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アラジン1発見!

2010年06月07日 22:33

アレルギーのある人にとって、希望の光になるのか・・・?


アレルギー反応ほとんど抑制…アラジン1発見

 花粉症やアトピー性皮膚炎などさまざまなアレルギー反応を抑え込むたんぱく質を、渋谷彰・筑波大学教授らが世界で初めて発見した。

 このたんぱく質は人間などの生体内にもともとあり、その働きを高める方法がわかれば、画期的なアレルギー治療薬につながる可能性がある。6日発行の専門誌ネイチャー・イムノロジーで発表した。

 このたんぱく質は、アレルギー反応を引き起こすヒスタミンなどの物質を生産して放出する「肥満細胞」の表面にあった。渋谷教授らはこれを人間とマウスからみつけ、「アラジン1」と命名した。

 その働きを調べたところ、肥満細胞の中で、ヒスタミンなどを放出させる信号の伝達を妨げていることがわかった。アラジン1が働かないマウスではアレルギー反応が激しく、アラジン1の効果も確認した。

 現在、アレルギー疾患の治療には、放出されたヒスタミンなどの働きを抑える薬が使われている。渋谷教授は、「アラジン1の働きを高める薬剤がわかれば、ヒスタミンなどの放出自体を抑え込める。ほとんどのアレルギー反応を根本から抑えられるので、これまでよりはるかに有効な治療ができる」と話している。

 ◆アレルギー反応=体内に入ってきた物質に、体を守る免疫機構が過剰に反応して起きる。花粉症やアレルギー性鼻炎、ハチに繰り返し刺されて起きるアナフィラキシーショックなどがある。「IgE抗体」に花粉やハチ毒などが結合し、それが特殊なたんぱく質を介して肥満細胞を刺激して起きる。この反応は、もともと寄生虫を駆除するためのもの。強い毒性のあるヒスタミンなどを出すので、症状が激しい。

        @niftyニュース より引用



ヒスタミンなどの放出自体を抑え込めることによって、なにか副作用が起きるのではないのか?などと考えたくもなりますが、私のようにアトピー性皮膚炎を持っている人にとっては、すごく期待してしまうニュースです。

本当は、そんな薬を使わず社会環境や生活習慣などなどを根本から変え、アレルギーをおこす人を減少させれれば一番ですが、そんなことはまず無理で、目の前の藁を掴むように薬などに頼っていくのが現状です。

そして、その気持ちはアトピー持ちとして、とてもよくわかります。

まだ、アレルギー反応を抑え込むたんぱく質を発見しただけなので、まだまだ実用化されるまでには時間がかかりますが、いい薬ができることを期待したいところです^^


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日本学術会議が『ホメオパシー』を否定

2010年08月30日 23:43


もともと『ホメオパシー』について、私は否定的な意見を持っていたのですが、このたび日本学術会議がホメオパシーを全面否定する談話を出しました。



 通常の医療とは異なる民間療法「ホメオパシー」について、日本学術会議(会長=金沢一郎東大名誉教授)は24日、「科学的な根拠は明確に否定され、荒唐無稽(こうとうむけい)」とし、医療従事者が治療で使わないよう求める会長談話を発表した。山口市の女児ら死亡例が出たことを重視。通常医療から患者を遠ざける懸念があるとして、一般に広まる前に、医療現場から排除する必要があると判断した。科学者の代表機関が、特定の療法を否定するのは極めて異例だ。

 金沢会長が会見で発表した。日本医師会や日本歯科医師会、日本獣医師会など6団体も談話に賛同し、会員に周知する方針だ。厚生労働省は、普及団体について、医師法や薬事法などの観点から注目し、情報収集を始めた。

 会長談話では「ホメオパシーが医療関係者の間で急速に広がり、養成学校までできていることに強い戸惑いを感じる」とした上で、「治療効果は明確に否定されている」と指摘した。さらに「今のうちに、医療現場から排除されないと『自然に近い安全で有効な治療』という誤解が広がり、深刻な事態に陥ることが懸念される」として、医療関係者が治療に使うことは厳に慎むよう呼びかけた。一方で、「十分理解した上で、自身のために使用することは個人の自由」としている。

