でも同じことが起き、過去に中毒死亡事故も起きています。



 ⑩ 酸性泉

[温泉水1kg中に水素イオンを1mg以上含有し、酸性を示す温泉]

殺菌効果が高く、刺激が強い温泉

殆どが無色又は微黄褐色で、硫酸・塩酸により飲むと強烈な酸味があり、強い刺激作用・殺菌作用を利用し、古い肌を剥がし新しい肌に刺激を与えてることで新陳代謝が促進されるので、皮膚病などの治療に使われる。

◆主な適応症 … 水虫や湿疹・疥癬などの慢性皮膚病、慢性婦人病、月経障害、筋肉痛、関節痛、糖尿病によく効きます。抗菌力があるため、 トリコモナス膣炎、疥癬、水虫に効果あり。
飲泉では、低酸・無酸症や低色素性貧血、慢性消化器病に効く。しかし、誤って飲用すると胃をただれさせたり、歯を溶かすため、薄めるなどの工夫をしなければならない。

また、刺激が強いため、湯ただれを起こすことがあるので、病弱者、高齢者及び皮膚の弱い人は控えたほうがいいです。もしくは短時間の入浴で、入浴後真湯でしっかり洗い流し十分拭き取るように。



 ⑪ 放射能泉

[温泉水1kg中にラドンを100億分の30キュリー以上含有する温泉]

文字通り放射能を含み、一般的にはラジウム温泉といわれる無色透明の温泉

放射線と聞くとびっくりしますが、温泉中に含有されるラドンは常温で気体、湧出後は空気中に散飛するため全く心配がなく、ごく微量の放射能はむしろ人体に良い影響を与えるというホルミシス効果により免疫細胞が活性化される効果があるとされています。

薬効の効率がもっとも高い泉質で、数が少なく貴重な温泉です。しかし、放射能泉は空気に触れたり、時間がたったりすると効能成分が失われやすいので、温泉が浴槽の下から注がれている風呂が理想的です。

また、ラドンは吸入が一番よく、温泉地に滞在しているだけでも療養効果があるとされ、浴槽を仕切って、ラドンを吸入しやすくした浴場も見受けられます。

◆主な適応症 … 高尿酸血症、痛風、尿路慢性炎症、糖尿病に効果があり、下垂体副腎系、卵巣、睾丸の機能を高める作用があります。尿酸を尿から出すので「痛風の湯」とも言われています。
入浴によって腎機能は改善され、鎮静作用もあるので、神経痛、リウマチ、神経麻痺、自律神経過敏状態などに利用されています。そのほか、高血圧、動脈硬化、慢性皮膚病、慢性婦人病にも効果があります。
飲泉では、痛風、慢性消化器病、慢性胆嚢炎、胆石症、神経痛、筋肉痛、関節痛に効果があります。

ただし、放射能泉は湯あたりを起こしやすいので注意が必要です。



ONSEN


温泉は、ひとつとして同じ成分のものはないと言われています。

おおまかに分けられた11種類の泉質をみても効果や注意点が大きく違うので、自分がなんのために湯治にいくのかによって、泉質を選ばなくてはいけないのです。


最後に、同じ病気の人の話を聞き、「あの人がどこそこの温泉でよくなったから自分も行ってみようか」などと判断して温泉に療養に行くのは、かえって病気を悪化させる危険すらあります。
特定の病気、合併症を持った方は自分の症状によって入浴時間、温度、成分がそれぞれ異なることは覚えおいて下さい



長々とした説明で逆に迷った、分からなくなった、読み疲れた(笑)という方もみえると思います^^;

なので次回は、温泉地・宿選びについて説明していこうと思います

     ・・・つづく ≫≫


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湯治入門-2  「温泉ってなんぞや?」

2010年07月22日 23:59

湯治入門-1」のつづきです↓




 ○ 温泉の効果

湯治は温泉に入って病を治すものなのだから、温泉についてちゃんと知っておかないといかんでしょう。

という訳で、温泉について説明していきますね


温泉と言えばこのマーク まず、“温泉”とは、泉源における水温が25℃以上、または規定された物質を溶存するものとされています。
(25℃未満でも定められた物質のいずれかを有していればよく、冷泉などと呼ばれています。)
 火山の地下のマグマを熱源とする火山性温泉と、火山とは無関係の非火山性温泉に分けられ、 含まれる成分により、様々な色、匂い、効能の温泉があります。



温泉の効果と聞くと、つい含まれる成分に目がいってしまいますが、温泉の効果はそれだけではありません!