 学術会議の唐木英明副会長は「(ホメオパシー治療で使うのは)『ただの水』で『副作用はない』のはもちろんだが、科学的に全否定されているものを医療従事者が使えば、患者を通常の医療から遠ざけかねず危険だ。『ホメオパシーは効かない』というメッセージを伝えることが重要と考えた」と説明した。

 日本学術会議は、約84万人の科学者の代表として選ばれた210人の会員と、約2千人の連携会員からなる日本の「頭脳集団」。政府に対する政策提言や社会への啓発などを行う。

 皇室医務主管で神経内科医の金沢会長や、東大名誉教授(毒性学)の唐木副会長らが約1年半前から、この問題を議論してきたという。今年に入り、ホメオパシーを受けている人の中で通常の医療を拒否して、死亡したり症状が悪化したりした疑いの濃い例が相次いで表面化した。

 山口地裁では5月、新生児が一般に投与されるビタミンKを与えられず死亡したとして、ビタミンK投与の代わりにホメオパシー療法を行った助産師を相手取り損害賠償を求める裁判も起きている。こうしたことを受けて、学術会議では急きょ、会長談話を出すことを決めた。

 談話の根拠として、2005年に英医学誌ランセットで発表された治療上の効果はないとする論文などを重視した。「物質が存在した記憶を水が持っている」などの主張も荒唐無稽だと指摘。英国下院科学技術委員会が出した科学的根拠がないとする勧告や、英国医学会が出した「ホメオパシーは魔術」という宣言も参考にした。

 国内では主に1990年代後半から、日本ホメオパシー医学協会など複数の団体が実践、普及を進めている。同協会は、この療法を指導、指示するホメオパシー療法家の養成学校を北海道から沖縄まで全国7カ所に設置している。利用者数など詳しい実態は分からないが、食品添加物や農薬など化学物質を避けようという「自然派」志向の女性らの間で広がっている。雑誌などで「効果」をPRする著名なタレントや歌手、俳優もいる。治療に導入している大学病院もある。医学協会は、計20以上の診療所や歯科医院、動物病院と提携している。(岡崎明子、長野剛)

    ◇

 会長談話について、日本ホメオパシー医学協会は「ホメオパシーの治癒効果は世界中で広く認められている。きちんと調査することもなく、荒唐無稽と断定する極めて非科学的な態度にあきれている。世界的にも普及しており、日本学術会議の見解、認識は世界の情勢と著しく乖離(かいり)している」などとするコメントを寄せた。

    ◇

 〈ホメオパシー療法〉植物や昆虫、鉱物などの成分を限りなく薄めた水にして砂糖玉に染み込ませた「レメディー」を、飲み薬のようにして使う民間療法。がんや皮膚病、精神疾患などほぼすべての病気を治療できる、と普及団体は主張している。

 欧州では200年の歴史があり、一部の国では公的医療保険も適用されてきた。しかし、治療上の効果はないとする研究が相次いで発表された。ドイツでは2004年から保険適用をやめた。

      - asahi.comより引用 -
 




『ホメオパシー』は、「極度に稀釈した成分を投与することによって体の自然治癒力を引き出す」という思想に基づいて、病気の治癒をめざす民間療法で、200年以上前に生まれたものですが、私がこの療法に否定的な理由は次の理論にあります。

 ある病状を引き起こす成分をそのままでは有毒であるので水によって極めて高度に希釈したものを砂糖に染み込ませる。
希釈の度合いは様々であり、10倍希釈を9回繰り返したものを9X、100倍希釈を200回繰り返したものを200Cなどと表現する。
最もよく用いられるのは30C、すなわち10030=1060倍に希釈したものである。これがいわゆるレメディーである。
希釈の度合いは、通常の科学的常識に反し、薄めれば薄めるほど効くとされる。

 このようにレメディーの元となる薬効成分は多くの場合極めて高度に希釈されており、元となる物質は1分子も含まれていないが、そこには元となる物質の「オーラ」や「波動」「パターン」が染みこんでいて、1分子も含まれていない毒物(成分は1分子も含まれていないためリスクは全くない、という)の「パターン」や「波動」に対する体の抵抗力を引き出すことにより、自己治癒力などが高まるとする。

ホメオパシーのレメディーが効くかどうかは波長が合うか合わないかで決まるので、本質的には必要な波の影響しか受けない。それゆえホメオパシーのレメディーは必要な時にしか効かず、健康体の人にレメディーを処方しても何の効果もない。
ある病気の人に適切なレメディーを処方した時のみに効果がある。 
        - wikiより抜粋 -


もうちっとイメージが湧くように説明すると・・・

薬または原材料から抽出した原液を一滴、水かアルコールを99滴、それを混ぜて(希釈)激しく振る。

これで濃さは100分の1で、これを1C(と呼ぶそうです)。
濃さ1/100の1Cを1滴、それに対して水を99滴。これで2C。濃さは10000分の1。

2Cを1滴、そして水を99滴・・・・・・と続けていくと、上の記述にある最もよく用いられる30Cのレメディの濃さというのは、1000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000分の1(10の60乗)という天文学的数字^^;

簡単に言うと、「1ccの原液を地球の全海水に溶かして薄めるよりももっと薄い」のです(笑)

ホメオパシーの団体は、「原液の物質は分子レベルで分析しても1分子も検出されないレメディを使う」と言っているので、日本学術会議に『ただの水』だ!とか『副作用はない』のは当たり前!と言われるのはもっともだと思います^^

なので私は、ホメオパシーは偽薬を処方しても薬だと信じ込む事によって何らかの改善がみられるという『プラセボ効果』によって症状がよくなることがあるだけで、医療ではないと思っています。




ホメオパシーを信じている人にとやかく言うつもりはありませんが、今回の日本学術会議の談話でもっとも大切なことは、「ホメオパシーを受けている人の中で通常の医療を拒否して、死亡したり症状が悪化したりしている」ことです!!


山口新生児ビタミンK欠乏性出血症死亡事故だけでなく、ホメオパシーのみの治療により死亡したりする例が相次いでいます。

ホメオパシー治療により、病気の症状が悪化したり激しく出ることがありますが、ホメオパシーの協会は、

『それは治療で自己治癒力が向上したことの証しの「好転反応」で、「有り難いこと」なのだ。薬と併用するとこの反応を抑えてカラダの負担になってしまうから、持病の薬以外は使わないように。』

などのような理論を持ち出してきます。

そして、この極論を信じた結果、患者は症状が悪化しても「良くなっている」と思いこみ、病院に行くのを拒否し、死亡または悪化したということになっているのです。


「害のない自然な療法」としてホメオパシーが、日本でも自然派志向の女性層を中心に人気が高まりつつあるらしいですが、「自然=安全=効果がある」ではないし、ひとつの医療に頼りきるのはとても危険です。

「現段階でホメオパシーを信じる人はそれほど多くないが、医療現場から排除されないと『自然に近い安全で有効な治療という誤解』が広がり、欧米と同様の深刻な事態に陥ることが懸念される」、「(非科学性や無効果である点を)十分理解した上で個人的に使うことは自由だが、科学的根拠は明確に否定されており、科学的に否定されたものを医療関係者が治療に用いることは通常医療を遠ざけることにつながり、厳に慎むべき行為であり、多くの方に是非御理解頂きたい。」とした日本学術会議の今回の発表は、必要なものだったと思います。



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高コレステロールで長生き?

2010年09月06日 22:00

前々から、このコレステロール値については議論が続いていますが、脂質栄養学会が新ガイドラインを発表したそうです。

 「血中のコレステロール値が高い方が長生きする」。日本脂質栄養学会(理事長・浜崎智仁富山大和漢医薬学総合研究所教授)は、3日に愛知県犬山市で開く同学会で、こんな内容のガイドラインを発表した。

 コレステロール値をめぐっては日本動脈硬化学会(北徹理事長)が「値が高い人は動脈硬化になりやすい」と正反対のガイドラインをつくり、医療分野の常識となっていた。

 投薬治療や食事療法の目安となる2つのガイドラインが相反することにより、現場の医師が混乱する恐れがある一方で、病状に応じて治療法の選択肢が広がる可能性がある。

 新たなガイドラインでは延べ17万人の病気などの死亡率を、総コレステロール値が「160~200未満」の人とそれ以外の人とで比較。「160未満」の人は男性が1・6倍、女性は1・4倍と高かった。「200以上」は女性に差がないが、男性は低かった。