順に説明していきます↓

 ・物理的な作用

含まれる成分に関係なく温泉には、「温熱作用」「水圧作用」「浮力作用」というものがあります。

温熱作用とは、温泉の熱によって新陳代謝が活発になり、体内の老廃物を汗などに代えて体外に排出させたり、免疫力を向上させたりする効果のことです。

水圧作用とは、水の中に入ると体の表面に水圧がかかり、体が縮んで肺の容量が少なくなることで、これを補おうとして呼吸数が増え、呼吸運動や心臓の働きを促進させる効果のことです。
(※逆に、心臓病や呼吸器系の持病がある方は注意しなければいけないことでもあります。)

浮力作用とは、筋肉の痛みや硬さなどもお湯の中では浮力により体重が約9分の1になるので和らぐというものです。
関節や筋肉への負担が減るので運動障害のリハビリに役立ちます。


 ・化学的な作用

一定の成分を含み、治療の目的に供しうる鉱泉を特に療養泉と呼びます。
この含まれる成分によってどの病気に効果があるのかが変わってきます。

また、このとき入浴だけでなく、温泉を飲む「飲泉」というものも対象です。

詳しくは次回説明しますが、日本では温泉の泉質は11種類に分類されています。
この11種類でそれぞれ効果が異なるのです。


療養泉だけでなく普通の温泉でも、体の適応能力や調整能力・免疫力を高め、血行を良くし、ホルモン分泌や自律神経が調節されるなどの効果は認められています。


 ・環境効果

日常から非日常となることでの開放感、独特の時間の流れ、豊かな自然環境、温泉地の雰囲気など、普段とは違う環境になることで精神面に効果があります。
温泉にいくことによって、体→心、心→体という相乗効果により心身ともにリラックスできるという効果も期待できます。



 これらすべての作用が合わさって、温泉は人間の心身に大きな効果をもたらしています。

温泉のお湯につかるというだけでも色々な効果が期待できることがわかっていただけたでしょうか?


次回は、療養泉の種類について具体的に説明していこうかな。と思っています^^

      ・・・つづく ≫≫


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湯治入門  「そうだ、湯治にいこう」

2010年07月20日 23:46

いい湯ダナ~

温泉大国、日本。
古くから“湯”をつかって病を“治”すという文化がありました。

・・・ということで、『湯治』 をテーマに数回に分けて紹介していこうと思います

暑い日も、寒い日も、湯治に行って元気になりましょう!!


    ≪ 目次 ≫

  ○ 湯治ってなに?
  ○ 温泉の効果
  ○ 温泉の種類
  ○ 湯治にいこう - 温泉地・宿選び
  ○ 湯治をしよう - 湯治の仕方その1その2
  ○ 気をつけること・知っておきたいこと
  ○ まとめ








 ○ 湯治ってなに?

さて、『湯治』とはなんぞや?という方もみえると思います^^

湯治とは、温泉地に長期滞在または一定期間通って、温泉によって病を治すことです。

もうすこし詳しく説明すると、疲労を回復させる「休養」、健康を保持し病気を予防する「保養」、病気の治療をする「療養」を目的として、1週間以上特定の温泉に入るものです。

最近では、2泊3日・3泊4日などを目安にした『プチ湯治』なるものもありますが、日帰りの温泉旅行や1回だけの入浴とは少し異なることを覚えておいて下さい。



そもそも湯治は、日本古来からの健康法で、庶民が医者に簡単に診てもらえない時代、温泉の効果を期待して行っていました。

~江戸時代、戦争、現代と色んな時代のなか脈々と受け継がれてきた素晴しい健康法なのです。

しかし、「湯治」という言葉は聞いたことあるけどよく知らないという方が増えていますし、一部の病気の方だけの話と思っている方もみえると思います。

昔は第1次産業を中心とした肉体労働によるものが多かったが、今では都市生活によるストレスや体の不調など病も多様化・増化しています。

そんなとき、心身ともに健康になるべく、昔から続く素晴しい健康法である「湯治」へ行こうという考え方が見直されてきました。

最近では、昔ながらの湯治場からきれいで不便の感じない温泉宿までと様々なタイプの宿も増え、1週間の長期滞在ではなく「プチ湯治」という考え方も出てきて、湯治をしやすくなってきています。


この機会に、古くて新しい湯治を知り、『湯治』に出かけてみてはいかがでしょうか?


              ・・・つづく≫


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音楽のススメ-4  [ CHANTICLEER ]

2010年07月18日 22:09

  
魔法のア・カペラ魔法のア・カペラ
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