 また、悪玉と呼ばれるLDLコレステロール値でも、原因別の死亡率について分析。心疾患では、値の高い男性が低い男性に比べて死亡する率が約2倍となったものの、心疾患以外では逆に値が高い方が死亡率が下がる結果が出た。女性は、心疾患でも死亡との関係が見られなかった。

 一方、日本動脈硬化学会のガイドラインでは、総コレステロール値の目標を「220以下」としている。高LDLコレステロールについても危険因子だとして摂取を控えるよう指導している。

 浜崎理事長は「総コレステロールが高ければ、がんや感染症にかかりにくい。新しいよりどころとしてほしい」と新たなガイドラインの活用を呼びかける。

       - 中日新聞より引用 - 



コレステロール値が高いと病気になりやすいと教えて込まれてきた人達は戸惑う内容ですね^^;

「血中のコレステロール値が高い方が長生きする。」なんて言われるとついついコレステロール値が高い人は、「じゃあ節制しなくてもいいんだ^^」と考えてしまいそうです。


実は、かなり前から動脈硬化学会の「値を下げれば心筋梗塞が減る」・脂質栄養学会の「値が高い方が長生きする」という論争は続いているそうです。


今回、発表はしたけど、ちょっと統計の設定や条件などがあやしいような気もします(あんまりくわしいは言いませんが・・・)。

また、総コレステロール値といっても、HDLコレステロールが多くLDLコレステロールが少なくて総コレステロール値が高いのか、HDLコレステロールが少なくLDLコレステロールが多くて総コレステロール値が高いのか、で話は変わってきますし。


まだまだ、どちらがいいのかは言い切れません。

動脈硬化学会の先生は下げる薬をだすだろうし、脂質栄養学会の先生は下げる薬は出さないと思います(とはいえ、下げる薬を出すのが主流だとは思いますが)。

ただ、長生きの因子は、なにもコレステロール値だけではなく、さまざまな要因が複雑に絡み合って決定されるものだから、「コレステロール値が高い方が長生き」というのはどうかなぁ?というのが今回のは発表についての私の意見です。
医師の黒い思惑もあるだろうし。

なんにせよ、これからも注意してみていかなくてはいけないですね^^

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がん治療に新しい光か

2010年11月11日 23:57


現在、高齢化によりさらに癌になる人が増えています。
それに伴い、さまざまな治療法・抗がん剤の研究が進められています。

今回の発表は、新たながんの治療方法になるかもしれないしれません^^


  「トロイの木馬」でがん退治


 へその緒の中にある血液からつくった細胞ががん細胞に入り込み、内部から死滅させることを国内の研究者が確認して注目されている。「トロイの木馬」のようなこの細胞侵入現象は、ピンポイントでがん細胞をやっつける新たながん治療方法の開発につながる可能性がある。 


 がん退治をする細胞は、二〇〇六年、林原生物化学研究所(岡山市)が発見したHOZOT(ホゾティ)。新生児のへその緒の臍帯(さいたい)血を培養してつくった。
 がん細胞を殺す作用と免疫抑制作用があり、がん、関節リウマチなど自己免疫疾患の治療に活用しようと、研究を続けている。
 がん細胞を殺す仕組みを調べている中で、ホゾティががん細胞だけを選び、積極的に侵入して内部から死滅させることを世界で初めて確認したという。研究成果は大阪で開かれた日本癌(がん)学会学術総会で発表され、関心を集めた。

 【侵入者】
 「見つけたのは二年前。たまたまです。変な細胞があるなって」。“トロイの木馬現象”を発見した同研究所研究センター基礎細胞研究部門主任研究員の竹内誠人さんは話す。
 スライドガラス上にがん細胞とホゾティを混ぜて標本を作り、顕微鏡で見ていた。すると、がん細胞でもホゾティでもない妙な形をした細胞があることに気付いた。
 何度も繰り返し、詳細に調べてみた結果、がん細胞の中にホゾティが入り込んでいることが分かった。だが、がん細胞がホゾティを取り込んだのか、ホゾティが自ら入ったのか、はっきりしない。
 そこで、細胞の動きを止める薬剤を使い、二つの細胞を混ぜてがん細胞の中にホゾティが見えるかどうか調べた。どちらにも薬剤処理しないと、がん細胞百個当たり二十個にホゾティがあった。
 ところが、薬剤でホゾティだけの動きを止めるとがん細胞の中にホゾティは見られず、がん細胞だけを薬剤処理してもホゾティは侵入していた。「ホゾティの方からがん細胞に入っていったことは明らか」と竹内さんは説明する。

 【道連れ】
 さらに、実験の結果、ホゾティは正常細胞には入らず、がん細胞だけに好んで入っていくことも分かった。
 がん細胞に入り込んだホゾティはどうなるか。侵入直後は、がん細胞、ホゾティともに元気だが、二~四時間たつと両方ともぼろぼろになっていった。
 「ホゾティは悪い細胞をやっつける物質(タンパク質)をたくさん持っている。死んでからそれが漏れ出し、時間の経過とともにがん細胞の死を誘導している、と考えられる。つまり悪者を道連れにしているわけです」(竹内さん)
 「セル・イン・セル」と名付けたこの細胞侵入現象による抗がんメカニズムは、将来、抗がん作用を持つ免疫細胞として役立つだけでなく、がん細胞に抗がん剤を直接運ぶ「運び屋」としての利用が期待できる。

 【解明へ】
 今のところ、ホゾティが入り込むのはがん細胞全体の20%がやっと。侵入率を100%に近づけるには、試薬を添加してホゾティをパワーアップさせる必要があるという。
 どのような試薬を使えばいいかを知るには細胞侵入現象の仕組みの解明が欠かせない。「がん細胞だけを攻撃するのはなぜか、どのようなメカニズム、動きでがん細胞の中に入るのか。それが分かれば侵入率を高める試薬が開発できる」
 ホゾティはマウスの細胞の上にヒトの臍帯血を置いて培養する。医薬品にするにはマウスの細胞ではなく、よく知られた安全な薬剤を使って同じ方法を見つけ出さないといけない。今は試験管段階だが、マウスでの実証も必要になる。

 竹内さんは「課題を克服し、五、六年後には臨床試験にこぎつけたい」と話す。

 - 中日新聞より転記 2010.11.08 -

※HOZOT(ホゾティ)の侵入・破壊の様子の写真はこちらの一番下にあります。



細胞が他の細胞の中に侵入する現象(cell-in-cell)というのはとても興味深く、「トロイの木馬」とは実に言い得て妙だと思いました^^

実用化はまだまだはとうぶん先の話だと思いますが、このまま開発が進めばまったく新しいがん治療になるかもしれません。

林原生物化学研究所は「HOZOT」の活用として…
①抗癌作用を持つ免疫細胞として、癌患者自身の血液でcell-in-cell活性を持つ細胞を作り出し治療する。
②新たな癌治療法として、抗癌剤の効きにくい癌に抗癌剤を直接運ぶ「運び屋」として利用する。
など、さまざまな活用の可能性が高まったと考えているようです。

副作用や問題点なども多くあると思います、ぜひとも、頑張って新しい治療方法を実現してほしいですね^^

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膵臓がんの早期発見につながるか

2010年11月17日 23:54


膵臓がん 広がる仕組みを解明 愛知医大

粘液物質が進行促進

早期発見が難しい膵臓(すいぞう)がんで、がん細胞が拡散していくメカニズムを、愛知医科大の池田洋教授と稲熊真悟助教らの研究グループが突き止めた。がんの治療薬や早期発見法の開発につながる可能性が期待される。

 膵臓がんは膵臓と十二指腸を結ぶ膵管の内壁にできるが、内臓の深部にあるため早期発見が難しい。近くのリンパ節や神経に転移しやすく、他のがんに比べて治療が難しいといわれる。

 グループが着目したのは粘液物質「MUC5AC」。通常は胃の中にあり、粘膜を保護する役割を果たしているが、がんになった膵管にだけ、この粘液物質が検出されている。

 膵管のがん細胞を調べたところ、MUC5ACが内壁から発生し、細胞同士をつなぐ接着物質を壊すことが分かった。がん細胞の集団がバラバラになるため、より組織の深部まで進行していくと結論づけた。

 また、膵臓の細胞内で、がん細胞の増殖に影響することが分かっているタンパク質「GLI1」を遺伝子操作をして増やしたところ、約20種類の粘液物質のうちMUC5ACだけが増えることも判明。GLI1が、がん細胞を分断するMUC5ACを生み出すことが分かった。一連の研究内容は英国のがん専門誌「オンコジーン」電子版に発表した。

 研究を指導した笠井謙次准教授は「膵臓にMUC5ACが出ているかを調べれば、がんの早期発見につながる。MUC5ACの増加を抑える薬が開発されれば、がんの進行を防げるかもしれない」と話している。


   - 中日新聞より引用 - 




早期発見が難しいことで知られる『膵臓がん』。

ぜひとも、このまま研究が進み、早期発見・治療薬の開発につなげてもらいたい!

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当然、有罪判決。

2010年12月09日 23:51


昨年12月に大阪の鍼灸接骨院にて、副院長である柔道整復師が無免許(鍼灸の)でありながら女性に鍼治療を施し、肺を傷つけ、低酸素脳症で死亡させるという事件が起きました。

今回はその事件の判決がくだりました↓

はり治療後に死亡、元副院長に有罪判決 大阪地裁

  2010/12/7 12:07

 大阪府池田市の「メイプル鍼灸(しんきゅう)整骨院」で女性患者が無免許の施術者にはり治療を受けた直後に死亡した事件で、業務上過失致死罪などに問われた同院元副院長、岡村祐樹被告(27)に対し、大阪地裁(増田耕児裁判長)は7日、懲役3年、執行猶予5年、罰金50万円(求刑懲役3年、罰金50万円)の有罪判決を言い渡した。

 増田裁判長は「安全なはりの深さなどの認識が乏しく、必要な専門的知識や技能を十分有していなかった」と指摘。「危険な施術を繰り返した過失は大きく、結果も極めて重大」と述べた。

 公判で弁護側は「被害者は施術前から自然気胸の持病があった」と主張し業務上過失致死罪の成立を争ったが、増田裁判長は「施術で気胸が発症したと認められ、死亡との因果関係は明らか」と弁護側主張を退けた。

 判決によると、岡村被告は2009年9~12月、無免許で14回にわたり箕面市の上田清美さん(当時54)らにはり治療を行い、同年12月、上田さんの背中にはりを深く刺して気胸を発症させ、低酸素脳症で死亡させた。

 閉廷後、清美さんの夫、稔さん(58)は「執行猶予が付いたのは残念。未熟な技術で妻の命を奪われたことは今も許せない」と語った。

   - 日本経済新聞 電子版 より引用 -



今回のこの事件には本当に驚かせられました。

柔道整復師でありながら鍼灸をするというその治療に関する職業意識、違法と知りながら黙認しあげく関与を否定し続ける院長、世間への影響度など、すこし考えただけ多くの問題がある事件でした。

また、鍼灸を知らない人にとっては、この事件で「鍼灸治療は怖いものだ」と思われるかもしれません。
このような事件で、鍼灸に対する印象が悪くなるかと思うと憤りを覚えます。


この事件は、鍼灸無免許で柔道整復師が鍼灸を施術して患者さんを死亡させて、“業務上過失致死罪”と“あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師等に関する法律”違反の罪により、懲役3年、執行猶予5年、罰金50万円(求刑懲役3年、罰金50万円)の有罪判決を受けたものです。

私はこれが不思議でなりません。

鍼灸を無免許で行ったのだから“あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師等に関する法律”で罰金50万円になるのはわかります。
しかし、鍼灸師ではない人が“業務上過失致死罪”というのはおかしい。この場合、“傷害罪”のはずです。
事実、無免許医師が治療を施した場合は“傷害罪”なのですから。

執行猶予つきで、刑罰も軽い。
これでは、遺族が許せないのも分かります。



鍼灸・柔道整復・マッサージの業界には、多くの問題があります。

今回の事件もそのひとつです。

保険の不正請求問題や無免許なのに施術する(とくにマッサージ)ことなどがありますが、これを行政はあまり取り締まっていません。

このような問題で本当に困るのは施術側ではなく、患者さん側です!

鍼灸・柔道整復・マッサージの協会、行政は、もっと真剣にこれらの問題に対処していて欲しいものです



しかし、今回のは本当に鍼灸に対する誤解を生んでしまいかねない事件だ…

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手術成功! 新たな一歩

2010年12月18日 23:50

  乳児の重症頻拍を根治 大阪で国内初

 心拍数が異常に多い重症頻拍(先天性接合部頻拍)の生後6カ月の乳児の体内にカテーテル(細い管)を入れ、心臓の異常な心筋を焼いて死滅させ、根本的に治療することに大阪市立総合医療センターが成功し、18日発表した。

 センターによると、先天性接合部頻拍の乳児でこの治療が成功したのは国内初で、世界的にも少ない。脈に異常が出る不整脈治療の幅が広がりそうだ。
 乳児は心臓が小さく、使えるカテーテルが少ないなどこれまで実施が難しかったが、今回は容体が安定していたことなどが成功の要因という。
 治療を受けたのは長野県駒ケ根市の塩沢茉莉ちゃんで、18日退院。茉莉ちゃんらと一緒に同日記者会見した母親の綾乃さん(39)は「普通の生活をさせたかった。夢のよう」と目を赤くした。

 重症頻拍は心臓を拍動させるのに必要な刺激が正常に伝わらず、心拍数が異常に多くなる不整脈の一種。薬剤でコントロールするのが難しく、心不全で死亡することもある。
 茉莉ちゃんは妊娠後期に不整脈と診断され、母体を経由して頻拍を抑える薬物治療を受けた。6月の誕生後、先天性接合部頻拍と診断され抗不整脈薬を投与されていたが治らず、血圧低下や心機能の悪化も起き、今月3日に長野県内の病院から同センターにヘリコプターで搬送された。
 6日と10日に太ももの付け根から静脈にカテーテルを挿入し、心室と心房の間にある異常な心筋を、カテーテルの先から流した高周波電流で焼く「経皮的カテーテル心筋焼灼(しょうしゃく)術」を受けた。その後、再発や合併症はない。検査のため通院は必要だが、運動を含め通常の生活が期待できる。
 同センター小児不整脈科の中村好秀部長によると、先天性接合部頻拍は非常にまれな疾患で、国内では多くても年間数例程度とみられるという。

◆「この子が一番頑張った」
 退院した長野県駒ケ根市の塩沢茉莉ちゃんは18日、両親らと一緒に大阪市立総合医療センターで記者会見し、母親の膝の上でカメラの音に驚いた様子を見せた後、にっこり笑った。
 母親の綾乃さんは手術後、茉莉ちゃんに「お利口さんですね」と声をかけたという。「検査や点滴ばかりの毎日だった。この子が一番頑張った」
 妊娠中の5月に不整脈の診断を受けたが、おなかの茉莉ちゃんは病気とは思えないほど元気に動き回っていた。ところが生まれた後、ショック状態になったことも。父親の真洋さん(35)は処置を受ける娘を見て「これからが大変だ」と思ったという。センター小児不整脈科の中村好秀部長は「こういう治療法があることを多くの人に知ってもらい、広まってほしい」と話した。

    - 中日新聞より引用 -


こういった症例を見るたびに、現代医学はすごいなと思わされます。

大人では、ステント治療をはじめとしたカテーテルでの手術は当たり前になってきました。
しかし、今回は生後6ヶ月!
大腿部から入れたようですが、血管も細く心臓も小さいですから、その大きさのカテーテルを生み出した技術の高さと共に、それを操り手術を成功させる医師の技能には驚くばかりです^^

乳幼児は原因不明の病をはじめ、重症なものが多くあります。
今回は、その1つの病の治療として、大きな一歩となったと思います。

これからも、ひとりでも多くの子ども達の命が助かって欲しい。。。


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